平成14年4月26日・初版

紅天使フォルティア・「爆走!赤と青の首都高バトル」/妄想博士・著 (ヒロイン原案:悪の司令官)

今、人間…そして地球が狙われている。 人間の欲望に寄生し、奴隷化を企てる邪悪な集団…夜盗鬼族が出現したからだ。 こうした地球の未来に、危惧を感じた銀河連邦危機管理局は、ティアラヒロイン…紅天使フォルティアを送り込んだ。 フォルティアの任務は、鬼族の陰謀を阻止しながら…人間の欲望を軌道修正していくことである。  地球でのフォルティアは、…銀河連邦地球人エージェントの誠望女子大学理工学部長、萩原 敬子教授の姪であり、部下である同大講師…萩原紅子に姿を変えている。 紅子の大学での仕事は、萩原教授の補佐である。  そのため、研究室では副手の永井さくらと一緒に業務をこなすことがほとんどである。   今日も午後から二人で、ゼミの方針の打ち合わせだが、…副手のさくらは脱線が多く…いつも中々進まない。  終わった頃には、既に深夜になっていた。 「あらっ、もうこんな時間!さくらさん、電車、大丈夫?」 「へっ?、あああっ! 終電間に合わないよぉ〜。今月ピンチでタクシー代無いし〜!」 「私の部屋近いけれど…泊まる?」 「え〜ん。最近、遊んでばかりいたから、外泊禁止にされちゃって〜…パパに怒られる〜!」 「う〜ん…しょうがないな〜!  それでは、車で送りましょうか?」 「やったー、それが狙い…いえいえ、紅子先生!一生御恩は忘れません。感謝します…。家は高輪なんです〜♪」 「はいはい、さくら姫。どちらでもお送り致しますので…。」 誠望女子大学は目白と国立に2つのキャンパスをもっており、理工学部は目白にある。  萩原教授は紅子のために、大学近くのマンションと、真紅のポルシェ・ボクスターSを用意してくれた。  何でも、銀河連邦より教えられた宇宙理論…による、本の印税によるものらしい。  目的地・・・高輪をナビシステムに登録すると、大学から最も近い、護国寺ICに向かった。 「あれ、首都高速ですか?ルーレット族、だいじょうぶかな?」 助手席でさくらがつぶやく。 「ルーレット族? なんなの…それ?」 「紅子先生、外国帰りだから知らないですよね。 首都高速の環状線を…一周何分で廻れるか?…競い合う走り屋を、 ルーレット族っていうんですよ。制限速度50kmのところを150km以上で走るから…、自分達だけでなく、 周囲も巻き沿いにしてしまうので、とても危険なんですよ!」 「ふ〜ん。 それで、最短記録を作ると、何かもらえるの?」 「もちろん何も…自己満足の世界です。 仲間内の公道レースですから、名誉の称号だけってとこですね! それから、こういう車は目を付けられ易いから、煽られたり、勝負を挑まれたりするんですよね…もしかして… 紅子先生はスピード出す方ですか?」 「大丈夫よ。 安全運転だし、銀河でも…あっ、いえ…海外でも…無事故よ。」 首都高環状線に乗ると、何台もの車が追い越し車線を飛ばしている。  中には紅子のポルシェを煽る車もあるが、なんとなく危なっかしい。 「これが、さくらさんが言ってたルーレット族ね。なるほど、みんな一杯一杯ね。これでは他人を巻き込むし、 本人達も危ないわ!」 「ほら、凄いでしょ? 危険なので、相手になるのは止めて下さいね!お願いですよ! 紅子先生…なんか、飛ばしそうな雰囲気なので…。 あっ、アクセル踏んでる〜、やっぱり〜!」 シートにしがみつくように、さくらが叫んでいる。 「うふっ、大丈夫よ! 危ないから、みんなもゆっくり走らせて上げるだけ。ごめんね、さくらさん! 15分だけ時間を…頂戴ね♪」 紅子が追い越し車線を塞ぐように走ると、たちまち十数台の車が後ろにつき、パッシングをしている。  (それじゃ、ついて来てね!) 紅子はすばやくギアチェンジをすると、アクセルを踏み、疾走を始めた。  