平成14年7月26日・初版

まぼろしパンティ外伝・罠に落ちたセクシー探偵・第6章/寿々美・著

 クライム学園の平和を守る為に、自らの肢体を武器に戦うヒロインまぼろしパンティ。 彼女の半生で最も長く、恥辱に満ちた一日は雲ひとつない秋晴れの空の下に始まった。 AM 7:00 寿々美の部屋 「あぁ、ダ・・メ。ヤメテェー!!」 朝日が差し込むベッドの上で、白い肌を上気させながらもがく寿々美。 赤く頬をそめた美少女が、シーツの上で妖艶な肢体をくねらせている。 「あぁあぁぁぁ!」 彼女は自らの声で目が覚めた。 「あぁ、朝がきたのね」 ベッドから起き上がり、窓から空を見ると不安でよどむ彼女の心とは対照的な雲ひとつ ない青空が広がっていた。  「いったいどうすればいいの。寿々美には。 いえ、まぼろしパンティには捕らわれた生徒達を救う力はないわ・・。」 虚ろな目で空を見上げる寿々美の頭に、昨晩の忌わしい出来事が呼び覚まられる。 罠にはまりマスクパンティすらうばわれたボロボロの姿で逃げ帰ったまぼろしパンティ。 あの収容所で、逃げ惑う自分の姿、寿々美の体に残るシオキ教師達の爪あとは、 彼女を求める男達の欲望の証。 あんな野獣のようなシオキ教師達と半裸で戦ってきた我が身の危うさを今更ながらに思い返していた。 彼女を支えてきたのは、まぼろしパンティとしての自信だけであったが、昨晩の手痛い 敗戦により、その自信も消えうせ、美乳をさらして野獣の前に立つ勇気は今の寿々美にはなかった。 加えて、先程の悪夢が追い討ちをかけるように、寿々美の不安感をあおる。 捕らわれたまぼろしパンティが、収容所の生徒達の前で素顔を晒し、クラスメイトの 美佳子により体をもてあそばれる。信じられない内容の悪夢であった。 「ひどい夢。・・もしかしたら、あれが、これからの私の運命。 いや!絶対にいや!あんな恥ずかしい姿で戦っているのに、捕えられて辱めを受けるなんて、ましてや まぼろしパンティが私だなんて、みんなには絶対に知られたくない!」 「学園長は、きっと今日にも生徒達を公開おしおきにかけて、私をおびきだすに違いないわ。 でも、今の私に生徒達を救う力はないわ。まぼろしパンティは負けたの・・。 天国のママ!寿々美はいったいどうすればいいの??」 「みんな、ゴメンナサイ!寿々美は、やっぱりまぼろしパンティになれない!許して」 寿々美は寮長に、今日は休む旨を伝え、再びベッドにもぐりこんだ。 AM 7:43 再び寿々美の部屋  コン、コン。ドアがノックされ、松田美佳子が顔を覗かせた。 「藤さん、どうしたの休むなんて、あなたらしくないじゃない」 「あっ、松田さん」 彼女の顔を見た瞬間、夢の中での美佳子による調教シーンが蘇り、恥ずかしさに顔が真っ赤にほてるのを感じた。  「風邪なの?今週の保険委員の美佳子ちゃんが見てあげようね!」 おどけた感じで美佳子は、寿々美のベッドにもぐりこんできたかと思うと、ピッタリと寄り添い、 額を重ねてきた 目の前にせまる吐息に、寿々美は体の芯が呼応しているのを感じた。 (寿々美の体、どうしちゃったの?あの夢のせいなの、それとも・・)  「藤さん、ウウン寿々美ちゃん、どうしたの体がこんなに熱いわよ」 彼女の白い手が、パジャマの間をすり抜け、寿々美の胸に触れた。冷たい感触が寿々美の 右の乳房から伝わってくる。 「あっ!」 体の感触に呼応し思わず声を上げる寿々美。  「でも、寿々美ちゃん。今日は学校に行かないとダメよ!なんでも大事なお知らせがあるみたいよ。 だから美佳子がこうやって熱を下げてあげるわ!」  「いい、寿々美ちゃん、今日は学校に行くべきよ!しっかり準備してね!いい!」 最初は優しかった美佳子の目は段々と真剣さをおび、その目を見ている内に、寿々美の 心からさっきまでのモヤモヤが追い出されて行く。 癒されるとはちがう何かが、寿々美の心を支配し、思考が止まるような感触を覚えた。  「わかったわ。私、学校に行く」 彼女の唇は誘導されるように動きそう呟いた。 AM 8:55 クライム学園 「全校生徒に連絡。只今より緊急集会を行う。全校生徒はグランドに至急集合の事。 学園長より重要なお話がある。以上!」 生徒達がアナウンスを受けグランドに集まると、正面にはステージが設営され、取囲む ようにシオキ教師達が陣取っていた。 (公開おしおきか!) 生徒達は不安でいっぱいになりながら整列、これから起こるであろう出来事が 我が身に振りかからないことを祈るばかりであった。 「教頭、全員そろったか?」 学園長が尋ねる。 「ハイ、学園長。入院中の4名と、保健室で休んでいる2年A組の藤寿々美、以外は全員整列しております」 「そうか、藤寿々美は保健室か、ウン。ウン。わかっておるな?」 「ハイ、手抜かりなく、準備しております」 AM 9:05 クライム学園 1階保健室 ベッドには、全校集会が公開おしおきと見抜き、まぼろしパンティに変身すべく待機する 寿々美の姿があった。 保健医も既に集会に向い退室した。 (いよいよね!) ベッドを抜け出した時、姿見に映る自分の姿に目が止まった。  「寿々美、がんばるのよ!まぼろしパンティは絶対に負けないわ!いつもの様に振舞えばいいのよ! 策をろうしてもしかたないわ、こうなったら中央突破あるのみよ!」 寿々美は鏡の中の自分に、鼓舞する様に問いかけ、決意を新たに廊下に踏み出した。 彼女は、校内にも数箇所、まぼろしパンティの衣装を隠しており、保健室より一番近い 女子トイレの天井点検口に隠した「まぼろし」の衣装に着替えるべく廊下を急いだ。 「オイ!何をしている!全校集会だぞ、はやくグランドにでないか!!お前、名前は!」 廊下を急ぐ寿々美の前に校内巡回中のシオキ教師があらわれた。 「先生。2年A組の藤寿々美ですが、保健の先生の許可を頂いて休ませてもらっています。 