平成13年4月27日・初版

被虐の姫戦士 プリンセス・レナ・第1章/ZENK・著

この物語は、プリンセス・レナと蛇神の娘との邪神復活を巡る闘いですが、 目指すのは、レナの残酷な運命の物語(落城・流浪・性奴への転落・祖国再建)です。 初めてのオリジナル・ヒロインで、上手く書けないですが、その点はご容赦下さい。 舞台は、古代エウロパ大陸の北東部 ラウル山脈の麓、ウルク峡谷の小国ラフレシアの物語です。 簡単に言えば プリンセスの貴種流転の(とことん 虐められる)お話です。 登場人物: プリンセス・レナ=ラフレシアの生きた宝石といわれる王女 ラフレシア王 =武烈王と称される勇猛果敢なレナの父 ラフレシア王妃 =伝説の剣ガイアの伝承を継ぐレナの母 ムバル将軍 =王の弟で、レナの母に邪恋を抱く男 武官ザク =王の臣下で、野心的な歩兵団隊長 神官ラル =ムバルの腹心で狡知で卑劣な催眠術者 ナーガ =ムバルを操り、蛇神復活を図る蛇神の娘 ゾキア =ナーガの配下で蛮族の長 ----------------------------------------- ラフレシアの秘宝 ----------------------------------------- 古代エウロパ大陸の北東部 ラウル山脈の麓、ウルク峡谷の小国ラフレシアは 東西交通の要衝として発展していたが、 その周辺部は、蛇神を信奉するナーガ族によって常に脅かされていた。 その、ラフレシアには2つの秘宝があると言われていた。 1つは、美と戦いの女神キアナから授かった聖剣ガイア、 もう1つは、生きた宝石といわれる 王女レナであった。 聖剣ガイア、それは遥か昔女神キアナが蛇神ザトスと戦い、 それを打ち倒したときに使われた剣で、 不死の蛇神復活に備える為、この地(ラフレシア)に残されたものであった。 その剣は、代々王の一族が管理し、 その存在は王族から王族への口伝によって守られてきていた。 レナ姫、武烈王と称されるラフレシア王と ローレンシア王の娘で、明星と称えられた美貌の母の間に生まれた王女。 陽の光を浴びて輝くプラチナブロンドの腰まで伸びた髪、 碧く澄んだ清らかなブールの瞳、たよやかな愁いを含んだ目、 細く弧を描く眉、高く筋の通った鼻、 薔薇の花弁のような唇、若さに満ちた瑞々しい白い肌、 それらは、卵型の愛らしい顔、人に好かれる優しい性格と相まって、 男達からすれば女神の如き存在だった。 純白の長い衣装は、隠された均整の取れた肢体を隠していたが、 小柄な身体の割に大きいバスト、くびれた細いウェスト、丸い豊かなヒップ、 しなやかで長い手足は、側近の女達からも憧れと羨望を集めていた。 レナ自身は民衆の前に現れる事は無かったが、 その描かれた天使のような姿は、絵師によって諸国に伝わっていた。 今、そのプリンセス・レナに過酷な運命が訪れようとしていた。 ----------------------------------------- 落城 ----------------------------------------- レナは追って来た兵士達から逃れ、王の紋章の入った部屋に飛び込み、 閂を架けると、壁に架けられてあった ショート・ソードを掴み、 長い袖のカフスを引き外し、フレアースカートを膝の位置で切り裂いた。 そのとき、レナの後ろの扉が重い音を立て埃を巻き上げて叩き破られ、 ショート・ソードとラウンド・シールドを持った3人の兵士が飛び込んで来た。 兵士達はプレス・プレートと両肩に皮のタージェを付け、 胸のプレートに装飾されたムバルの紋章は、反乱者が叔父である事を示していた。 兵士達の装備に対し、レナはプリオーに振り袖のように長いカフスと 床まで届くフレアスカートだった。 闘う不利を悟ったレナは、咄嗟に王の部屋に逃げ込み、戦う態勢を整えたのだ。 