平成20年2月15日・初版 MonkeyBanana2.Com Free Counter

忍者キャプター外伝「SOS花忍キャプター3」第1章/覆面作家・著

<ピンチ!!罠に嵌った花忍、かつてない苦戦が花忍を襲う!!>  花忍は「風魔忍群」のアジトを発見すべく、下忍を追跡していた。 友達に痴漢退治を頼まれた花忍は、久々に乗った電車の中で痴漢に遭い、その痴漢を捕まえようとした瞬間、電車が急停止すると同時に車両の扉が開き、 その痴漢は脱兎のごとく逃げていった。花忍は、触られた瞬間、痴漢の正体が風魔の下忍と見抜いた為、迷わず追いかけていた。  しかし、これが罠とも知らず、花忍はアジトを発見する、ということだけに気がとられ、1人でそこへ乗り込む危険まで、考えてはいなかった。 花忍の頭の中は、正義感と負けん気だけで行動していた。 この行動も「風魔忍群」は分析しており、花忍は無残にも、彼女がかつて経験したことのない屈辱への第一歩を歩き出していたのである。 花忍:「こいつを追いかけて、今日こそ風魔忍群のアジトを見つけてやるんだから。風魔恥辱なんか私ひとりでやっつけてやる!」 下忍A:「フフフフ…、花忍よもっと俺を追いかけて来い!今日こそお前に敗北を味わせてやる。」 町からはずれた山道を逃げ帰る下忍を、花忍は「今日こそ倒してやる」という高揚した気持ちが彼女の明晰な頭脳を支配しており、 普段の「忍者として用心深さ」が疎かになってしまっていた。 花忍は少しづつ山中へ踏み込んでいる状況は把握していたが、そのあとに待ち受ける罠を全く想像してはいなかった、、、その山道は計算されており、 普段、花忍がトレーニングを積んでいる以上の運動の負荷をかけることが狙いであった。まずは、戦闘以前に、花忍の基礎体力を消耗させることである。 花忍:「もう、1時間以上、山道を走ったんじゃないかしら、、、はあはあ、、」 彼女のトレーニングは山道を1時間走ることを日課としていたのであった。しかし今日は下忍を追ってもう1時以上経過していた、、、 花忍:「はあはあ、、あら?あの岩穴は何かしら?下忍が逃げ込んだわ!!やっと着いたようね。おそらくあそこがアジトね、、、 どうしよう、、みんなを呼んでいる時間は無いし、、、まあ、いいわ。風魔恥辱くらいなら、私ひとりでやっつけてやるわ」 花忍は大きな過ちを犯してしまい、「風魔忍群」は大きな成功をおさめつつあった。 花忍が無謀にもアジトへ通ずる「罠の岩穴」に踏み込んできたのである。 下忍A「さあ、この岩穴に入って来い。この岩穴が花忍、お前の体力をさらに消耗させるんだよ…。俺たちと戦う頃には、もうバテバテだぜ、 フフフフフ、、、」 花忍:「ン?この岩穴の地面はいやにヌルヌルしているわね、、はあはあ、、歩きにくいわねえ、、、泥みたいなものが足にからみついて、歩くとき、 足に力をいれないと、、、両側には松明が焚かれていることから、やっぱりこの岩穴はアジトに通じているのね。はあはあ、、」 このアジトへ通ずる岩穴には、花忍の体力をさらに消耗させるため、地面には粘着力の高い粘土質の土を泥状態にしていたのである。 花忍は足への負担を気にしつつ、正義感だけで下忍の後を追ってしまっていたのである。 ピチャピチャピチャ、、、 下忍の逃げるビチャビチャという大きな足音に消えるように、花忍はそっと後をつけていく、、、 岩穴は相当深くまで続いており、左右に曲がりくねっていた。花忍は岩陰に体を隠しながら追いかけていく。 その追跡は30分以上に及んだ 花忍:「はあはあはあ、、、ダメだわ、、、いつものトレーニング以上の疲労だわ、、、それにしても長い岩穴ね、、、 いったいどこまで続いているのかしら?