ちょっとトイレに行きたいのですが、いいですか?」 「何?保健室にいただとホントだな?」 (クッ、クック。制服の上からでもおいしそうな体してやがるぜ!昨日はブーツ越しに つかんだ足首だったが、可愛らしく三つ折りにしたソックスの上からも掴みたいぜ!) 「よし、早く行け!但し、気分が良くなったら、グランドに出るんだぞ!いいな!」 返事をした寿々美は小走りにトイレに向かい、辺りに人がいないのを入念に確認すると 素早く掃除用具入れに脚を掛け、天井点検口を開き、中にある袋を取り出そうとした。 その時、入り口のドアが開き、先程のシオキ教師が入ってきた。  「コラ!そんな所に上がって、何をしている!!」  「せ、先生。こ、ここは女子トイレですよ。」 狼狽した寿々美は意味のない返事をするのみである。  「うるさい!俺の質問に答えろ!気分が悪い生徒が、そんな所で何してるんだ!」 シオキ教師は言うなり、寿々美の左腕を引張り掃除用具入れの上から引きずり下ろした。   「ワ、私は何も・・」 「ウルサイ!おまえここに何か隠しているな?俺が見てやろう」 彼は、先程、寿々美が開けた天井点検口に手を入れ、辺りを探し始めた。 (あぁ、このままでは、まぼろしパンティの衣装が見つかってしまう!仕方ない。 相手は一人、制服のままで倒すしかないわ) 寿々美が覚悟を決めて、ハイキックを繰り出そうとした時、シオキ教師は手を引っ込めた。    「フン!何もないか?まぁいい、しかしお前、藤とかいったな?お前こんな所に登る元気があるのに、 保健室に行こうとするとは、サボるつもりだな、とっとと集会に出んか!俺様が連れて行ってやる」 「えっ!先生そんな、私は本当に具合が悪いのです。保健の先生の許可も頂いています。」 「それは、お前が騙したからだ!来い!」 屈強なシオキ教師は、寿々美の体を担ぎ、歩きだした。 まぼろしパンティとして戦う寿々美も、制服姿のままでは、お色気攻撃を繰り出す事も出来ずに、 彼のなすがまま連れて行かれてしまう。  (し、しまった。でも、ここはおとなしくするしかないわ!) AM 9:18 クライム学園 グランド 中央のステージには、玉座がしつらえられ、学園長が踏ん反りかえる様に腰掛け、生徒達を、 威圧するようにしゃべっている。 グランドに連れ出された寿々美は、シオキ教師に押し出され、列の最後にならんだ。 その姿を確認した、学園長は話の内容を切換えた。  「それでは、諸君!本題に入ろう。先程、私が述べたように諸君の価値は偏差値を伸ばす事にある。 それなのに、その義務を果たさない、馬鹿な生徒達がおる。 その者達を、収容、鍛えなおすのが、落ちこぼれ収容所の役割である。 先ずは、そのメンバーを紹介しよう!!」 学園長の合図のもと、幕が上がると、そこには十字架に張り付けられた半裸の生徒達の姿があった。 どの生徒も顔はやつれ、体中にアザがあった。 その様に、生徒達から悲鳴があがる。  (ヒ、ヒドイ!何て事を!!!待ってて、みんな私が、まぼろしパンティが助けるわ!) しかし、廻りはシオキ教師達が厳重に固めており、抜け出す隙はない。 寿々美は焦る心を抑えながら、まぼろしパンティに変身するチャンスを探った。  「フシュシュシュー。貴様ら劣等生は、もはや生徒ではない。当然、服を着る資格もないわ!どうじゃ、どうじゃ!」 学園長は、最前列の女生徒に近づいたかとおもうと、乳房を鷲掴みにした。  「イヤァー!やめて、やめて!御願いやめてぇ〜!!誰か助けてぇ〜 まぼろしパンティ!助けに来てぇ〜!!!」  「ムダじゃ、ムダじゃ!誰も助けぬ!まして、まぼろしパンティなんて来るはずもない! あいつはもはや我々の敵ではないわ!」 その学園長の言葉に生徒達に動揺が走る。 「もしかしてまぼろしパンティも捕えられたの?」 「まぼろしパンティが負けたの?」 「クッ、クッ、クッ。お前達、あんなハレンチ女が心配か?よろしい! 昨晩なにがあったか、教えてやる!!ソレッ!」 学園長の号令と共に、正面の大スクリーンに、昨夜の戦いの様子が映し出された。 まぼろしパンティが凛々しく立ち向かう様子が、鮮明に映し出されていた。 「太ももラリアート!」シオキ教師達の中に飛び込んで戦うまぼろしパンティの姿に 生徒達から歓声があがるが、次のシーンでは、悲鳴にかわった。 シオキ教師達に両腕を捕まえられたまぼろしパンティの背中が写され、次の瞬間、シオキ教師の手が、 まぼろしパンティのマスクパンティを掴んだと思うと、素早くむしりとり、まぼろしパンティのロングの黒髪が宙に舞った。 バックショットであるが、マスクパンティをうばわれ素顔をさらしたまぼろしパンティの姿が映る。 「フフン!何をこれ位で、悲鳴をあげている。ホレ、続きを見てみろ!」 素顔を両手で隠し、逃げまどうまぼろしパンティ。追う学園長達。 そして次のシーンでは、高窓から逃げるまぼろしパンティの後ろ姿で始まった。 シオキ教師の手が、彼女の美尻を申し訳程度に隠すTバックパンティにかかり、瞬くうちに剥ぎ取った。 まぼろしパンティの「キャーーッ!!!」との悲鳴にあわせるように、カメラのレンズがズームされ、 パンティを剥ぎ取られた、桜色の秘貝がスクリーン一杯に現れる。 その光景に、女生徒達は目をそらしたが、男子生徒達は目を爛々とさせ食い入る様にスクリーンを見つめる。 その生徒達の反応に、寿々美は卒倒しそうになった。 寿々美でさえ凝視した事がない、自分の秘所が全校生徒に大スクリーンのもとに晒されている。 なんて事、どうして、はずかしい、もう絶対、まぼろしパンティにはなれない、どうしたらいいの、 あの恥ずかしい姿をさらしている女の子は本当に私なの? あまりの恥ずかしさに、寿々美の頭はパニックをおこしている。 顔は火照り膝がガクガクと震えてくる。 その時、心の奥底で声が聞こえた。 