だが、16歳になったばかりの少女と3人の屈強な戦士では、最初から勝負は見えていた。 追い詰めた余裕から、男達は、美しい獲物に目をぎらつかせ、 口に淫靡な笑いを作って、じわじわと迫ってきた。 兵士A 「お姫様、諦めな」 兵士B 「大人しく剣を捨てな。怪我をするぜ」 兵士C 「さぁ、大人しく捕まりな。手荒な事はしないとキアナ神に誓うぜ」 レナ姫 「あなた達は、叔父ムバルの兵士ね。なぜこんな事を」 兵士A 「王様はもう死んだぜ。今日からこの国はムバル将軍のものだ」 兵士B 「王妃様も今頃は、ムバル様に可愛がられているぜ」 兵士C 「さぁ諦めて、大人しくしなよ、お姫様」 ソードを握り締め、唇を噛み、眉を吊り上げ、大きな瞳で兵士達を睨み付けるレナ姫。 しかし、剣を威嚇する様に突き出す兵士達に、 レナ姫はじりじりと後退りして、壁際に追い詰められていった。 ------------------------------ プリンセス・レナの16歳の誕生日を祝う宴の日、 艶やかな衣装を前に レナ姫は母とにこやかに会話していた。 王妃 「これは母からの祝いです。受け取りなさいレナ」 王妃は 自分の髪から珊瑚の櫛を外すと、両の手をあわせた平に乗せレナ姫に差し出した。 レナ姫 「それは、お母様が大切にしていた櫛ではありませんか、それを私に?」 王妃 「あなたも それを大事にするのですよ」 レナも両手を差し出し、母から櫛を受け取るとそれを自分の髪に差し、こくり と肯いた。 王妃 「レナ。あなたの年には 私はもう身ごもっていたのですよ」 レナ姫 「でも、私は、お父様以外の男の方と話をしたことも、ありませんわ」 王妃 「西国のクロキアの王子様も、もう20歳とか。いい相手かも知れませんね」 レナ姫 「素敵な方ですの お母様?」 王妃 「バスターソードではクロキアで1番だそうですよ」 レナ姫 「お父様のショートソードと、どちらがお上手かしら」 王妃 「さあ、どうでしょう。それより、どの衣装にするのレナ?」 レナ姫の普段の衣装は、古代ギリシャのキトンに円形のトーク帽であったが、 今日は、プリオーに長いカフスと床まで届くフレアスカートにした。 レナ姫は少し照れながらはにかみながら、未だ見ぬ恋人との出会いを夢見、 乙女の恥じらいを見せながら衣装に身を包んだ。 レナの細く長い脚はフレアスカートに隠れていたが、 そのしなやかな線は歩く度に流れるように映えていた。 そして、豊かな乳房は、ゆったりしたプリオの上からでも、隆起を見せ 細くくびれた胴はチェインベルトで更に絞られていた。 その愁いを含んだ眉・バラの花弁のような唇・大きな澄んだブルーの瞳・ 高く筋の通った鼻・光を受ければ輝く、腰まで伸びたブロンドの髪、 レナのギリシャ彫刻のような整った顔立ちは均整の取れた肢体と共に まさしくラフレシアの秘宝といわれるものであった。 レナが着替えを終えたとき、 城内に騒がしい靴音と剣を交える音・怒号が飛び交うのが聞こえ 危急を知らせる城兵が飛び込んで来た。 ------------------------------ 5日前、突然ラフレシア北部で、ナーガ族の大規模な侵攻が起こったと報告がもたらされた。 このナーガ鎮圧に向かったのは、国王の弟、ムバル将軍で レナ姫は、いつも母に邪(よこしま)な目を向けるこの叔父が嫌いだった。 が、ムバル将軍が800人の歩兵を率いてウルク北部に向かったとき、 3日前、今度はウルク南部で少規模なナーガ族の侵攻が始まったと、辺境の村から報告が届いた。 国王は城の守りに200名を残し、 ザクを副将として300名の歩兵を率いて自らその鎮圧に向かった が その戦乱の中、副将ザクに裏切られ、蛮族の長ゾキアによって、 背後から鹿の角のトライデントで刺し貫かれ、殺されてしまった。 国王憤死と時を同じくして、ウルク北部に向かっていた筈のムバル将軍が城に戻って来た。 