疲れも溜まってきているし、このあたりで いったん帰ってみんなの応援をよんだほうがよさそうね、、 やっぱり、私一人じゃ心細いし、もし、大勢の敵が襲ってきたら、、、、もしかしたら勝ち目はないかもしれない、、、どうしよう?」 花忍が体力とともに精神的にも言いようのない激しい不安を感じ始めたとき、岩穴はいきなり大きな空洞となっている場所へと到達した。 その場所は天井が高く、左右は20メーターくらいの大きさであった。前方や左右にはいくつかの扉が多数あり、その扉の向こうには、 敵が潜んでいそうな雰囲気が漂っていた。しかし、その扉のうち、ひとつは確実に風魔恥辱が潜んでいる部屋へ通じるものであり、] 花忍はそれを探し出したかった。足元のヌルヌルは無くなっているが、地面一面が泥で覆われている。 花忍:「はあはあ、、、さっきの下忍はどこへ消えたのかしら?でもまずいわ、、、扉の向こうに人の気配を感じる、、、、 敵ね、何人いるのかしら、、、1人、、、2人、、、3人、、、4人、、、5人、、、、6人以上いるわ!! なに、一番奥にいる敵から、すごい殺気を感じるわ!!はあはあ…ここまでの山道で体力も消耗してしまってる、、、 しまったわ、、、今、敵に襲われたら、、、、悔しいけど、今の私の力じゃこれだけの敵を倒せないかも、、、 いや、負けてしまうわ、、、、、早く、ここから戻らなきゃ、、、」 花忍は女性特有の警戒感と不安な気持ち(=それは花忍が抱いてはいけない敗北感へとつながるものである。)から、身の危険を本能的に感じて 引き返そうとした。と、そのとき、歩いてきた岩穴の奥から、下忍たちが現れた、、、、 彼らは、曲がりくねった岩穴を利用してその陰に隠れていたのである。その人数は4人である。 花忍:「(し、、、しまった、、、下忍たちに見つかってしまったわ、、、でも4人くらいなら、倒せるわ。早く、こいつらを倒して、 あの扉の向こうに隠れている敵が出てくる前に戻らなきゃ!)」 下忍A:「あら、花忍ちゃん、こんにちは、俺たちのアジトへようこそ、、、おや、俺たちを倒しにきたんじゃないの? まさか、花忍ちゃんは怖くなって戻ろうとしてたのかな、、、ハハハハハ、、、、ひとりじゃなにもできないもんね、、、花忍ちゃんは、、、」 花忍は心を見透かされ、すごく悔しくなり、コトバだけでも強がりを言わなくてはと思った 花忍:「(はあはあ、、)何言ってるの?あんたたちを倒すために、振り向いたのよ。 特に、あなた!あなたの後をつけてきたのがわからなかったの?忍者としてサイテーネ。つけられているのがわからなかったなんて、バッカじゃない!! (今日は、私ひとりだけど倒してやる!)」 花忍は心の動揺を隠すため、精一杯強がりを言って、自分の気持ちを奮い立たせようとした。 下忍A:「ハハハハハ、、、おい、俺のことをバカって言ってるぜ。バカはお前だよ、、、かわいいかわいい花忍ちゃん、、、ところでどうしたんだい、、 ここまで来るだけでもう息があがっているのかな?花忍ちゃん?ヒヒヒヒヒ…」 花忍:「何で私がバカなのよ、その笑いは何よ、気色わるい!!あと、花忍チャンなんてやめてよね!!」 下忍B:「ワハハハハ、こいつは、お前をおびきだしたんだよ、、、わざと花忍ちゃんに追跡させたんだよ、、、なあ、、みんな!!」 下忍C:「そうそう、、、絶対に、花忍ちゃんならついてくると思ったよ、、、花忍ちゃんはキャプターの中でも特に正義感と負けん気が強いからねえ、、、 まんまと花忍ちゃんは俺たちの罠にかかったんだよ、、ハハハハ、、、」 花忍:「(ええっ?!罠?)