「なに恥ずかしがっているの?寿々美、変態露出狂のお前の望み通りじゃない!」 えっ、自らの心根から発せられたその声に驚く寿々美だが、更に、衝撃的な映像が彼女の目に飛び込む。 それは、隣に並ぶ男子生徒達の股間が大きく反り上がる様であった。その男子生徒達の中には、 まぼろしパンティをサポートしてくれた柳生の姿もあった。 彼らにしてみれば無理のない話である。憧れのまぼろしパンティのピンチシーン。 そして彼女の秘所が大写しになる様を見て反応しない男子高校生はいない。 しかし、寿々美は自らの醜態を見て股間を大きくする男子生徒達に、その場に崩れ去る様な衝撃を受けた。 自らの裸を武器に、男達と戦ってきたヒロイン、まぼろしパンティに、男達が、どんな妄想を描いているかは わかっているつもりであったが、こうも正直に反応されると、寿々美、まぼろしパンティがとてもいやらしい女のように思える。 (あぁ、私は・・なんていやらしい姿でみんなの前で戦っているの・・本当は・みんなにみてもらいたくて 肌をさらしているのかしら・・) そう思った瞬間、自らの秘貝が潤う感触を寿々美は感じた。 目の前の大スクリーンでは、まぼろしパンティが左脚のブーツを奪われる様子が写されている。 そんな様子を虚ろな目で見つめる寿々美。 一連の映像を映し終えると、再び学園長がステージに登場した。 生気を失った亡霊のような生徒達の姿に満足する様に、学園長が口を開いた。 「クッ、クッ、クッ!見ての通り、あのハレンチ女は我々の前から逃げて行ったわ! しかし、私は許せないね!この学園長に逆らったものがどうなるか、思い知らせてやる!お前達も見て見たいだろう? あの変態露出女、まぼろしパンティの正体を!あいつは、ここにいる。 お前達、女生徒の中に、必ずまぼろしパンティがいるはずだ。これから、私自らがお前達を取り調べてやる!オイ!」 学園長の合図と共に、ステージ上に机が運びこまれた。  「それでは、始めるか!よし、男子生徒は座れ!」 グランドに女生徒達が立ち並ぶ。  「ここに昨晩、まぼろしの残していったものがある。先ず、まぼろしのブーツだ! フン、赤い小生意気なレザーのブーツ。どれどれサイズは、24か、よし、足のサイズが24より小さい女生徒は座れ! ウソを言ってもムダじゃぞ!お前達の身体データは全て登録されておる。 シオキ教師達、ウソを言ったものが、まぼろしパンティじゃ!その場で拉致せよ!」 半分位の女生徒が座る。  「ホホウ、残ったのは背の高い女共か、あのプロポーションは、長身で一層に映えるからな、 よし、まぼろしの推定身長は167cm、体重48kgとした。身長165cm以下、体重52kg以上は座れ!」 更に、半数の女生徒が座る。  「ご存知の通り、まぼろし君は、あの美乳だ!Cカップ以下は座れ」 そこに残った女生徒は、皆、素晴らしいプロポーションの持ち主であった。 こうなると男子生徒達も、先程、自分達に秘所を見せてくれた女がこの中にいると思い 好奇心にあふれる視線を残る女生徒達に浴びせた。 彼女達はそんな視線にいたたまれなくなり、目線を下に落とし、立ちすくむのみであった。 その中に、頬を真っ赤に染めた藤寿々美の姿もあった。 寿々美はその場から逃げ出したい衝動にかられた。 学園長の手元には、昨晩自分が残したマスクパンティ、Tバックパンティ、ブーツが残されている。 あれだけの証拠をそろえ、身体的特徴を並べて調べられては、ほんの数人に対象は絞られる。 ましてや、寿々美の体には、昨日、シオキ教師達につけられた爪あとが無数に残っている。 肌をさらせば、まさしくそこに証拠が浮きあがってしまう。 こんな事なら、昨日、捕まっておけば良かった。そうすれば恥ずかしさは一回ですむ。 全校生徒の前に、秘所をさらした女が、寿々美である事を、真綿で絞められる様に暴露されて行く、この時間が永遠に思える。 気弱になった寿々美の耳に学園長の悪魔の声が響く  「それでは次!まぼろしは、ロングストレートの黒髪!これに該当しない奴は座れ!」 その声に、寿々美は辺りを見回した。ロングヘヤーの女の子は数人である。寿々美は自慢のロングヘヤーが命取りになる事を悟った。  「いや、やめだ!髪の毛はウィッグでごまかせる。案外、ショートの女がまぼろしやもしれん! シオキ教師ども、今たっている女をすべてステージに引上げろ!」 シオキ教師達が、立っている女生徒を無理やり、ステージに引っ張り上げて行く。 誰しも我が身に襲うであろう、体験に身震いし抵抗を試みるものの、屈強のシオキ教師の前にはなすすべがなかった。 (あぁ、どうしよう!このままでは、まぼろしパンティが私だって事がわかってしまう。 皆の前で、正体を暴かれるのは絶対にいや!まして今の寿々美の体は・・) スカートの中では、秘泉からあふれる液体が、パンティを濡らしてゆく。寿々美にも信じられない事だが、自らの秘所が公開されてから、 何かが体の芯から叫んでいる。その叫びが花弁を濡らしてゆくのだった。 まぼろしパンティとして、活躍している時も、何度かこのような心境にいたったが、 その時は、正義のヒロインとして戦う緊張感からと自分自身に言い聞かせていた。 しかし、今は違う。何故? そんな自問を繰り返している寿々美の前に、シオキ教師達が立ち並んだ! 「2年A組 藤 寿々美!お前は重要容疑者だ!お前だろ、あんな恥ずかしい姿で暴れまわる、まぼろしパンティの正体は!!」  「ち、違います!私はまぼろしパンティなんかじゃないです!」  「フン!なんとでもいえ、この女共の中に、まぼろしはいるからな!昨日、お前がおいて行ったコスチュームを つけてみればわかる事だ!!」 「ああぁ!」 (もう私もおわりだわ!) ステージに目をやると10人位の女の子が引き出されている。 (ダメだわ!あの程度の人数ではすぐに私に追求の目が集中してしまう。 