車の加速性能が良い上にドライバーの腕が段違い…瞬く間にメーターが180kmを示し、たちまち、後続を振り切った。  「ぎょえ〜! 紅子先生! 早い、早過ぎるぅ〜! ひい〜!」 さくらは半狂乱になっている。 (大丈夫よ、さくらさん。 これでも、銀河では徐行だから…うふっ♪) 紅子にとって、車の運転は初体験…運転方法、交通ルールは、データベースを脳内書き込み済み…である。 免許に至っては…銀河連邦の手配なので、絶対発覚しないが…偽造である。 ただ、紅天使の場合、惑星間短距離行動において乗り物を使うため、小型宇宙艇の訓練は必須である。  銀河連邦の小型宇宙艇は、クルーザー並みの大きさで、音速の数十倍の速度を出し、隕石を数センチ間隔で避けて飛ぶ。  したがって、車の運転は紅子にとって、初めてでも簡単だし、2〜300kmのスピードでは、 徐行の部類に入ってしまうのだ。 減速し、後続が追いつくと、また引き離す…。  これを繰り返している内に、後続の集団が膨れ上がり、100台近い走り屋を引き連れる格好に なったが、引き離す際のペースが速い。 トップスピードは250kmを優に超えており、環状線1周を4分前後で廻ってしまうのだから、 周回遅れが続出している。  (これを繰り返せば、自分達だけ渋滞ね…馬鹿らしくなって、止めるはずだわ。)  紅子が15分程度…4周もしたところで、その夜のルーレット族はかき消すようにいなくなっていた。  助手席のさくらは家に着くまで、半ば失神状態のまま固まっていたが、自宅の前で車が止まると同時に、 一人、うめいた。 「ふえ〜、私、生きている〜…。生きていている間に、そう明日から…もっと、もっと、楽しいことしなくちゃ…。」 *************************************************************************** 夜盗鬼族の狙いは地球征服と人間の奴隷化である。  中でも若い男は、邪鬼にすることが出来るため、大量に必要である。 そこで今回はルーレット族…そのほとばしる欲望と自己中心の身勝手さは、夜盗鬼族が最も必要とするタイプ… その彼らに目を付け、邪鬼獲得計画を立てていた。 計画内容はルーレット族に呼びかけ、首都高速周回レースを行う。  参加した若者達を次々に事故に誘い込み、後続の偽救急車により収容、治療とともに奴隷化してしまえば、 大量の若い邪鬼が手に入るという仕組だ。  首都高速環状線は進入ICを閉鎖すれば、独立化する。  その上で全料金所を占拠すれば、完全に私物化出来る。  レースは(救急車収容も含め)1周10分弱で済むので、警察が動き出す頃には完了している。  いざとなれば、ICと料金所の閉鎖を解除…残された事故車両もあいまって、空前の大渋滞が 起こり、犯人逮捕どころではなくなるはずなのだ。   短時間での犯罪だから、逃走も簡単で確実である。 鬼族は早速、走り屋のリストアップを始めていた。 *************************************************************************** 数日後、大学研究室でのこと。 「紅子先生! ほらほら〜、ネットに載ってますよ。へえ〜、『銀河からのデビュー・紅い天使』…なんて ニックネームまでついてますよ。何々、…今週の内回りランク1位。  デビューでありながら、スピード、テクニック、他を寄せ付けない圧倒的な走りを見せた。  真紅のポルシェを駆る、絶世の美女…しかも周囲の車迄、危機回避させる技術! …本当の天使か? 環状線の走りは、『伝説の跳ね馬 青いペガサス』以上かも知れない?…スゴ〜イ!」 相変わらず、さくらは今日も脱線している…。 「あっ、またサボって、ネットサーフィンね? もお〜、また帰れなくなっても知らないわよ!」 「はいはい。 