平成12年3月11日・初版

美少女仮面ポワトリン外伝・私のエネルギーを返して/ペースケ・著

 夜も遅い塾の帰り道、村上ユウコは歩道のまんなかを歩いていく巨人の 後ろ姿を見つけた。 「何あれは?」 2メートルはあろう背の高さで、右手に円盤上の盾と左手には刀を2本合わせた ような槍を持っている。 「ちょっと、待ちなさい、そこの怪物!」 その声に反応して、怪物と呼ばれた巨体はユウコの方にゆっくりと振り返った。 「俺様はバンリキ魔王。若い女のエネルギーを求めていたのだ」 「なにをいうこの女の敵め。見てらっしゃい。コスモマジック・メタモルフォーゼ!」 ユウコはポワトリンに変身した。 「愛ある限り戦いましょう、命、燃え尽きるまで!」 バンリキ魔王が身構えた。 「かよわき女性を狙うバンリキ魔王!たとえ日本中のおまわりさんが許しても、この 美少女仮面ポワトリンが許しません!」 バンリキ魔王はいきなり笑い出した。 「ふははは。おまえのような小娘が俺様の相手になると思っているのか」 それはポワトリンも同じだった。変身したとはいえ、勝てる自信がない。 (あんな強そうなやつははじめてだわ。私に勝てるかしら) (だめよ、弱気になっちゃ。私が守らないで誰がご町内の平和を守るのよ) ポワトリンは跳躍し空中回転をして、バンリキ魔王の頭部へキックをきめた。 ゴン! ところが、そのキックをなにごともなかったように受け、逆にポワトリン は跳ね返されてしまった。 ドン! 「痛い!」 バランスを崩したポワトリンは大きく地面にしりもちをついた。 (力で勝てる相手ではないわ) ポワトリンは右手にベルサーベルを持ち、バンリキ魔王へ向かっていった。 「ポワトリンフラッシュ!」 ベルサーベルの先端から発せられた赤い光線がまっすぐにバンリキ魔王の胸に当たる。 しかし、バンリキ魔王は何事もなかったように立ったままだった。 「き、効かない.......」 「なんだこれは」 「こ、これからよ、バンリキ魔王」 ポワトリンは両手を胸の前でクロスした。 「ポワトリンフラッシュ・ファイナル!」 額のエメラルド石からレーザー光線をバンリキ魔王へ浴びせた。しかし....... バンリキ魔王はまったく動かず不敵な笑いを浮かべている。 「なんの遊びだ、これは」 (だ、だめなの) ポワトリンはその場に立ちすんくんでしまった。 「なんだ、もう終わりか。これでは準備運動にもならんな」 (ど、どうしたらいいの) ポワトリンはあせっていた。バンリキ魔王を睨みながら、心の不安が隠せない。 (神様、こいつを倒す方法を教えて.......) 「ではこっちからいくぞ」 バンリキ魔王が一歩一歩ポワトリンに近寄っていく。ポワトリンは、そ れに合わせて、後ろに下がっていく。 「もう逃げられんぞ、ポワトリン」 ポワトリンは背にコンクリ壁の冷たさを感じた。 (はっ、あとがない.......) 「そりゃぁ」 バンリキ魔王が右手を繰り出した。ポワトリンは体を回転させ、かろうじて 避けることができた。バンリキ魔王の拳の跡には壁におおきく穴が開いていた。 「おりゃぁ」 こんどは左から来た。 「きゃぁ」 ポワトリンはやっとの思いで避けた。 (だめ、やられちゃう) 「逃げるだけはうまいようだな」 ポワトリンはバンリキ魔王を睨んではいるが、ガタガタ震えが止まらない。 「小娘の分際で俺様に勝とうなんてのが、そもそもまちがいのもとよ」 バンリキ魔王は右手をポワトリンに向かって突き出した。殴るようでは ないようだ。 (え、何する気?) 「ちっとはおとなしくしてもらおうか」 バンリキ魔王は右腕のプロテクタから念動波を発した。 それはそのままポワトリンのおなかに命中した。 「うぐぅぅ.......」 その感覚は殴られるというより、丸太が腹に食い込むようだった。 (うう、もう胃の中をぜんぶ吐きだしちゃいそう.......) バンリキ魔王は右手を下ろした。ポワトリンはかろうじて立っていた。 そこにいきなりパンチが来た。 「うっ!」 右、左と連続して襲ってくる。ポワトリンはその度に口から唾液をたらした。 「げほっ、げほっ」 次は左手でポワトリンの首をつかみ、右手で顔を平手打ちをおこなった。 「あっ、あっ、あっ」 そしてポワトリンの両肩をつかむとその巨体から頭突きを食らわした。 「う、」 その頭突きの連続はものすごかった。頭の中が振動する感覚。ポワトリンはふら ふらになっていた。その首をバンリキ魔王は左手でつかみあげる。 「うっ」 掴まれた手を外そうと両手をかける。