ふん、罠だろうか、あんたたちなんかに負けないんだから!! (そんな、、、罠に嵌ったしまったなんて、、、私ひとりでどうすればいいの、、、、)」 下忍D:「さあ、罠にかかった花忍ちゃん、、、悔しかったら俺たちを倒してごらん、、、いつも俺たち下忍を倒してるだろ、、、、 フフフフフ、、さあみんな、隠れてないで出て来いよ!!」 花忍:「しまった、、、扉があいてしまう、、、」 岩穴の扉があいて、ゾロゾロと下忍達がでてきて遠くからではあるが、花忍の周りを取り囲んでいた。その総数は10名だった。 そして、下忍たちはわざとゆっくりした足取りでジリジリと少しづつ、花忍へと近づいてきた。 しかし、ひとつだけ開かない扉があった、、、それはあの「すごい殺気」を感じた扉だった。 花忍:「(くっ、いけない、下忍といっても10人もいるわ、いつもはみんなで倒してるから人数なんて関係なかったけど、、 そして、あの殺気だった扉だけは、、、何故あかないの?)」 下忍E:「どうした、、、さあ、、、かかって来いよ、、、花忍ちゃん、、、」 花忍:「(気持ちで負けてちゃダメっ、罠なんて関係ないわ!いつも通り戦うのよ!!)いくわよっ」 花忍:「忍法花吹雪!!」 花忍は、いつも下忍を倒している花吹雪を彼らに浴びせた。ヒラヒラヒラ、、、、ピンク色をした美しい花ビラが無数に空中に舞い、 下忍たちを包みこんだのである。逃げ惑い、必死に花ビラを振り払おうとする下忍たち。 しかし下忍たちは、花忍の武器のひとつである花吹雪からは逃れられない。下忍たちのほとんどは、花吹雪の攻撃を全身に受けてしまった。 実は、下忍たちは、解毒剤で花吹雪の対して強化していたのであるが、その花吹雪の強力な毒の強さには、全身がしびれてしまっていたのである。 全く動けない下忍。彼らはただ苦しそうなうめき声を発するだけであった。いつもの勝利感に浸る花忍。 下忍達「グオ、、、、、、ううううう」 花忍:「ほら、みなさいよ、あんたたちなんか、スグ倒せるんだからね。(この隙に、あの扉が開く前に逃げなきゃ)」 下忍A:「ググググ、、、おい、解毒剤のんでも効かないじゃないか、、、くくく、、苦しい、、、」 花忍は倒れている下忍たちを華麗なステップで避けて走り去ろうとしている。 下忍E:「花忍をつかまえろ!!」 花忍:「誰が、あんたたちに捕まるものですか!あとでみんなで倒しにきてあげるから。バイバーイ (まずいわ、、解毒剤をのんでるなら、花吹雪の毒がもたない、、、下忍すら倒せないなんて、今のうちに、早く逃げないと!! こいつさえ振り切れば、逃げられるわ)」 下忍C:「くそ、、、花忍、まてっ!!」 バシャっ。その瞬間、スレンダーな花忍はその右の足首をつかまれその場に倒されてしまった。 花忍のピンクの正義のコスチュームが少し泥にまみれてしまった。 花忍:「きゃあっ!!、、、、、し、、しまった、放せ、放せ!!やあっ、やあっ、やあっ、放せ!」 バシッ!バシッ! 花忍は右の足首をつかんでいる下忍に何度も何度も手刀をあびせている。 バシャっ。バシャっ。バシャっ。 花忍はピンクの正義のコスチュームが汚れるのを構わずに、体をよじって必死に下忍を振りほどこうと試している、、、 そのピンク色をしていたはずの正義のコスチュームの汚れが、今の花忍の苦戦状態を明確に示している。 たったひとりの下忍を倒せないというもどかしさと花忍自身の体力の消耗に、彼女は不覚にも焦りを感じてしまった。 花忍:「くっ!!やあっ、やあっ、(早く、、)放せ、放せ!!はあはあはあはあ、、、」 その時、、ギいいいいいい、、、と、あの殺気だった最後の扉が開いてしまったのである、、、 花忍:「(いけないわ!!