ムバル将軍は城内に入ると同時に本心を現し、一気に制圧に取り掛かった。 この作戦は、王位簒奪の野心と王妃への邪恋を抱いていたムバル将軍に、 蛇神の娘と名乗るナーガが授けた作戦で、偽の情報で北へムバル将軍の兵を向けさせ、 残された兵力で南の鎮圧に向かう王をナーガの主力2000で殲滅し、 手薄となった城をムバル将軍が一気に落すという巧みなものだった。 ------------------------------ 壁に追い詰められたレナに、兵士の怒声が飛んだ、 兵士A 「おらぁ! さっさと剣を捨てろ!」 野獣のような咆哮に、生まれて始めて怒鳴られたレナは、 身を竦め剣を抱いたまま、その場にへたり込んでしまった。 普通なら近寄ることさえ出来ない、ラフレシアの秘宝と言われた姫を前にして、 兵士達は胸を熱くし、股間を勃起させ、レナ姫に魅入られていた。 互いの顔を見合い、淫らな妄想に駆られる兵士達。 華奢な弱々しい姫を相手にする余裕からか、 兵士はラウンド・シールドを捨てソードをしまうと、素手で取り押さえようと迫って来た。 兵士A 「へっへっへ…」 唇を淫らにゆがませた兵士の1人が、レナのふくよかな胸の部分に魅入られたように近づき いやいや をする様に首を振り近寄らないでと拒むレナ姫に、無骨な太い腕を伸ばした。 レナ姫は、腕を伸ばした男の腹にソードを刺すと、起き上がりつつ、 体重を預けるようにして、後ろの男に向かって押し込んだ。 刺された兵士が信じられぬという顔で、腹を押さえ、目を見開いたたままレナ姫を見ていた。 レナ姫は脚で男を蹴り倒し、剣を引き抜くと、ソードを抜きかけた兵士に切り付けた。 その男が頭を割られ憤怒の形相で倒れるのと、残った男がレナ姫に剣を振りかざすのが同時だった。 レナ姫は両手でソードを支えそれを受け止めた。 兵士が、すかさず、レナ姫に蹴りを入れる。 短い悲鳴をあげ床に叩き付けられるレナ姫。 その上にソードを振りかざす兵士。 兵士の腹にソードを突き立てるレナ姫。 間一髪、レナ姫のソードが早かった。 兵士はそんな馬鹿なという顔で、大きく口を開けたまま、腹を押え仰け反って倒れた。 初めて真剣で戦い、人を殺した恐怖と動揺で、全身を震えさせるレナ姫、 レナ姫は大きく肩で息をしながら、よろよろと震える足で立ち上がると、 ラウンド・シールドを拾い部屋を出た。 レナ姫 「お母様!どこ!? 何処にいるの!?」 レナ姫が剣を握ったのは、これが始めては無かった。 王子に恵まれなかった王は、ナーガ族との紛争の絶えない自国周辺の状況から、 女であるレナ姫にも、剣の基本を教えていた。 姿・形は母に似た愛くるしさと心優しい気立てを授かったが、 武烈王と称された豪勇な父の気性の一部を受け継いでいたレナ姫は、 戦乱の中で、自分の身を守る術を知っておくのだ、という父の厳しい訓練から、 剣技も兵士長ほどには上達していた が それを知る者は、父と母の二人だけだった。 ------------------------------ 狂気 ------------------------------ かって王と王妃の寝室であった部屋、今そこは狂気と叫喚の場となっていた。 薄いレースの帳は引き裂かれ、床には王妃の衣装が破り裂かれ散乱していた。 ベッドの上では裸体の王妃が兵士達に手足を押さえられ、 かって臣下であったムバル将軍によって陵辱されていた。 レナ姫の母ラフレシアの王妃は、その祖国ローレンシアで明星と呼ばれた程の美形であった。 凛とした端正な顔立ち、豊かなバスト、くびれたウエストはレナ姫に劣らぬ肢体だった。 ラフレシアの王の弟ムバル 贅沢と怠惰で腹がでっぷりと太ったカエル顔の男は、 輿入れの時からその美貌に心を奪われ、今日のこの日まで悶々と鬱積した思いを抱いていた。 いまその醜悪な獣が美しい雌鹿の上にのしかかり、陵辱の限りを尽くしていた。 