それに、彼女達にも迷惑をかけてしまうわ、でも・・よし、覚悟を決めよう!)  (いつかはこんな時が来るのを覚悟していたはずよ!寿々美、少女探偵まぼろしパンティは、 最後まで生徒達の味方よ!ここでシオキ教師達をやっつけてやる) しかし、昨晩の出来事をビデオで流され、男子生徒の性欲にみなぎる視線あふれるこの場で、 いつもの様に、パンティ一枚で戦う事は出来ない。 まして、素顔をさらしてなんて、17才の少女にはそんな勇気はなかった。 このままの姿で戦うしかない!覚悟を決めた寿々美の前に、シオキ教師達がせまる。  「藤、聞こえないのか!!はやくステージに上がれ、俺達に手間をかけさすつもりか!」  (あと2歩、近づいたら、太ももラリアットをお見舞いしてやるわ) 寿々美はシオキ教師が射程圏内に入るのを待った。その時、背後に走りこんできたシオキ教師が彼女のスカートを捲くりあげた!  「そら、まぼろしパンティの有力候補、藤寿々美のパンティのお披露目だ!!」  「え、エェ〜!」 その瞬間、周囲の視線が寿々美の太股とその奥を隠す白い布きれに集中した。 男達のいやらしい視線が突き刺さるように寿々美の下半身にふりそそぐ。 (あぁ〜!みんな見てる。ダ、ダメよ!寿々美のパンティは今ぐっしょり濡れているのよ!お願い見ないで、見ないでぇ〜〜!!!!) 「あ、あぁぁぁぁぁ!」 寿々美は悲鳴を上げてその場にしゃがみこんでしまった。 「どうした、まぼろしパンティ!いつもはパンティ一枚で堂々とあばれまわる女がスカートめくられたくらいで、大袈裟だな!」 シオキ教師が、はき捨てるように寿々美を罵る。 「違います、私はまぼろしパンティじゃないです。だって、私は本当に恥ずかしいんです!」 小さな声で訴える寿々美。『恥かしい』これは本心であった。 先程までの決意は、男達の舐めるような視線の前にしぼんでしまった。 (ダ、ダメェ〜!!!パンティだけでもあんなに注目を浴びるのに、胸をさらし、セクシーなパンティで 秘部をわずかに隠し戦っていた女の子が私なんて絶対に言えない!それに・・それに・・だって、恥ずかしいんだもの!) 肩を震わせグランドにうずくまる寿々美をシオキ教師達が、ステージに引きづり上げる。 AM 9:50 クライム学園グランド 特設ステージ ステージ上に立ち並ぶ美女達、彼女達はこれからおこるであろう出来事に顔面を蒼白にさせている。 打つ手を失った寿々美も呆然と立ち尽くす。 その時、自信にあふれた女性の声がグランドになり響いた。 「学園長、私がいる限り、クライム学園で悪事は行われない。覚悟なさい!!」 「なに!」 学園長、シオキ教師達に警戒の色が走る。 「ま、まさか!」 寿々美はわが耳をうたがった。 「まさか、そんな事、ありえない!!」 ステージ袖から、一人の女性が飛び出してきた。 「学園に光を灯す正義の美少女探偵 まぼろしパンティ!学園長、昨日は汚い罠で私を陥れようとしたわね! ましてや、その様子を公開するとは、なんて卑劣な奴!その上、あらぬ疑いを美少女達にかけるとは、 このまぼろしパンティが許しません!覚悟なさい!!」 「フン、だれかと思えば、昨晩泣き叫んで逃げ帰った露出狂の娘か?」 「ウルサイ!今日は昨日の敵討ちよ!さぁ、あなた達逃げるのよ!」 現れたまぼろしパンティは、ステージに並ぶ彼女達と学園長の間に割って入いり、学園長を睨み付けた。 (どうして、まぼろしパンティが?誰、誰なの?) 寿々美はありえない展開に動転しながらも、目の前にあらわれたまぼろしパンティを見つめた。 白いパンティマスクで素顔を隠し、美しい胸をさらした姿は、まぼろしパンティその人である。 寿々美よりやや小柄であるが、その肢体は美しく、白い美脚と赤いブーツのコントラストもまぶしい。 でも、その肩はわずかに震えている。勇ましく振舞っているものの、きっとあの胸の中は不安でいっぱいなんだわ。 誰だか知らないけど、私にはわかるわ、その不安な気持ちが。ましてや、あんなビデオを上映された後なのに 「今日はパンティつけているようだが、お前の大事な所がどうなっているか、ここにいる皆は知ってるぞ!なぁ、みんな!」 学園長の声に呼応するように、シオキ教師達が答える。 「露出変態ヒロインのまぼろしパンティには、パンティは不要だぜ!」 「今日は、ステージ上で生徒達に生で見せるのか!!」 その声に、まぼろしパンティは、見る見る内に体を赤くしてゆく。 寿々美も自分の事を言われているようで、同様に顔があからんだ。 しかし、毅然とした態度で「正義の味方にはじらいはない!」と言い放つ まぼろしパンティ。 (そのセリフ、私も言った事がある。そうよ、あれは、こまわり刑事と戦った時よ! 私は、あの時誓ったはずよ、あの時、まぼろしパンティと疑われた生徒達の為にも、 必ず悪を倒すって、そして、まぼろしパンティとして戦う為に、はじらいは捨てると! なのに、今の私はどうなの?一度くらい負けたからってビクビクしちゃって、 まぼろしパンティとして戦っている時は、藤寿々美じゃない、正義の美少女探偵よ! だから恥ずかしい事なんてないわ!私が頑張らねば、目の前のまぼろしパンティにも 申し訳ないわ!) 決心した寿々美は、女生徒達をリードしてステージから駆け下り、混乱するグランドから先程の女子トイレめがけて走った。 「まぼろしパンティに変身しないと・・」 寿々美達が逃げたステージ上では、まぼろしパンティの戦いが始まっていたが、今一つ体のキレがない。 格好こそ真似はしているが、屈強なシオキ教師達を前に戦う技を持っていないようである。 あのままでは、やられてしまうわ!ピンチを救ってくれた勇気ある女生徒達を守る為にも、 もはや躊躇しているヒマはない。 あのまぼろしパンティの肩の震えを見た時に、自分自身がまぼろしパンティとして活躍を はじめた時の心細さを思い出した。 