そしてバンリキ魔王はポワトリンの右手に 握ってるベルサーベルを奪い取った。 「あ、返して!」 「こういうおもちゃの使い方を教えてやろう」 「な、なにをする気.......」 「こうだ」 バンリキ魔王はベルサーベルの先を使い、ポワトリンのスカートをめくり上げた。 「きゃあぁぁーーーーーー」 そしてサーベルを股間にゆっくりと突き刺した。 「あああ、いやーーーーーーーー、やめてーーーー」 ベルサーベルは少しづつ、ポワトリンの体内にめり込んでいく。 「痛い、痛い、痛いーーーーー」 「いい顔だぞポワトリン。おまえの苦悶の表情は絶品だ」 ポワトリンは声を限りに叫んでいた。 (な、なんてやつ) 「どうだ、感じてくるだろう」 「だ、誰が。はやく抜いて、お願い」 「そうか、まだ感じてこないか。しかしじき感じてくるさ」 バンリキ魔王は今度はサーベルを回し始めた。 「ぎゃぁぁぁーーーーーーー」 「いいぞ、もっと泣き叫べ」 「お願い、抜いて、早く早くーーーーー」 「まだまだ」 「もうだめ、アソコがアソコが、こ、壊れちゃうーーー」 「だいじょうぶだ、まだまだ遊べるぞ」 「アソコは、お、おもちゃじゃないのよ」 「ばかめ、おまえはただのおもちゃでしかない」 「ひどい.......もう許して.......」 ポワトリンは目に大粒の涙を溜めて懇願した。 「ふふふ、そうだな」 バンリキ魔王はサーベルを抜き取った。同時に首にかけた手も外した。 「ああ.......」 ポワトリンはぐったりとして壁からずるずると地面へ落ちていった。 バンリキ魔王はその姿を見下していた。 「これからお前のエナジーを吸い取ってやろう」 「えっ、そんなこと、やめて.......」 ポワトリンは力なく顔を上げた。声はもはや虫の息も同然だった。 バンリキ魔王はいきなりポワトリンのスカートを切り裂いた。 「きゃぁーー」 そしてポワトリンの両太腿をつかみ、顔を埋めた。そこにはさっきの陵辱で 裂け目がついた白いブルマがあった。そこにいきなり噛み付いた。 「ぎゃあぁぁぁ、痛い、痛い、やめてぇ」 ブルマを噛み切ると、そこにはポワトリンの秘密の花園が現れた。 「うう、見ないで.......お願い.......」 バンリキ魔王は乙女の願いなぞきくわけもなく、そのまま花園へ噛み付いた。 「ああん、い、い、痛い.......やめて.......」 そこからバンリキ魔王はポワトリンのエナジーを吸い取っていった。 (うう、体中からエ、エナジーがぬけていくわ) ポワトリンは両手をだらんと垂れた状態だった。涙が堰を切ったように流れていく。 やがてアイマスクの中央にあるエメラルド石が光を発し、強く弱く点滅を始めた。 (あっ、エメラルドが.......) その点滅間隔がだんだん短くなっていく。 (ああ、エナジーが吸い取られ、なくなっているんだわ.......) しかしポワトリンはそれをどうすることもできない。 「神様、神様、助けて.......」 「おまえを助けるやつなどいないぞ」 (お願い、もう許して.......) (このままじゃポワトリンは死んじゃう.......) (ああ、そんなに強く吸わないで.......) そしてエメラルド石の点滅がすっと力なく消えた。 (も、もうおしまいよ.......) ポワトリンの意識は闇に溶けた。 「ふっ、どうやら気絶したようだな」 バンリキ魔王は顔を上げた。 「では仮面についている宝石をもらおうか」 ポワトリンの仮面が剥ぎとられ、ユウコの素顔が晒された。 「ふははは、ばかなやつよ」 バンリキ魔王はその体を地上におろした。 「では、おまえに俺のエネルギーをやろう」 バンリキ魔王は腰の鎧の隙間から黒い自分をさらけだすと、それをユウコの花園へ 押し込んだ。 バンリキ魔王は激しく前後運動を開始した。その動きにユウコが目を覚ました。 「う.......、あっ、いやぁぁぁ.......」 バンリキ魔王はさらに動いた。 「やめてぇ、お願い、やめてぇ.......」 (ああ、あそこが、あそこが熱いわ.......) (こんなことで、こんなことで、私の大事なものが.......) (お願い、はやく終わってぇ.......) 熱い濁流がユウコの奥深く押し寄せた。 (もう、もう、ほんとうにおしまいなのね.......) しばらくして、バンリキ魔王はユウコの体をはなし、自分自身を鎧におさめた。 バンリキ魔王は無言のまま立ちあがった。 あとには泣き崩れる1人の女子高校生が残っているだけだった。 完