平成14年10月25日・初版

女宇宙刑事アニー・「恥辱のショータイム」第12章/ぴ〜・著

アニーは目を覚ました。が、身体を物憂げに動かしたまま、しばらくは寝たままだった。アニーは起きたくなかった。 自分が過去に晒した数々の痴態。起きてもまた同じようなことをされると思うと、ずっと寝たままでいたかった。 (もう脱出は無理かも・・・) ふと、そういう考えが頭をよぎる。 (下手に動かないほうが良いかも) そう思い、アニーは目を閉じている。 (そうね。相手の出方を待とうかしら。でもその前にトイレに行こう) そう。つかまってからアニーはトイレに行っていなかった。そのため、膀胱が張っているのに気づいた。 (な、何、この部屋は!?) 目を開いてアニーは驚いた。 部屋といってよいのだろうか。アニーのいるところは、1辺が3m程度の箱の中だった。箱の壁はガラスで出来ており、 どこからでもアニーの姿が視認できる。その箱が、高さ50cmほどの台に乗せられ、体育館のような場所の真中に置かれている。 箱の外にはたくさんの戦闘員がアニーの姿を覗いている。 (ト、トイレは・・・?) アニーは部屋を見るが、ここはベッドはおろかトイレすらない。ふと気づくと、部屋の真中に10cmほどの穴があいており、 その下には洗面器が置いてある。 (ま、まさか・・・ここにしろというの?!いや!) 「お、お願い!。トイレに、トイレに連れて行って!」 アニーは、どこかで聞いているはずのヘスラーに懇願する。しかし、かえってきたのは戦闘員たちの冷笑だった。 「お願いします!。トイレに連れて行って!こんなところでしたくない」 その声に呼応するように、ヘスラーが姿をあらわした。 「どうした、アニー」 「お願いします!。トイレに連れて行ってください!」 「トイレに行ってどうするんだ?逃げるのか?」 アニーは口篭もった。 「あ・・あの・・・おしっこを・・・・おしっこをしたいんです」 「おい、聞いたか、『おしっこ』だと。なんて恥ずかしいやつなんだ」 ヘスラーは振り返って回りの戦闘員に話し掛ける。それをうけて戦闘員がはやし立てる。 「何をいうか。おまえのトイレはその穴だ」 「イヤっ。普通の、普通のトイレに連れて行って!」 「駄目だな。したくなければしなければいい」 アニーは我慢の限界に達していた。おずおずと穴に近づくアニーにヘスラーが声をかける。 「そうだ。いい忘れたが1滴でも外に漏らしたらおまえの舌で掃除してもらうぞ」 「えっ?」 高さ50cmのところからした小便が外に飛び散らないわけが無い。 「あ・・・あの・・・洗面器を・・・洗面器を持ち上げてください」 「よしよし」 そういうとヘスラーは洗面器を穴のそばに持ち上げた。 「イヤ・・・見ないで、見ないで・・・」 そういいながら、アニーは両腕で顔を覆いながら、穴に向けて小水を迸らせた。 ”バチバチバチバチ・・・” 水が洗面器にあたって大きな音を立てる。 ***つづく