判りました! でも、すごいな…こんな走り屋のHPにも載ってるなんて…あれ? 環状線グランプリだって!募集リストに載ってる…『紅い天使』が、しかも、二番目…セカンドポジションだ! 紅子先生!いっそ、出場したらどうですか?」 「環状線グランプリ?なに…それ?」 「読みますよ。『×月×日深夜2時開催』だって…あっ、今夜だ!『首都高速の最速グランプリレース参加者募集!  救急車完備、環状線内回り貸切、警察への通知は厳禁。募集リストの関係者よりメールにて連絡を…、 ルール等は返事にて…。主催・YK企画』…なんだ、典型的な裏レースですね。これでは賞品なんかあるわけないし… 紅子先生は、走り屋内で有名になる必要がないですもんね?」 「ええっ、そうね。でも…首都高速って貸切出来るの?」 「通常では絶対に出来ません。大掛かりな組織が乗っ取るのかな?なんか怪しいですね。救急車完備と言っても… やっぱり危険!こんなの出ないで下さいね!」 (まさか鬼族達の仕業?だったら、阻止しなくては…) 「そうね、ふふふっ!さて、尚更今夜は遅くなれないから…仕事やってしまいましょう!」 「は〜い。 今日は電車で帰りマ〜ス。」 数分後、紅子は密かに出場希望のメールを送信していた。 紅子は愛車のポルシェを走らせ、首都高グランプリのスタート地点に向かった。 レースのルールは2:00AMに飯倉ICをスタートし、環状線内回りを一周し、一番早く飯倉ICを通過したものが 優勝である。今回は銀座線を近道するなど、環状本線を外れれば、リタイヤとみなされてしまう。 50台の参加があるが、トップの1台だけがセレモニーのため、芝公園ICで降りることが出来る。  1:55に飯倉の料金所(占拠されているようだ…)を通過した紅子は係員…やはり邪鬼…に誘導され、スタート位置についた。 (やっぱり、夜盗鬼族の仕業。さては参加ドライバーの邪鬼化が目的ね…よ〜し、そうはさせないわ!)   紅子のポルシェは今週のランク1位ということもあり、スタート順位はトップ脇の二番手である。 ポールポジションは青いフェラーリ(伝説の青いペガサスね…)…これは普通の人間…らしい。 三、四番手には黒いGTRとRX−7…ドライバーは両方とも邪鬼。やはり鬼族の車が参加者を事故に巻き込むため、 何台か混じっているようだ。  係員…これも邪鬼!…のフラッグが振られ、さあスタートだ。 全車、フルスピードで走り出し、一の橋JCのカーブに突っ込んでいく!  紅子は鋭い加速で、青いペガサスをかわし、トップに踊り出た。 紅子のポルシェと邪鬼のGTR、RX−7、そして青いフェラーリの4台からなる第一グループはは他を大きく引き離している。 (このままでは危険ね! よ〜し、鬼族の車をクラッシュさせて、道を塞いじゃおう。まずは、その分岐のあるカーブね。) 紅子は、カーブの途中で、インからアウトに膨れて、邪鬼のGTRをさえぎり、分岐の壁に接触させた。 200km以上のスピードで壁に接触した車は、ピンボールのように何度もバウンドし、横転した。 GTRはカーブを抜けた直線に横たわる形で、爆発炎上し、完全に車線を塞いでしまった。  大きく遅れていた5番手以後の車は、爆発炎上を見て、次々に急停車をしている。  車線が塞がれているため…彼らのレース続行は不可能だ。 (これで、後続46台は通れないはずね。うふっ、立ち往生していると、警察が来ちゃうから、みんなリタイヤして、 逃げた方がいいわよ。) そろそろ料金所、合流の閉鎖等、首都高速の異変が警察に報じられているはずだ。 東京タワーの最も近いところで、後続車が紅子に迫ってきた。青いフェラーリと黒いRX−7だ。 (やっぱり、早いわね…。 青いフェラーリ…あれが伝説の青いペガサスで、黒いRX−7は…邪鬼ね…よーし! 次のカーブ…浜崎橋JCでおしまいにしてあげましょう!) 浜崎橋JCのカーブ。 