ムバル将軍 「やっと、やっと手に入れたぞ、今日からお前はワシのものだ」 王妃の両手は頭の上で束ねて押さえられ、両足は左右の男の手で割り開かれた格好で、 夫の仇の怒張に秘所を貫かれていた。 ムバルの太く長い男根は王妃の秘唇を極限まで押し広げ、ヴァギナの奥の奥、 子宮まで貫いていた。 ムバル将軍 「くっくっく、どうだ、ワシの方がいいだろう」 心で拒みながらも身体はムバルに屈服させられていた王妃は 大きく頭を退け反らせ屈辱に耐えながら叫び声を上げた。 王妃 「はぅっ! くぅうう、あおうっ、おおおぅ」 ムバル将軍が馬乗りになって責め立てる度、その豊満な胸が波打つように揺れ、 ぴちゃ・ぴちゃ・ぺちゃという淫らな音が、その接合部から漏れ、 王妃は、耐え切れぬ官能に翻弄されていた。 王妃 「う、うぅぅ、くぅう、ぁおおおおぅ…」 ムバル将軍 「やっと念願がかなったぞ、これも、ナーガの加護というべきかな。 ワシには、2つの願いがあった、1っはこの国、もう1っはお前だ。 今、ワシは、その2つを手に入れた。たっぷり可愛がってやるぞ王妃」 ムバル将軍は腰を落し、前後左右に王妃を貫きながら、 絶望的な王妃に追い討ちを掛けるように自分の野望を告白すると、一層激しく腰を動かせ始めた。 王妃は子宮の奥から湧き上がる快感に必死で耐えながら、狂おしい疼きに儚い抵抗を続けていた。 王妃 「あ、あぉぉ、くぅうっ…」 無骨な兵士達に自由を奪われ、仇に女の急所を責められながら、抵抗する術さえない王妃。 ムバル将軍が突き上げる度、浅く深くその膣壁を犯す度、王妃は屈辱の泪を流しながら 込み上げる甘美な疼きに、押し寄せる官能の波に、翻弄されていた。 そのとき、レナ姫がショートソードとラウンド・シールドを持って、部屋に飛び込んで来た。 部屋の様子を見た瞬間、その光景はレナ姫には理解できないものだった。 母が裸身を曝し脚を広げた格好で、腹の上の男と重なっていた。 男女のまぐあいなど知らぬレナ姫には、男に組み伏せられている以上の理解が出来なかった。 レナ姫 「お母様!」 その声に、恐れ慄いたのは兵士やムバル将軍ではなく、母の王妃だった。 娘に、陵辱される寝乱れた姿を見せまいとする母の意思が、絶頂寸前の身を押し戻した。 王妃 「見ないで! 見てはいけませんレナ!」 王妃の絶叫とレナ姫の姿に、兵士は王妃を押え込んでいた手を離すと、 戦士の素早さでベッドから離れ、ショートソードを抜きレナ姫の前に立ちはだかった。 ムバル将軍 「ほう、レナ姫か、良い所に来たな」 レナ姫 「な、何をしているの叔父上、お母様から離れて!」 ムバル将軍 「姫を取り押さえろ! 良く見ておけ、これが男と女の本当の姿だ」 ムバル将軍はレナ姫の前でも平然と、暴れる王妃の両手を押え込むと、腰を落して激しく突き上げた。 王妃 「あ、あぉぉう、や、やめて、お願い、レナの前です、止めて」 ムバル将軍 「見せてやれ、どうせ何時かは知るのだ、そら、そら、そうら」 王妃 「あ、あぉぉう、お、おおぅ、ひっ、あひぃいいいいいっ」 強引に押え込まれた両手首を拳を握り抵抗する王妃。 引き裂かれた両足の付け根に肉棒を突き立てるムバル。 泣き叫ぶ声など無視してムバル将軍は激しく腰を動かし、 濡れた王妃の膣壁を上下左右に責め立てた。 王妃のクレパスはムバル将軍の巨大な男根で裂けんばかりに広げられ、 突き抜かれる度、淫らな音を立てながら、白い透明な愛液を溢れさせていた。 レナ姫 「お母様!」 レナ姫はソードを両手で固く握り締めると ムバル将軍に向かって振りかざした。 だが、先程倒した兵卒とムバルの親衛隊の兵士ではレベルが違っていた。 レナ姫の前に立ちはだかった兵士の1人によって、簡単に剣を弾き飛ばされ 剣を失ったレナに襲い掛かる兵士。 鍛えられた屈強な兵士の力の前に所詮は若い娘の抵抗など儚いもの、 レナは床に膝を付いた正座のような姿、両腕を伸ばした格好で、 左右の男に組み敷かれ、取り押さえられてしまった。 