平成13年5月11日・初版

まぼろしパンティ外伝・罠に落ちたセクシー探偵・第2章/寿々美・著

(あぁ、ダメ!私の素顔を見ないで) 卑怯な男の罠にはまり、力なく横たわる「まぼろしパンティ」 大きく開いた太股、パンティは剥ぎ取られ、露わにされた花弁からは、体液を溢れ指し ブーツを奪われた右脚の白い指が、かすかに動いている。 そんな彼女の姿は、普段の颯爽としたまぼろしパンティを知る我々には信じられない位に、 だらしなく写った。 男の執拗な攻撃に女性を自覚した肌は、ほのかに赤みをおびている。 そんな、まぼろしパンティを、見据えるようにピートは立ち上がると 「まぼろしパンティ、無様だね!いつもの君はどこにいったの?」 「おゃ、震えているのかい?何をおびえているの?」 「わ わたし は ま まぼ・ろし パ・パンティよ 。おびえてなんか、い いないわ」 気丈にもピートに反論するまぼろしパンティ。 絶体絶命のピンチに、なんとか反撃のチャンスを伺う寿々美だが、彼女の美しい体は動こ うとしない。 「そうか!お前は、まだ自分がまぼろしパンティだと思っているんだ!そ〜うなんだ。 じゃ、お前が、もう、まぼろしパンティでない事を実感させてやるよ!」 「えっ!」その言葉にまぼろしパンティの瞳に不安の色が走る。 ピートの指が、彼女の綺麗な鼻筋を撫でるように下がり、まぼろしパンティの顎をしゃくりあげる。 「お前の素顔を見せてもらうよ!」 「イ、イャ!」 「無駄だよ。まぼろしパンティ!」 ピートは静かにまぼろしに最後の宣告を言い渡し、彼女のマスクパンティに手をのばす。 寿々美の鼻先から、マスクパンティの感触が消える。(あぁ、ダメ!私の素顔を見ないで) ジワジワと焦らすように、マスクが引きあがる。 「綺麗な鼻筋だね!もうすぐチャーミングな瞳もよく見えるようにしてあげるよ!」 「おゃ?真赤になってるね!恥かしいのかい?」 無言のまま、ピートになすがままにされるまぼろしパンティの胸中は? 「さぁ、見せてもらうよ!」 (私もついに終わりかしら)目をつぶるまぼろしパンティ。 ブッ、ブー ピートの部屋にベルが鳴り響く。 「ピートさん、警察です。ちょっと確認したい事があるのですが?夜分にすいません」 「ケ、ケイサツ!」さっきまでの落ち着いた態度から一変、オドオドするピート。 「まぼろしパンティを監禁したなんて知られたら、捕まっちゃうよ!」 「ピ、ピート。いまなら、ダ黙っててあげるわ。ワ私をハ放しなさい」 その一言に、カッとなるピート! 「ふざけるな!まぼろしパンティ!黙ってあげるだと、無様に俺様の前に股を開いた おまえが言うんじゃないよ!マスクパンティを摺りあげられ、赤面していたのはお前だろ!」言うなりピートの右足がまぼろしの脇腹を蹴り上げる。 床に転がるまぼろしパンティ! 「どうした!何かあったのか?」警官がドアの前から叫んでいる。 「いや何でもありません。すぐ行きます」 ピートは足下にあった、まぼろしから剥ぎ取ったパンティを掴むと、彼女の口に押し込み、 抱きかかえた。 わずかに腕を伸ばし抵抗を示すまぼろしパンティだが、まだ薬は彼女の動きを封じている 様である。 「往生際が悪いぜ!まぼろし!」言うなりピートは、彼女の右の乳房を噛んだ。 そして、舌先は、硬さをましたまぼろしの乳首を転がして行く。 真赤なグローブに包まれた手を握り、眉間に皺を寄せ、快楽に耐える「まぼろしパンティ」 そんな彼女をあざ笑うかの様に、ピートは軽々と彼女を抱きかかえながら浴室に移動。バスタブにまぼろしパンティを降ろし、シャワーのバルブをゆるめた。 シャーと言う水音が、彼女のかすかなうめきも消し去る。 まぼろしパンティの眼前に顔を寄せ「お楽しみは、これからだよ!まぼろしパンティ!」 と呟き、口に含ませたパンティをさらに押し込み、ピートは出て行った。 (な、なんとか、警官に私の存在を知らさないと、これが脱出のチャンスだわ) 身を起こそうとしても、相変らず体は反応しない。 頑張るのよ!寿々美…いや、まぼろしパンティ!あなたは、正義の女探偵まぼろしパンティよ こんな所で、やられる訳にはいかないのよ! 寿々美の心に灯る正義の心、必死に動こうとする彼女の裸足の右足が、反応を示した。 やった!右足が動くわ!彼女は右足を動かし、シャワーヘッドをフックから外そうとした。 もしかしたら 彼女の思惑通り、シャワーヘッドの向きが、洗い場から浴槽に向いた。 まぼろしパンティの赤いブーツに温水がふりそそぐ、艶かしく光るブーツ。 流れ落ちる温水は、まぼろしパンティの体の感覚を徐々にではあるが、蘇らして行く。 しかし、それは同時にまぼろしパンティのマスクをも濡らして行く。 薄いシルクのマスクパンティは、水を含むごとに透け、彼女の顔に張り付いてゆく。 素顔をこそ曝さないが、張り付いたマスクパンティは彼女の正体をかろうじて隠すだけの ものとなっていった。 ***つづく