環状線内回りにおいては、カーブが深まるにつれ、きつくなって行く難易度の高いコーナーである。  紅子はRX−7にインを譲るようにアウトコースへ車線を変更したが、スピードは減速しない。  コーナーの頂点で、インに切り込み、RX-7の直前にかぶさろうとする作戦だ。  外へのGが最もきつい場所で、アウトから前に入られたRX−7は堪らない。  タイヤのグリップを失って、スピンし…爆発炎上した。   (ふうっ! これでおしまいね。 あら…?) こうした事故にもめげることなく、青いペガサスはついて来ている。  人間にしては素晴らしいテクニック…だが、紅子は人間と競い合うつもりなど全く無い。  それより、今回の邪鬼リーダーがいるセレモニー地点…芝公園に向かわねばならない。  (優勝おめでとう! 青いペガサスさん。私はここでリタイヤするわ!) 紅子は減速すると、銀座線に入りこんだ。  ルールでは銀座線に入ればリタイヤだし、後続は立ち往生しているはずだから、完走さえすれば、青いペガサスの優勝だ。  だが…青いペガサスは同じように減速して、紅子を追ってくるのだ。  そこには、圧倒的な伝説を残した青いペガサスのプライドがあった。  紅子にも「俺は誰にも負けない…」という気持ちが伝わって来る。 (う〜ん。 気持ちは判るけど…貴方に事故を起させるわけにいかないし、どこかで適当に抜かせてあげようかな… 西銀座を越えれば車線が増える。そこで、私を抜いてもらおう!) 西銀座を抜けた紅子は、左レーンを空け、青いペガサスを先行させようとした。  それでも、速度は200km以上は出ているから、全力をつくしているようには見える。 左レーンに入り、紅子を抜きにかかったフェラーリ。 だが、継ぎ目で滑ったのだろうか。突然、本線を逸れ、銀座地下駐車場へ猛スピードで突っ込んだ。 (はっ!、危ない!)  完全にコントロールを失った青いペガサスは、銀座地下駐車場入り口のゲートを突き破り、側壁にバウンドし、 中の車に突っ込んだ…幸いに炎上は無い。 青いペガサスを救出するため、後続の紅子はポルシェを駐車場に止め、車から飛び出した。 (あらら、ドアがつぶれて閉まってる。フォルティアのパワーじゃないと開けられないわ。そう、変身ね!) 紅子は、正面を向き両手を伸ばし中指を頭の左右のこめかみに当てた。 「ティアラ・アップ!」 紅子が叫ぶと同時に額が輝き、正義のヒロインの象徴、ティアラリングが現れた。 ティアラリングとは純粋な正義の心を持つ女性だけに与えられる神秘の小王冠である。 ヒロインにもっとも適した防御コスチュームを生成し、彼女を衝撃と圧力から守るのである。 更にティアラリングを与えられたヒロインの子宮内に侵入した異物を浄化する効果もあると 言われている。 続けて紅子は両手を胸の前でクロスし、右手を上に、左手を下に延ばした。 「チェンジ! フォルティア!」 真紅の光と純白の光が交差し、紅天使フォルティアに変身した。  フォルティアに変身すると、エネルギー回路が変わり、戦闘エネルギーを使用できる。  強壮剤効果満点のエネルギーだから、パワーブレスで増幅すれば車のドアを引き剥がすことなど簡単だ。  青いペガサスを助け起こしてみると…大きな怪我もなさそうで…気を失っているだけのようだ。 「ふう、よかった。これなら命に別状はなさそうね。一応、病院に届けてあげようかしら?」 見る限りでは、育ちの良さそうな若い青年である。ハンドルを握ると凶暴になるのだろうか? フォルティアが幾つかの処理を考えていると、駐車場に一台の救急車が到着した。  数名の白いヘルメットを被った救急隊員が担架とともに降りてきて、叫んだ。 「事故か…、これはいかん!救急車に運びます!」 救急隊員は、あわただしく青いペガサスを救急車に運び入れた。 「お嬢さん!貴方もおいでいただけないですか? 一刻を争います。早く乗って!」 (見落とした怪我があったのかしら? とりあえず、一緒に行ったほうがいいようね?) フォルティアが乗り込むと、いきなり背後の扉が閉められ、左右の救急隊員が両腕を捕らえた…真正面には… 赤鬼がいるではないか。 救急隊員は…マスクとヘルメットを取ると、そこには角!…邪鬼…なんと偽救急車だったのだ。 「フォルティア…初めてだな。おっと、動くとこの若者の命はないぞ!」 「あっ、止めなさい。その人は怪我を…怪我人を人質をとるなんて、卑怯よ!」 「ふっふっふ。卑怯なことは百も承知…それにこいつは気絶しているだけ、一刻を争わん! もっと、寝てもらおう…心配するな…睡眠剤だ。貴様が我々の言う通りにすれば、こいつの命は捕らない。 我々にしても邪鬼は欲しいのだ! おい、車を出せ!」 救急車はサイレンを鳴らしながら、走り始めた。 「言う通りに?私をどうするつもり?」 両脇を捕らえられているフォルティアは赤鬼を睨んだ。 「ふっふっふ、ここは救急車。 丁度、ベットもあるのでな…。着ているものを脱いでもらおうか! それから、手で隠したりすると…そうだ、脱いだら、ブレスを外して、両手を上に挙げろ!万歳だ!」 人質を捕らえられている上では、どうしようもない。フォルティアはコスチュームを脱ぎ、純白のパンティ一枚になり、 両手を挙げた。  ツンと上を向いた乳首、大きいのに垂れていない乳房…まさにロケット型の美巨乳があらわになり、車の揺れに応じて、 プルプル震えている。羞恥で紅潮した頬とは対照的な白い肌だ。  「ウワサ以上の乳をしているな!それに青鬼の話では、乳首を吸えばいいことが起こるらしいしな…どれ、試してやろう! 動くなよ…(チュパ、チュパ)…おおっ、これは凄いぞ!」 フォルティアの戦闘エネルギーはイオンを変換したエネルギー体で、強力な強壮効果を持っている。  コスモパンティでイオンを集め、胸に貯蔵するため、乳首を吸われると、エネルギーも吸い出されてしまう。  強壮効果が抜群なので、エネルギーを吸った男はどんなに萎えていてもたちまち回復、精力絶倫の状態になることが出来る。 この際、絞り出するように乳を揉めば、より大量のエネルギーが放出されるため、効果も高い。 「ついでに揉んでやろう…(ムンズ!モミモミ、チュパ、チュー)ふっふっふ、まるで、バイアグラを飲んでいるようだな。 (チューチュー、ペロ、ペロ)ふっ、乳首もピンッと立ってきたな…。」 「ああん! 止めてぇ〜、はああん。 ああん! ああっ、だ・め・え〜ん!」 胸を揉まれると、エネルギーは必要以上にフォルティアへ逆流してしまい、その強壮効果は全身を感じ易くしてしまう。  本人がどんなに嫌でも、胸を揉まれると、全身性感帯のセックスマシーンに豹変してしまうのだ。  銀河連邦の天使の胸には精霊が宿っているという説もあるが、どちらにしても、フォルティアの巨乳は最大の弱点である。 「はああん! ああっ、ううんっ…胸は…いやあん! このままだと…あはあん!」 「ふっふっふ、盛り上がって来たな、フォルティア!今度は、そこのベットに寝て貰おう!邪鬼達はフォルティアの手を 左右のパイプに縛るんだ。」 言いなりになるしかないフォルティアは、ベットに仰向けになった。  「パンティだけは俺が脱がしてやろう。(スルッ) ほほう、上品なアンダーヘアーだな。  そらそら、そんなに足を閉じるな! この救急車は産婦人科仕様にもなっていてな…ベットが分娩台になるのだ。 足を固定してやろう…ふっふっふ、無駄な抵抗をするな…力を抜け!」 ベットが分娩台に変わり、フォルティアは大股開きで、足は上に上げられ、恥ずかしい部分が丸見えになってしまっている。  恥ずかしい格好に肌まで紅潮してしまったフォルティアだったが、ようやく自分を取り戻すと、毅然とした声で言った。 「止めなさい! 貴方達の企みはもう破れたのよ! 人質を解放して、おとなしくしなさい!」 