ムバル将軍の”見せてやれ”という命令に、 兵士がレナ姫のブロンドの長い髪を頭の付け根で拳を作って捻掴み、 もう片手で顎を持ち上げ、ベッドの方に顔を向けさせた。 レナ姫の前で母が父の仇によって犯されていた。 レナ姫 「や、やめて、お母様を虐めないで! 叔父様」 身動きできない身を捩り必死で叫ぶレナ姫。 王妃 「逃げて! 逃げなさいレナ! そして王の仇を!」 ベッドで仇の前に屈辱の姿を曝しながら叫ぶ王妃。 ムバル将軍 「止めをさしてやるぞ、おら、おら、おらぁ」 娘の前で母を犯すムバル将軍。 王妃 「あ、あぉぅう、だ、だめ、止めて、ぁおおお、レ、レナ、見ないで」 泣きながら、快楽に責められながら喘ぐ王妃、 娘の前で夫の仇に犯される被虐と羞恥に悶えながら、王妃は絶頂を迎えようとしていた。 「!!!」 そのときムバル将軍の動きが止まり、その目に驚愕が走った。 王妃と重なっていたムバル将軍が、手を放し、背を起こし目を見開いて驚きの声を上げた。 王妃は娘の前での陵辱に耐え切れず、舌を噛んで死んでいたのだ。 ムバル将軍 「な、なんと…」 レナ姫 「お母様!」 レナの絶望的な悲鳴が狂気の部屋に響き渡った。 呆然とするムバル将軍、唖然とする兵士達、動揺した手が緩んだ瞬間、 レナ姫は兵士達を振り切り、ムバル将軍を押し退け、母の亡骸に駆け寄ってすがった。 骸となった母に取り縋り泣き崩れるレナ姫。 その側で、萎えた巨根をだらしなく曝したまま、呆然と立ち尽くすムバル将軍。 先に我に返った兵士達がレナ姫を再び取り押さえ、母から引き離した。 止めど無く大粒の泪を流しながら、抵抗する意思も無くしたレナ姫にムバル将軍の目が移った。 その目に射られた瞬間レナ姫は恐怖に捕われ、 男の下半身の巨大な凶器におぞましさを感じ身震いした。 そのとき、裾を引き摺る程の長い黒マントに身を包んだ女が現れ、ムバル将軍に威圧的な言葉で訊ねた。 小柄な細い身体と張りの有る声から、それが若い女、レナ姫と同じ年頃の娘であるとわかった。 ナーガ 「何をしておるムバル! ガイアの剣は手に入れたのか?」 ムバル将軍 「ナ、ナーガ様、何時の間に!?」 突然現れた女に畏怖の態度を示すムバル将軍。 ムバル将軍に、頭からすっぽり被ったマントの中から、冷たい目を向けるナーガ。 ナーガ 「我(われ)に、同じ質問をさせるつもりか」 ムバル将軍 「は、はい、今、調べております。今しばらくの猶予を…」 ナーガ 「王と王妃を殺して、どうして見付けるつもりだ。この馬鹿者め」 ナーガの言葉から、レナ姫は始めて、この女が全てを命じた黒幕であり、 父と母を殺し、国を奪った悪魔だと直感した。 ナーガに詰問され、自分の失態に動揺したムバル将軍は、咄嗟にレナ姫を指さした。 ムバル将軍 「姫、姫がおります、おい! 姫を地下牢へ運べ」 ムバル将軍はナーガに脅えながらも威厳を保つ為、兵士に怒鳴るように命令した。 ------------------------------ 地下室 ------------------------------ 松明の灯かりに照らされた長い螺旋石畳の階段を兵士に囲まれ 腕を掴まれたレナ姫が連行されたのは、 暗いじめじめした埃っぽい臭いのする部屋だった。 このとき、レナ姫は城の中にこんな場所が有った事を初めて知った。 石が敷き詰められた床に放り出されたレナ姫は 再び、兵士に両側から抱えられるようにして、引き起こされ立たされた。 ムバル将軍が姫を拷問にかけろと言うのを、手を上げて制止したナーガは レナ姫の前にゆっくり歩み寄ると呪文を唱え始めた… 長い詠唱を呟いた後に、閉じていた目を見開いたナーガ。 そのときレナ姫は、初めてまじかにナーガの目を見、それに戦慄した。 蛇のような瞳の中に、恐怖に慄くレナ姫の姿が映っていた。 