あの扉からきっとすごい奴がでてくる、、、どうすればいいの??)    放せ!!はあはあ、、」 と、花忍はやっと、下忍の手を振り解くことができ、戦闘体制を立て直すべく起き上がったが、すでに遅かった。 出口に通ずる岩穴の前には、倒れながらではあるが下忍たちが、花忍の逃亡を防ぐため、集まってきている。 そして背後からは、かつて花忍が耳にしたことがない、不気味な声が聴こえてきた。 西洋怪物:「グウオオオオオオ、、、、、」 花忍は思わず後ずさりしてしまった、、、、今までの下忍たちとは異なる、地獄のからの使者のような、殺気だった雄たけびだった。 花忍:「(何、この怪物は、、、!!もしかして、、、)フランケンシュタイン!!なぜここに西洋怪物が?」 そう、この怪物はフランケンシュタインだったのである、、、彼の身長は180センチ以上あり、肩幅は花忍の倍近くある。 華奢な、言わゆるスレンダーなスタイルの花忍と比べると、この怪物はさらに大きく見えた。 誰の眼にも、このスレンダーな花忍は怪物を倒すだけの戦いができるとは思えない、、、、花忍はどうやって、この怪物と戦うのか? 下忍A:「(まだ、花吹雪の毒がきいている、)グググ、、、花忍ちゃんよ、、、こいつを倒せるかな?花忍ちゃんの武器は、こいつには通用しないよ、、、 だって、花忍ちゃんの戦い方を徹底的に調べて、この怪物を呼んだんだからな。さあさあ、、、それでも花忍ちゃんが勝てる、と思うのなら、 戦ってごらん、、、ハハハハハ、、、」 花忍:「(くっ!気持ちで負けちゃダメだわ。)フン、こんなバケモノなんか、体が大きいだけでしょ。 はあはあ、、あんたたちと一緒に倒してあげるわ!!みてらっしゃい!花吹雪!!」 花忍は、もう一度、倒れている下忍に花吹雪を浴びせた。解毒剤を飲んでいるとはいえ、この花吹雪の攻撃を受けた下忍たちは、 さらに苦しみはじめる。しかし、この光景を見た花忍の焦りはさらに増幅していた。いつもならば、1回の花吹雪で完全に倒れてしまう下忍が 2度も浴びているのに、苦しむだけでまったく倒れないのである、、、解毒剤の効用とともに、花吹雪の毒に対して、身体機能を強化された 下忍達の免疫能力が急速に増幅してきたのである。 花忍:「(下忍達に免疫能力がつきはじめている、、、でも戦闘できないうちにフランケンシュタインを何とかしないと、、) この西洋の怪物め!!大和撫子の花忍キャプター3が倒してあげるから!!」 花忍は精一杯の強がりを言う、、、、、その空しさを感じているには、他ならぬ花忍本人である。 花忍:「花吹雪っ!!」 西洋怪物「グわあぁぁぁ…」 喉をかきむしるフランケンシュタイン。 花忍:「(もしかしたら、こいつは人造人間だから解毒剤が効いていないのかも!)もういちどいくわよ、花吹雪っ!!花吹雪っ!!」 下忍C:「おいっ、フランケンシュタインの様子がおかしいぞ!!」 下忍B:「なぜ、苦しんでるんだよっ!!」 下忍達は、フランケンシュタインがいきなり苦しみだしたので、騒ぎはじめた。 それを見た花忍は最後のチャンスとばかりにもう一度花吹雪を浴びせた…。 花忍:「西洋怪物!!これであんたの最後よっ!、花吹雪っ!!」 西洋怪物「ググググググ、、、、、」 ドサーン、、、、フランケンシュタインは倒れてしまった!! 下忍E:「おいっ!倒れちまったぜ、、、、そんな…。」 苦しんでいた下忍達は、自分たちのよりどころのフランケンシュタインがあっけなく倒れてしまったので呆然自失状態である、、、 花忍「(やった、勝ったわよ)さあ、次はあんたたちの番よ、順番に倒してあげるからっ!」 