はやく応援に駆けつけないと! 寿々美は、例の女子トイレに駆け込むと、天井点検口からすばやく衣装ケースを引き出し マスクパンティを被った。 鏡に、セーラー服にマスクパンティをかぶった女生徒の姿が写る。 一瞬、このままで救援に駆けつけようとの思いがよぎったが、あのシオキ教師達を打ち倒すには まぼろしパンティの持てる技をすべて使う必要がある。 寿々美は衣装ケースの中から、黒のTバックパンティを選び、身に付けた。わずかに秘部を隠す程度の セクシーなパンティ。このパンティに迷いを払拭した寿々美の決意が表れていた。 「待ってて、まぼろしパンティ!今、助けに行くわ!!」 寿々美、いや、まぼろしパンティは、グランドに駆け出した。 (よーし、ステージ裏から合流して、ダブルまぼろしパンティで学園長達を制圧してやる) だが、グランドに飛び出したまぼろしパンティの視界に入ったのは既に捕らわれた彼女の姿であった。 細いウェストを屈強な腕が締め上げ、高々と彼女を抱え上げている。 「ああっ」 マスクパンティの下の顔が、苦痛にゆがむ!! 「放しなさい!!」 叫びながら、脚をばたつかせるが、宙を赤いブーツが舞うばかりで効果はない。 モガクまぼろしパンティに近寄った学園長が、彼女の白いお尻に鞭を振り下ろす。 ピシッと響き渡る鞭の音に呼応するように彼女の悲鳴がグランドに鳴り響く。 「フン、小娘が!まぁよい。余興だ!但し、この悪戯の代償は大きいぞ!そーら」 言うなり、学園長の手が、彼女のパンティに手がかかった。 「えええっ!ダメェーーー!ダメよ、ダメよ、バカぁー!」 まぼろしパンティの叫びも空しく、パンティはあっさりと奪われ、薄いアンダーヘアーが、全校生徒に披露された。 その時、「やめなさい!!」声の主が、颯爽とステージ上にあらわれた。 白いパンティマスクから流れる黒髪が美しい美少女、まぼろしパンティその人であった。  「正義の為に立ち上がった少女を辱める学園長!それ以上の行いこのまぼろしパンティが許しません! 加えてワタクシの正体を暴こうとの不埒な行い、クライム学園を守る美少女探偵まぼろしパンティがその悪事を挫く!!」 「こざかしい小娘が!空威張りも空しいなぁ〜まぼろしパンティ!昨晩、我々の前で 演じた失態を生徒達の前でまた晒したいのか?」 「お前達、誇らしげに語るあの高慢女が、恥じらい照れる姿がみたいであろう? 見せびらかす事が大好きな破廉恥なヒロイン気取りのまぼろしパンティが、 欲望のまま、乱れる姿の大公開といこうか!!」 「おだまりなさい!昨晩はお前達の卑劣な罠にてこずっただけ、今日は皆がついているわ!ねぇみんな!」 まぼろしパンティの声に応えるように生徒達が叫ぶ! 「そうだ!まぼろしパンティ!学園長を倒してくれぇ!」 「俺達もついている、負けるな、まぼろし」 生徒達は口々に叫ぶとステージ下に集まり声援を送った!  「生徒が味方か・・。お前の体に欲情していた男共も味方といい、恥ずかしげもなく その裸体を晒す女、露出変態女にこのワシが倒せるか!」  「露出変態女ですって、許せない!!年頃の男の子の生理現象を利用した卑劣なあなたがなに言うの! 変態って言葉はあなたの為にあるのよ、早く彼女を返しなさい!!」  そう言い放つと、まばろしパンティが宙を舞った!まるで踊るように美しい裸体が 屈強なシオキ教師達を打ち倒して行く。 (いける。いけるわ!もう恥ずかしくない!) 寿々美の心から昨晩の傷跡が消えた。大画面で自らの秘部をさらした事も、まぼろしパンティとして学園長を倒すことで埋められる。 自尊心を取り戻した彼女に敵はなかった。  「ボインチョップ!」 捕らわれたまぼろしパンティを締上げていた男の顔面に本物のまぼろしパンティの美乳が炸裂、 解放されたまぼろしパンティが咳き込みながらステージ上にうずくまった。 すかさず、本物のまぼろしパンティが駆け寄り、抱きかかえた。 彼女は、まぼろしパンティの首に手をかけ抱きついて叫んだ。 「まぼろしパンティ、怖かったよ〜!!」 「大丈夫?もう私にまかせて、早く逃げて!!」 「ありがとう!まぼろしパンティ!!す・き・よ!」 「エッ?」 唐突な言葉に、彼女の顔に視線を移した瞬間、彼女の柔らかい唇が、まぼろしパンティの唇に触れた。 そして、彼女の舌と共に、何かが寿々美の口の中に入ってきて弾けた。 「!$$$'>|???」 寿々美には何が起こったか解らなかったが、学園長を前にしてこんなことをしている場合ではない。 「な、何するの?」 「ゴメンナサイ!気が動転しちゃって、まぼろしパンティ、頑張ってね!」 気を取り直し学園長に対峙するまぼろしパンティ。 もはや、学園長の周りには6人程のシオキ教師達がいるのみ、全校生徒の前で彼らを倒せ ば、長かったまぼろしパンティの戦いも終る。 (あと少しよ。寿々美!あと少しで学園長を倒せる!) 先程までの戦いのせいか、いつになく息が荒い。興奮の為か体があつい。落ち着くのよ、寿々美! まぼろしパンティは、自分に言い聞かせるように息を整えた。 「くっ!もう一歩のところだと言うに、まぼろし勝負は預けておく!」 学園長は叫ぶなり、ステージからグランドに飛び降り、生徒達を蹴散らして逃げて行く。  「逃すものか!待て〜!!」 まぼろしも続いてグランドに飛び降り、学園長達の後を追う。 「待て!学園長!!」 逃げる学園長達の前に生徒達が立ちはだかる、先頭には柳生勉がたつ!  「学園長、逃さないぞ。もうお前に支配されるのはゴメンだ!僕達は自由になるんだ!」 「みんな!僕達も立ち上がるんだ!まぼろしパンティと共に学園長を倒すんだ!」 「そうだ!」 「やるぞ!!」 「き、貴様ら〜!!我々にはむかうつもりか!お前らごとき生徒達に罵られるおぼえはないわ!この私を甘くみるな!!!どけ!」 