ナーガの手がレナ姫の股間に当たった瞬間、 レナ姫の強ばった身体に熱いものが流れ込み、全身を包み込んだ。 ナーガはレナ姫から離れるとレナにも分かる言葉で言った。 ナーガ 「お前は 我が僕(しもべ)、我が呪文の虜、我が呪文を唱えれば、お前は性奴になるのだ」 レナ姫は言葉の意味が理解できず、脚を震わせ、脅える目でナーガを見つめた。 ナーガ 「我(われ)を倒さねばその呪文は消えぬ。だが、我が前ではお前は僕、それを解らせてやろう」 ナーガが呪文を唱えた瞬間、レナ姫の男を知らぬ身体に、甘美な疼きが走り、 美しく形の良い乳房の先端が突っ立ち、乙女の股間がじわりと濡れた。 レナ姫は初めての経験、全身を駆け巡る押さえられぬ甘美な切なさに、戸惑った。 レナ姫は自分の乳首が固く尖り、股間の奥から突きあがる快感に 耳まで真っ赤にして赤面していた。 レナ姫 「あ!! い、いや、あっ、ぁぁあっ」 狂おしい焦燥に身を焦がしながら欲望にあがらうレナ姫だったが、 ナーガの強力な呪術の前には、所詮は儚い抵抗だった。 突然レナ姫の身体を官能の波が襲い、力が抜け、全身の性感帯がむず痒さに悲鳴を上げた。 レナ姫 「あ、ぁぁあ、あっ、はぁあ、あぁぁん、ぁあんん」 兵士に両手の自由を奪われ、逃れられぬ疼きを持て余し、 レナ姫は自分で腰を捻り、もじもじと、両脚を擦りあわせて喘いだ。 レナ姫 「あっあああっ、い、いや、あっ、はぁあああぅ」 悩ましく腰を振り太股を捩り合わせ、自由にならぬじれったさに ちいさく口を開け歯を震わせながら、気品で耐えようとするレナ姫。 レナ姫 「あぅっ、ぁっあつ、だ、だめ、いやぁぁあああああーーーーーーーーー」 自分では押さえられぬ疼きと、仇の前で恥ずかしい姿を曝す屈辱に 被虐の陶酔に落ちて行くレナ姫。 ナーガが兵士に”手を放せと”目配せすると、崩れる様に石畳に倒れ込むレナ姫。 自分で自分の股間を押さえ、乳房を掴むレナ姫。 何をどうして良いか、どう慰めて良いか解らぬまま、打ち震え悶えるレナ姫。 乙女の恥じらいと、自慰さえ知らぬ身を焦がしながら喘ぐレナ姫。 ナーガ 「ガイアの剣はどこじゃ。教えれば呪文を止めてやろう」 レナ姫 「ぁ、ぁっ、ぁああ、し、知りません、ぁ、ぁあ、はぁあああ」 その小さく可愛い唇を僅かに開け、白く並んだ歯を小刻みに震わせ喘ぐレナ姫。 細くしなやかな指で自分の乳房を揉みながら悶えるレナ姫。 薄い恥毛に隠されたピンクのクレパスに指を這わせ恥かしさに震えるレナ姫。 レナ姫 「ぁ、ぁあん、 ああんん、 ぁっ、あっ、ぅんん」 父と母の仇・国を奪った憎むべき敵の前で屈辱の痴態を曝すレナ姫。 レナ姫の悶える姿を見下しながらナーガは、ムバル将軍を睨み付けた。 ムバル将軍は脅えるような卑屈な目をして、ナーガの刺す様な視線に立ち尽くしていた。 レナ姫 「あ、ぁあん、はぁあんん、んんっ、あ、ああん、ぁああああああーーーーーーーーーーっ」 レナ姫は大きく身体を反らせると、目を閉じ唇を震わせながら倒れてしまった。 ナーガ 「知らぬようだな…親から何も聞いておらぬとは…」 暫く考えていたナーガは短い解除の呪文を唱えると、吐き捨てるように命令した。 ナーガ 「ムバルよ! ガイアの伝承を知る者を探し出せ! 何としても剣を手に入れよ! それまでは、この娘を殺すな!」 ナーガはそう言うと、官能に破れ果て失神して横たわるレナ姫を見向きもせず、 黒いマントを翻すと地下牢を出ていった。 ナーガに威圧され竦んでいたムバル将軍だったが、我に返ると、兵士達に命令した。 ムバル将軍 「姫を鎖で繋いでおけ! 後の者は、ガイアの伝承を知る者を探し出せ」 ナーガの後を追いながら、ムバル将軍は込み上げる怒りに堪えながら呟いた。 ”…く、くそう、この国の王となるワシを見下しおって、今に見ておれナーガ…” だが、次の瞬間、別の思いが、邪念がムバル将軍の萎えた股間を固くした。 ”…レナ姫、そうだレナ姫が我が手にあるのだ…ふっふっふ楽しみは残っていたわい…” ----------------------------------------- 新王 ----------------------------------------- レナ 「お父様… お母様…教えて…レナは、どうすれば良いのですか?」 犬のように鉄の首輪を付けられ壁に打ち込まれた鎖で繋がれたレナ。 牢の中、レナは放心したように脚を投げ出し、壁に凭れかけていた。 レナは両手で顔を覆って鳴咽を漏らしていた。 この数日、レナの泪は枯れる事が無かった。 16歳になったばかりの娘が 父を殺され国を奪われ、 目の前で母を犯され殺された。 王女としての座を剥奪され、 淫らな呪文で恥辱を曝した。 憎い・悲しい・辛い・恥ずかしい思いがレナを翻弄していた。 剣があれば…この鎖が外れれば…適わぬまでも一筋の傷でも付けられるものを… だが、親の仇に捕われた身では、復讐など出来ぬ相談だった。 泣き濡れ、疲れて眠る、起きて辛い思いに泣く、その繰り返しだった。 気が狂わないのが、自分でも不思議だった。 父と母の仇を討つ、そして祖国を取り戻す。 それが王女の勤めだと、その思いが、それだけが支えだった。 だが、埃に塗れ垢に汚れた虜囚のレナには、 仇討ちどころか、自分の身を守る術も無かった。 レナ 「死にたい…死んで、お父様・お母様の所に行きたい…」 ----------------------------------------- ムバルがレナをその好色の餌食にしなかったのは、 王位継承と敵対者の抹殺に追われていた為で、決してレナを見逃してのことでは無かった。 200名足らずの城兵達は、ムバル将軍によって知らされた王の死で、 僅かな者を覗き、すぐ抵抗を放棄した。 混乱の中、王妃と王女を助け出そうと抵抗する者も一部にはいたが、 圧倒的なムバル将軍の軍勢に、なぶり殺しのように制圧されてしまった。 翌日、ムバルは、ほとんど無傷で手に入れた城の王座の前で、 武官ザクと神官ラルに守られる中、家臣達の忠誠の誓いを受けていた。 忠誠の誓いを受けながら、ムバルは簒奪者の負い目から、猜疑心の虜になっていた。 ムバル王 「…屑どもめ、お前達の心は知れておるわ。本心からの忠誠では、ないだろう」 腹の底では家臣達を侮蔑し疑いながら、作った笑みを満面に湛え祝福を受けるムバル。 だが、残忍で卑劣な性格を知る家臣達には、新王ムバルは恐ろしい男だった。 城を制圧後、新王ムバルは武官ザク 背の低い如何にもはしこそうな男を 新将軍に任命し、前国王派の鎮圧を命じた。 野心家のザクは自分の功績と自己の財産を増やす為、 前国王の信頼した者、前国王派と見られる者を次々処刑していった。 周到な計画・迅速な処置・苛烈な刑罰、これらは全てナーガの指令によるものだった。 直情的なムバル王やザク将軍に比べ、謀略に長けた神官ラル 背の高い神経質な細い身体 だが抜け目ないこの男は、国民の懐柔を献策した。 それは、新王就任の祝いとして、 1年間農民に対し収穫を、商人に対し税の免除を認める布告だった。 「倉庫を空にするつもりか!」 と怒鳴るムバル王の抗議に対し、神官ラルは平然と言い放った。 「今年取れなかったモノは、来年3倍にして取れば良いではないですか。 愚かな者は今しか考えぬモノです。1年後ムバル王に反抗する者は居りませぬ」 民衆の支援を無くし懸賞金を掛けられ、 密告と裏切りに追われた者達や未然に身の危機を感じラフレシアを逃れた者も 国境を越えた森でナーガ族に襲われ殲滅されていった。 もはや、ラフレシアには、レナの味方はレナを助ける者はいなくなっていた。 ムバル王 「もはや、ローレンシアはワシのモノだ。そろそろレナを…」 ------------------------------ ***つづく