花忍は、フランケンシュタインを倒したことで、持ち前も正義感と負けん気がムクムクとでてきたのである。 しかし、この時が花忍がこの場所から抜け出す最後のチャンスだったのであるが、彼女は今の状況を冷静に分析できなかった。 花忍は自分の今の実力からして、到底、「解毒剤を飲み身体能力を強化した下忍たちに勝てるはずがない」という現実を考える余裕がないような、 苦戦を強いられていた。そして、花忍は倒れているとはいえ、無謀にも10人もの下忍達を倒そうと試みたのである、、、 花忍自身の実力もかえりみずに、、そして花忍は、今から彼女の実力を、いやというほど思い知ることになり、 それは花忍が経験したことのない「屈辱」へと至るのである。 花忍:「あんたたちっ!!はあはあ、、覚悟しなさい、花吹雪っ!!キャッ!!」 バシャっ。下忍達に3回目の花吹雪をあびせようとしたその瞬間、不覚にも花忍は再び、背後に倒れていた下忍に右足をつかまれ 今度は、いきなりうつぶせに倒されてしまった。花忍は受身をとることもできず、とっさに、両手で顔を防いだ。 ベシャッ。 しかし、花忍のバイザーにはヌメッとした泥が付着してしまった。 花忍:「(前が見えないわ、いけない!!)はあはあはあはあ、、、」 花忍はバイザーを手で拭いたが、完全に泥はぬぐえない、、、、と、そのとき、再び地獄からの声が耳にはいった。 花忍はその汚れたバイザーの視野の間から信じられない光景をみたのである。フランケンシュタインが起き上がったいたのである!! 西洋怪物:「グウオオオオオオ、、、、、」 フランケンシュタインは立ったままの状態で、花忍をジーと見つめている。その、ボーと立っている姿が不気味であった、、、 花忍:「えっ?(そんな、、、倒したのに、、、、)はあはあはあはあ 花忍は思わず、再度、バイザーの汚れをぬぐった。やはり、、眼前にはフランケンシュタインが立っていた。 花忍の明晰な頭脳にはいまだかつて経験したことのない「焦り」と「孤独」を猛烈に感じはじめていた。 そしてそれは、再び花忍が追い込まれている今の状況を認識させたのである。 いつもならば、仲間が助けてくれていた。しかし、今日は誰もいない!さきほど、フランケンシュタインが倒れた時、逃げるべきだった、、、 猛烈な後悔が花忍を襲う、、、、 下忍C:「おいっ、、、やった、フランケンシュタインが復活したぞ!!」 フランケンシュタインは花忍が放った花吹雪の毒で倒れたのではなく、いきなり、戦闘モードにはいったので力のコントロールが できていなかっただけである。喉をかきむしっていたのは、花吹雪の花びらが口から喉につまっただけだったのであり、 花忍が必死に放った花吹雪は、この怪物には全くきいていなかったのだ、、、それを、眼前の光景で見て、焦る花忍。 しかし彼女は、無残にも汚れたピンク色の正義のコスチューム姿ではあるが、ファイティングポーズをとるのであった。 付着した泥と両手両足を覆う鮮やかなピンク色の対比が、痛々しく、今の花忍の状況を如実に物語っている。 下忍F:「ははははは、、、花忍ちゃんよ、、、さあ、、どうする?あれ??肩で息してるのかな?」 下忍G:「俺たちも、もう、花吹雪の毒が薄まってきたぜ、、へへへへへ、、、花忍ちゃん、女の子だから体力ないねえ、、 そしてとてもスレンダーだから、、セクシーだね、俺タイプだもん。」 下忍H:「くくくくく、、、今までのお礼をさせてもらおうかな?花忍ちゃん、、、今までの強がりはどうしたのかな?」 下忍A:「俺もタイプだよ。花忍ちゃんのスレンダーさがすごくいいね。でも、、、花忍ちゃん、そのコスチュームから思うんだけど、、、、 花忍ちゃんって、Aカップ?