学園長の剣幕に一瞬だじろいだ生徒達であったが、再び勉の声に結束する。 「僕は負けない!僕は、まぼろしパンティに勇気をもらったんだ!僕たちのために戦ってくれている まぼろしパンティの為にも、僕は戦う!」 退路を断つ生徒達の集団と脱出を図るシオキ教師達の集団。二つの集団の先頭で顔を付き合わせる学園長と柳生勉。 その集団を取巻く全校生徒!まさにクライマックス。 そしてその場に、ヒロインは現れた。 「柳生君、ありがとう。私は、まぼろしパンティは、ここで学園長を倒すわ!そしてクライム学園に平和を取り戻すのよ!」 腰に手をあて、学園長を指さし宣言するまぼろしパンティ!その堂々とした姿に生徒達の視線があつまる。 いよいよ学園長を倒せるとの興奮に体が熱い。寿々美は乳首がピンと立っているのに気がついたが、もうそんな事は、気にならない。 私は美少女探偵まぼろしパンティよ!わずかに秘部を隠すTバックパンティのみの姿に全校生徒の視線が注がれようとも これが私の姿、恥かしくなんかないわ! 追い詰められた学園長、彼の口から負け惜しむ敗者の遠吠えがグランドに鳴り響く! 「フ、フハハハハ!よ〜し、わかった。この学園に関する人達が見つめるこの場所は最高のステージだ! わかった、わかった!本意ではないがしょうがないな!」 「?、なにを訳わからないこと言ってるの?」 「だまらんか、まぼろし!お前の為を思っての俺の心遣いわからんか?まぁよい。」 「諸君、よく考えてほしい。よく考えれば聡明な君達の事だからすぐにわかる事だ。 先ず状況を整理してみよう。今、私の前にいる男子生徒とまぼろしパンティ君が君達の味方。即ち良い者 。私達教師が悪い者と単純な図式を描いていると思う。先ずこれは間違いだ!」 「何を勝手な事をいってるのよ!私の正体をあばく事を口実に女生徒達に破廉恥な事を企てようとしていたくせに」 「それについては申し訳ない、我々がやりすぎた。申し訳ない事をした。 我々も焦ってしまったのだ。だからもう一度整理しようとしているのだ」 「我々がこの学園に来た目的は一つ、皆を一流校に合格させる事にある。皆も同じ目的であるはずだ。 だからこそ、こんな山の中にこもり勉学に勤しむのだから、ここは間違いない。そうだろう柳生君?」 「言い逃れとは見苦しいね学園長。だけどどんな言い逃れも無理ですよ。 確かに僕達、生徒達は、一流校に合格する為に、華やかな外界とは隔離されたこの地で努力している。 しかし、その努力を積み重ねる貴重な時間を、あなた達シオキ教師のエゴの為に、踏みにじられ邪魔されている。 だから僕達は立ち上がったんだ!」 「そうだ!」 冷静な口調で話を進める柳生に呼応するように生徒達が声をあげる。 「諸君、落ち着きなさい!お互いの溝は埋めよう。お互いに話をしようじゃないか! よ〜し、我々の共通の目的は「一流校に合格する事」だ!ここを確認しよう。そうだね、まぼろしパンティ君」 「ええ、そうよ!加えて、それを邪魔するあなたが学園から去ってもらうのも共通の目的よ!」 「わかった。わかった。私が邪魔ならそうしよう。合格する為に勉強に専念する環境をつくりたい。 それが我々の共通の目的だからね。よし!ここまでは同じ想いだね。では話をもう少し進めよう。 先程、柳生君から華やかな外界とは隔離されたとあったが、まさしくこれなんだ、私がいいたいのは! 何故、外界とは隔離するか? 答えは簡単!外は誘惑が多いからだ。誘惑とは何か?勉強に邪念をいれる娯楽だ! 一生を決める重要な時間は、一生の内で一番多感な時期でもある。 この時期は、異性に興味を持ったり、自由な時間を満喫したりとしたいものだ。これは人間の本能だ! だからこそ、もう一つの本能「恐怖」で君達を指導しようとしたのだ。では、何故、その恐怖をエスカレートさせたか? それはまぼろしパンティ君、君が表れたからだ!君のその姿は、男子生徒に興味を与えすぎる。 何より、キミ自身に害がある。キミも我校の生徒である。可愛い生徒が露出を喜びとして、勉強に手がつかないとなれば困る。 キミは、確かにスタイルが良い。その美しい体を皆に見てもらいたい気持ちもわかる。 だけど、やりすぎだよ?顔を隠しているとはいえそんな姿で立ち振る舞うのはね。だから、私は・・」 「やめろよ、そんな詭弁は!」 勉が厳しい口調で学園長の弁明を阻む。 「彼女は、まぼろしパンティは、僕達の為に、恥かしい思いをおさえて戦ってくれているんだ。 そんな、まぼろしパンティを露出狂みたいな言い方をしてぼくは許せない!」 「そうだ!まぼろしパンティは露出狂じゃないぞ!」 「変態はお前の方だ!!」 生徒達が続く  「悪かった。言い方がまずかった。まぼろしパンティ君、キミはそんな姿をさらして恥かしくないのかい?」  「はっきり言っておくわ!まぼろしパンティに恥じらいは無い!誤解されると困るからつけ加えると女の子に戻った時は恥かしいわ! だけど、悪を憎む私の心が、まぼろしパンティに変身させるよ!そんな私の下半身をあんな大画面で公開した、いやらしいあなたが、 私の事をとやかく言える資格はない!男らしく罪を認めなさい!」 「今度は男らしくときましたか、そこのあなた、女らしい君は、彼女(まぼろしパンティ)のような格好できますか?」 「そんなとても出来ません。私にはそんな勇気ありません。まぼろしパンティは強い人だからこそ出来るんです。だから好きなんです!」  「こまった事だね。やはり、まぼろしパンティ君、キミの影響は大きすぎるようだ!」 大きな溜息をつき、学園長は続けた。   「残念だが、皆を救う為に、キミを否定させてもらうよ!まぼろしパンティ!お前は露出狂だ! お前の露出癖の為に、これ以上、生徒達を犠牲にするわけにはいかない!」 「いいかげんにしろ!彼女は露出狂なんかじゃない!」 「まって柳生君、私にも言わせて」 先程、返答した女生徒が一歩前に踏み出す。 「同じ女性だからわかるんです。人前であんなに肌をさらす恥かしさが、 だからこれ以上、まぼろしパンティを侮辱しないで!」 「私にもわかるだよ?人前でこんな格好をするのは大変な事だ!男の私でもわかる。 では、どうしてそんな事が出来るか?私が悪と仮定すると、よほど正義感が強いのか、露出癖があるのか?どちらしかない!! 私はその理由として、露出癖を選んだ!何故なら、見ろ!!まぼろしの喜びを表現した尖った乳首を!!どうだ! それしか考えられないだろう!!」 皆の視線がまぼろしパンティの乳首にあつまる。確かに美乳の先端はピンと更なる隆起を示していた。 しかし、まぼろしパンティは少しも恥らわず学園長を睨み付けた! 体が燃えるように熱い!寿々美は少し前から体の異変に気が付いていたが、今はそんな事に躊躇している時ではない。 その熱のせいなのか、あるいは学園長を追い詰めた興奮からか、乳首を隆起させている。 理由よりも今は目の前の敵を倒す事。それには、堂々とする事、それのみが寿々美の頭を占めている。 そんなまぼろしパンティの態度に呼応するように、女生徒の弁が進む!  「それは違うわ。女の子は緊張してもそうなるのよ!私達もそうよね?」 「そうよ!私も苦手なテストの時なんかそうだもの」 「私は・・」 女生徒達が顔を真っ赤にしながら、まぼろしをかばう。 「では、キミ達は、緊張すると股間もああなるのかい?見ろ!!!!!まぼろしの股間を!!!!!!!!!!!」 「あああっ!」 まぼろしパンティは我目を疑った。燃えるように熱い体の理由を知ったのだ! 彼女の股間は、秘丘をわずかに覆うハイレグパンティを起点に、濡ら濡らと欲望の液体を溢れ出していた。 その液体は、太股を伝う程のおびただしい量であり、それがまぼろしパンティの尋常でない欲情を示しようである。 「こ、これは!」 言葉を失い、硬直して立ちすくむまぼろしパンティ! そして、一人の女生徒の短い言葉が彼女を絶望の淵においこんだ! 「私達をだましていたのね!この変態女!」 絶妙のタイミングで放たれたこのセリフの主は松田美佳子。 寿々美の心を巧妙にあやつる女。 もはや、まぼろしパンティに変身出来ない所まで羞恥心を高めさせたかと思うと、自らが偽まぼろしパンティとして登場する事により、 彼女を再びまぼろしパンティとして全校生徒の前に登場させる。そして、媚薬を持って彼女の秘泉を溢れさせる。 辱められ、立ち直り、そして再びおとしめられる。寿々美の心と体は彼女により翻弄されたのだった。 そしてとどめをさす彼女の一言! 学園長の詭弁を戯言と聞きながらも、わずかに抱いていた「あんな姿で人前に出れるのは見られるのが好きだから」 生徒達の心に芽生えた疑問を、彼女の言葉は大きく押し広げた。 そして、それは冷たい視線となり、まぼろしパンティにふりそそがれたのだった。  「みんな、これは罠なの!さっき見たでしょ壇上で私が、偽まぼろしパンティからキスされる所を、 その時、薬を飲まされたのよ、だから、これは私の感情で溢れるものじゃないのよ!」  「語るに落ちたとはこの事ね!まぼろしパンティ!!あなたの正体を防ごうと勇気を出してかばってくれた女の子に罪をかぶせるなんて、 学園長の言い逃れは信じられないけど、あなたがエゴイズムあふれる露出狂女だってことが今、はっきりわかったわ!」 またもや、カウンターを浴びせる美佳子のセリフ 全校生徒の前で、マスクパンティで顔を隠した女は、見事な肢体を真っ赤なロンググローブとロングブーツ、 そしてわずかに秘部を隠すTバックパンティのみの姿で立ち振る舞う。 恥じらいも隠さず、堂々と美乳の先端を膨らませる。ヒロインとしてみてもその姿はセクシーと言わざるを得ない。 その彼女が、今度は人前で、全校生徒が見る前で、秘部からとどめなく溢れる液体を湧きだたせている。 その姿に、生徒達の心は急速に覚めてゆく。 まぼろしパンティが正義のヒロインからすべり落ちた瞬間であった。  (いやらしい体しやがって、襲ってほしいのか?)  (フン、そんなに男達に見せたいの?あなたの馬鹿乳より私の胸のほうが綺麗よ!)  (すごーい!あんなに濡れるなんてよっぽど感じているのね!)  (やっぱり変だとおもってたんだ!セクシー技で戦うなら、あそこまで見せなくてもレオタードでも充分だもの! 変だと思ったら、変態さんだったんだ!!) その思いを口にするもの、冷ややかな目線で表現するもの、守ってきた生徒の前で、まぼろしパンティは、さらし者となっていた。 「みんな、ちょっとまってくれ!!」 柳生勉が、赤いグローブで覆われた手で股間を隠し、しゃがみこんだまぼろしパンティの横に立ち弁護をしようと口をはさんだ。 寿々美にとってもはや頼れるのは、彼しかいなかった。最後の望みを託し、柳生勉にすがるように立ち上がった、瞬間!! 「やっだ〜!!」 「す、すっげぇーーー!!!」 「見ろよ、あれ!あそこまでするか?普通じゃないぜ!」 生徒達の視点が、再びまぼろしパンティのTバックパンティに集まる。 なんと、まぼろしパンティのTバックパンティが、黒色から透明に変わっていた! 彼女のあふれる愛液により化学変化がおき、透明なパンティになったのだ! 透明に変色したパンティ越しに、丁寧に整えられたアンダーヘアーがはっきりとわかる。 何もつけていない時よりも、更に官能的な姿であった。 「ま、まぼろしパンティ君、いやぁ〜残念だよ!そんな特殊繊維をつくれる技能を勉強に向けてくれないなんてね! しかし、すごい仕掛けを考えたね?まさしく「まぼろしパンティ」だ!!」 学園長が感嘆の声を上げる。 「いやぁ〜すごいね!おや、その生地は、キミのイヤらしい液体で透明にかわるんだ! 水分なのか?汗?それにしてもキミの大事なマスクパンティにも使うなんて、ホントにキミは露出狂なんだね!」 