ペチャパイだよね?」 ペチャパイって言われた花忍は、思わず、両手で胸を押さえてしまった、、、 花忍:「うるさい!!どこ見てるのよ、このスケベ軍団!!」 下忍B「あら、花忍ちゃん、胸を押さえてるお手ては何かな?やっぱ、ペチャパイだね、、、」 下忍達:「ペチャパイ、ペチャパイ、ペチャパイ・・・・・」 下忍たちは、花忍の焦りを見て取ったのか、口々に叫んでいる。羞恥心が花忍を襲ってきた。 花忍:「うるさい、ペチャパイって言わないで!!黙って!あんたたちに関係ないわよっ (ううう、、、胸のことなんか、、、それより、今あの怪物を何とかしないと、、、でも、あいつの体には私の武器はきかないかも、、、) お前たちやあの怪物なんて、今から倒してあげるわ!!はあはあ、、、」 恐れていたフランケンシュタインの実力を目の当たりのして焦る花忍。しかし、必死にコトバだけは強がりを言うものの、花忍の心には、 かつてない焦燥感が芽生え始めており、追い詰められつつあった、、、花忍は必死に自分の武器を出し続けた、、、 花忍:「花吹雪!!花吹雪!!花吹雪!!」 下忍I「そんなものは、もうほとんどきかないよ、、、花忍ちゃん、、、」 花忍:「じゃ、これはどうかしら?花手裏剣!!(まずいっ!!花吹雪が効かなくなっている、、、)はあはあ、、」 花忍は冷静な口調で言うが、内心は焦っていた。もう、花吹雪の花びらは半分以上使っていたのである。 それを悟られないため、花忍は花手裏剣を放ったのである。そして、花手裏剣の威力は衰えておらず、下忍達の体には、正確に刺さっていた!! 苦しむ下忍!! 下忍達:「ぐわっ?」 花忍:「(やった、花手裏剣は効いているわ)西洋怪物さん!!覚悟しなさい!!花手裏剣!!」 ブーンっとフランケンシュタインの体をめがけて花忍の花手裏剣は飛んでいく。プスプスプス、、、次々に刺さっていった、、、 花忍:「(よし!!こいつにも刺さっているわ)もう一度いくわよ、!!花手裏剣!!花手裏剣!!花手裏剣!!」 花忍はここぞとばかりに花手裏剣をフランケンシュタインに浴びせ続けた、、、 西洋怪物:「グわあ、、、、、」 ひときわ大声でフランケンシュタインが叫んだ瞬間、彼の大きな手は体中に刺さっている花忍の花手裏剣を叩き落としたのであった。 と、同時に下忍達も立ち上がってきたのである!!みたび焦燥感という奈落に突き落とされた花忍!! 花忍:「えっ?(なんで、、、、???)はあはあ、」 花忍は何が起こっているのか、理解できていない。確かに、花手裏剣はささったはずなのに。 下忍G:「花忍ちゃんの手裏剣はきかないよ、、、」 下忍F:「だって、俺たち、花忍ちゃんの手裏剣なんか、跳ね返す体になるよう、訓練したもんね」 下忍A:「ははははは、、、花忍ちゃんよ、、、さあ、、どうする?」 1 花忍:「うるさい!!私には、花吹雪や花手裏剣だけじゃなくて、花ヌンチャクがあるのよ!!これであんたたちなんか倒してみせるから!!」 花忍:「花ヌンチャク!!やあっ!!とうっ!!てやっ!!はっ!!」 バシバシバシっ。 花忍は残っている力を振り絞ってフランシュタインへと向かっていった。 花忍の最大の武器である花ヌンチャクがフランケンシュタインの体中に何十発とヒットする!!その花忍の素早い動きにフランケンシュタインは ついていけず、一方的の攻撃を受けていた。下忍たちはその花忍の攻撃力を見て、ビックリしていて手も足もでない、、、 西洋怪物:「グググググ、、、、、」 花忍:「はあはあ、、、、、西洋怪物さん、どう私のヌンチャクは!さあ、もう一回っ!!やあっ!!うっ!!