「エッ!!」 寿々美は先程からの展開に頭がついていっていなかった、一瞬の内に、正義のヒロインから露出狂に転がり落ちた。 そして何故か、自分のパンティが透明に変色する。何故、どうして??? そしてあろう事か、マスクパンティすら変色している?この絶対絶命の状況で、正体を晒す事は出来るはずがない! 下を隠す手を外すわけにもいかないが、素顔は何としても隠したい。慌てるまぼろしパンティを馬鹿にするように、 女生徒が手鏡を投げ付ける。 「よく見てみたら、この変態女!」 そんな中傷もすでに耳に入らない。彼女が投げ付けた手鏡を地面に這いつくばり手にし、恐る恐る自分の顔を写してみる。  「イ・・イヤーーァ!!!」 そこには、マスクパンティの額部分がすでに透明に変色、白い素肌をのぞかせた顔が写っていた。 真っ赤にそまった顔を覆うマスクパンティは、まだ白色の部分も多くあったが、このまま透明に変色を続けると、 寿々美の素顔をさらすのも時間の問題であった。 変色の原因は汗!はやく汗を拭かなくては!! そうだスカーフでと、自分の姿をみてみると、Tバックパンティは完全に透明な生地になり、寿々美の秘部を白昼のもとにさらしている。 その姿は、パンティをはくよりいやらしいものであった。透明なパンティをはく女。 まさしく露出狂の証拠である。マスクパンティも同様の状況になると、まぼろしパンティの正体が藤寿々美である事がばれてしまう。 正義のヒロインのまま、正体をあばかれるのも耐えられないが、変態露出狂として罵られるこの状況で、まぼろしパンティが 藤寿々美である事は何としても・・! 汗、汗をなんとかしなくては、焦るほどに、汗が吹き出る。体が火照る。もう薬のせいではなかった。 彼女を動かすのは「恥かしい」この思いだけであった。 とても薄いスカーフではこの汗は拭き取れない! 視線の際に、黒い布が映った。あれで汗をおさえられる。まぼろしパンティは一心不乱に 黒い布に顔をこすりつけた。 額に柔らかいものを感じた。顔を動かすたびにその感触は硬さをましていった。 赤いブーツに包まれた脚は、地面の上で砂にまみれている。透明なTバックパンティに包まれた股間は地面に接し、 溢れる欲望は砂にそのシミを広げている。 地面に腰をおとしたまぼろしパンティは、一心不乱にその顔を、傍らにたつ柳生の股間に擦り付けている。 全校生徒の前でそんな醜態をさらしている女が、まぼろしパンティであった。 柳生は唖然としながら、自分の股間に顔をすりつける女の肩に手をかけた。 彼女は、肩にかかる手が、自分をかばってくれた男の手である事を知り、心の余裕を取り戻した。 そして、自分が勉のズボン越しに股間に顔を摺り寄せていた事に気づいた。 (な、なんて事をしていたの!!) 「や、柳生君、私・・」 「離れてくれないか!ぼくはそんな破廉恥な女性に触れられたくないんだ!」 「今、はっきりわかったよ!やっぱりキミは露出狂なんだ!そんなに皆にみてもらいたいなら、見てもらえばいいじゃないか! 自分で着たんだろ!そんな細工した衣装を!!僕はキミが信じられないよ!」  「ち、違う!まぼろしパンティは露出狂じゃない!!」 まぼろしパンティは、叫び、勉にすがるように体を預けるが、彼は汚いものを振り払うかのように、彼女を払いのけた。 頼みの綱であった柳生の仕打ちに、彼女は力なくその場に崩れ去った。 (ククッツ!期待以上の展開じゃ!もはや、まぼろしパンティへの信頼はゼロだ!  我ながら惚れ惚れする筋書きじゃ!しかし、松田美佳子、使える女じゃわい!今後も重宝しそうじゃ!  しかし、まぼろしのあのうろたえよう!このワシの力思い知ったか!) 寿々美の心の中は絶望が支配していた。学園長に負けたのではない。自らの心根を知ったのだ! 皆の言うとおり、こんないやらしい衣装を身に着けて、人前に登場する女は露出狂以外になかった。 最初は正義の為に戦っていたけど、敵が強大になり何度かパンティを奪われるようになり私は変わった。 マスクパンティで素顔を隠しながらも、何時しかまぼろしパンティ、藤寿々美の正体を公開したい、 皆に本当のことを知ってもらいたいと思っていたんだわ!だから、こんな特殊な生地を手に入れたのよ! 寿々美は、寿々美は、・・ 学園長の仕組んだ罠!捕らわれ正体をあばかれた記憶を消された後、寿々美は、学園長のシナリオに沿い破滅の道を歩んだ。 汚いものを見るかのように、取囲んでいた生徒達が、一人、又一人と教室に戻って行った。 しかし、男子生徒の多くは、この場に残った。 目の前に晒された変態ヒロインに罰を与える為に、一人の生徒が飛びかかった。 そして次々とその体に飛びついた。もう、まぼろしパンティには抵抗するすべはなかった。 力なく生徒のなすがままにされる、まぼろしパンティ! 不思議な事に、生徒の一人としてマスクパンティを奪おうとはしなかった。 いや、当然であった正義のヒロインから露出狂になり下がった女の素顔など、誰も興味はなかったのだ。 寿々美は、生徒達の欲望あふれる液体が全身を包むのを感じた。顔にはマスクの感触が残るが、すでに透明になり、 変態ヒロインまぼろしパンティの正体が藤寿々美である事は隠しようがなく、優等生として振舞っていた寿々美を憎むように 男達が襲うのだと観念していた。 AM 15:50 落日のグランド グランドに倒れる女のブーツが夕陽により真っ赤に照らされている。やがてその女は長い影を引きずるようにその場を去った。 彼女は、自室にもどりマスクパンティが透明になるのは額の生地だけであり、素顔がばれなかった事を知った。 こんな事までして素顔を隠し、ギリギリまで露出を重ねる自分の姿に泣き崩れる寿々美の姿があった。 そんな寿々美が、まぼろしパンティとして再び柳生勉の前に現れたのは、この悪夢の事件から数年後の事であった。 ***完