うっ!!きゃあっ!!」 今まで、ヌーと突っ立っていただけのフランケンシュタインがついに花忍への攻撃に転じたのである。フランケンシュタインは、 再度、ヌンチャクでの攻撃を試みた花忍の細い右手首をいきなり、そしてすばやく掴んで持ち上げたのである。 フランケンシュタインはさきほどの花忍の攻撃を見て、冷静に分析し、そのヌンチャクの攻撃ルートを見破っていた。 恐るべき頭脳の持ち主のフランケンシュタイン!!それとも知らず花忍は愚かにも、同じ攻撃パターンを浴びせていた。 そして、右手を掴まれ、引き上げられた花忍は思わず悲鳴をあげてしまっていた。所詮は訓練を積んだ花忍といえども、 所詮は、か弱い華奢な女性だったのである、、、鮮やかなピンク色をしていたはずの正義のコスチュームは泥にまみれ、 無残にも右手を掴まれ空中に吊るされている花忍。かつてない戦いに花忍はなす術がない!! 花忍:「きゃあっ!!痛い!!痛い!!放して!!放して!!放して!!痛いっ!!」 花忍は思わず、足をバタバタさせ、叫んでしまっている、、、 下忍C:「ギャははははは、、、花忍ちゃんが叫んでるぜ!!」 そして、花忍は痛さのあまり、思わず、右手に持っていた最大の武器であるヌンチャクを離してしまった 、、、カランカランカラン…それは、フランケンシュタインの足元に落ちていった。 花忍:「しまった、、、ヌンチャクが、、、はあはあはあ、、」 それを見たフランケンシュタインは、花忍の右手を放して、拾い上げようとした。ドサッ。花忍は無残にも床にうつぶせに倒れこんでしまった、、、 花忍「うっくくく、、、ヌンチャクは、、、どこ??あっ、怪物の足元に、、、早く取り戻さないと、、、」 と、花忍はヌンチャクを取り戻そうと左手を伸ばした。そのとき、ドカっっと、背中に今までに経験したことのない、圧迫、、、 そして激痛を花忍は感じたのである。あのフランケンシュタンの大きな右足がスレンダーな花忍のボディを背中から力いっぱいに踏みつけたのだ。 花忍:「ぐっうううう、、い、、、息ができない、、、ヌンチャクを、、、ヌンチャクを、、、取り戻さないと」 花忍は手を必死に伸ばすが、ヌンチャクには全く、届かない。花忍の頭には焦りしかなかった、、、そして伸ばしていた花忍の左手を下忍が、 ぐっつと踏みつけた、、、左手を激痛が襲う、、、 花忍:「ぐっ!!痛い、、、、、!ヌンチャクを、、、」 下忍B:「花忍ちゃん。ヌンチャクをとろうとしても、、、ダメだよ、、、」 うつ伏せ状態で背中を強大な力のフランケンシュタインに踏みつけられ、左手を下忍に踏みつけられた花忍!! もう、どうすることもできない、、、言いようの無い焦燥感が花忍を襲う。 花忍「くくくくく、、、負けてしまう、、、、あああああ、はあはあはあ、、、、、」 そして、フランケンシュタインは花忍の戦闘能力の低下を観察したのち、彼女の最大の武器であるヌンチャクを拾い上げ、 信じられない行動にでたのである。 西洋怪物:「うがあああ、、、、、」 ブチっ!!バキっ!!カランカランカラン、、、、 花忍の最大の武器である花ヌンチャクがいとも簡単に、引きちぎられ、しかも真っ二つに折られたのである。 女性というハンディを花忍自らが克服すべく、日々、特訓に明け暮れ、自由自在に使いこなせるようになったヌンチャクという最大の武器を 奪われた花忍!!ここに、花忍はかつて経験したことのない最大のピンチを迎えたのである。花忍はこのピンチを脱することができるのか!! そして、ほとんどの武器が通用しないこの戦いで、花忍は西洋怪物を一体どうやって倒すのか?負けるな、我らの花忍!! ***つづく