「ふっふっふ。 その格好で言われてもな…、説得力が無いぞ。 まあ、その強気がどこまで続くか楽しみだが…。 ここに指を入れられても、同じような言葉が吐けるのか?」 「(ズブリッ!)あふん! あああ〜! 止めて〜、指を…はああん、抜きなさい! はあはあ!」 「なんだ、もう濡れているじゃないか。ピチャピチャといやらしい音を立てやがって!  折角だから、ここで代わりのレースを始めてやろう。『紅天使フォルティア』という高性能のセックスマシーンを使った、 本番中出し耐久レースだ。 邪鬼は運転席を入れると、全部で5人だな…おい、邪鬼1,2,3号! 予選1組目で走らせてやろう! 最も短い時間で、フォルティアを昇天させた者には、決勝で再度、犯させてやるぞ! 予選は絶頂タイムトライアルだ。」 赤鬼はフォルティアのヴァギナを、二本の指で丁寧にかき回しながら、命令を出した。  先程から見ているだけだった邪鬼達は歓声をあげ、次々に腰蓑を外し…そそり立った緑の肉棒…を用意している。 「駄目っ! いやよ…そんなこと…止めなさい! 貴方達の自由にはさせないわ!」 「乳を揉まれても、そんなことが言えるのかな…? 俺は計測しながら、パイ擦りをさせてもらおう。 よし、1号からスタートだ! 思いきり、ぶち込んでやれ!」 赤鬼はフォルティアに馬乗りになり、谷間に肉棒を挟むと、しごくように乳揉み…パイ擦りを始めた。 フォルティアの体内では再び、エネルギーの逆流が起こり始め、性感が高まってくる。 「いやっ!いやあん、はあん。胸は…ああん…駄目えっ…入れないで!」 邪鬼1号は緑の肉棒をフォルティアに深々と突き刺した。 「ああん。 はあはあ…(ズブッズブッ)…ああっ、入ったっ…ああっ、いやっん!」 邪鬼1号がピストン運動をしている前で、赤鬼はパイ擦りをしながら、片手でフォルティアの陰毛をいじっている。  エネルギーの逆流も相まって、フォルティアの性感は、一気にレッドゾーンに到達してしまった。 こうなるとフォルティアは、愛液の量も多くなり、邪鬼1号の前後の動きを、一段とスムーズにしてしまう。 「はあはあ、ああん、だめっえっ〜、ああっ、いくう、いくう、いくううっん〜ん! ううん〜ん。」 「ふっふっふ、ガクガク痙攣しながら昇天するのか…、判りやすくていいぞ! 邪鬼1号は3分38秒だ…中々、 いいタイムを出したな! んっ、なんだ、もう中に出していたのか?」 フォルティアは昇天すると、精子をしぼり出すように、キュッキュッと締まる名器を持っている。  この締まりに耐えられる者はそんなに多くはいないから…邪鬼1号は堪らず、精子をフォルティアの子宮にぶちまけていた。  溢れた精子が結合部からタラタラ流れ落ちている。 邪鬼1号が萎えた肉棒を抜くと、すぐに邪鬼2号…1号より太そうな肉棒がフォルティアに挿入された。  「はあはあ(ズブッ)あふっん!ああっ、今度は…太い…、ああん、いやん、いいっ!」 「フォルティア! もっと悶えろ! もっと叫べ! ふっふっふ、いい表情をしているな。」 赤鬼はフォルティアの苦悶の表情を覗き込みながら、…時々、その真っ赤な舌でフォルティアの顔面を舐め廻している… もちろん、パイ擦りは続けている。 「ううっん! あっ〜、いやん、また…はあはあ…いきそう! いやあん、いくうう〜ん!」 悶え声がオクターブ高くなり、フォルティアはガクガク痙攣しながら2回目の昇天をした。  勿論、ヴァギナの締めで、邪気2号の精子も子宮にしぼり取っている。  溢れた出た精子は…もう…小さな水溜りを作っている。  「ふっふっふ、記録更新だぞ、3分14秒だ! よし、邪鬼3号スタートだ!」 邪鬼3号が長い肉棒を挿入すると、フォルティアの中から、精子と愛液の混じった白濁液が、勢い良くあふれ出た。 「はあはあ、ううん、んっ!(ズブ、ズブッ)うう〜うっ、ああ〜あ!また…あう!今度は…あふうっ…当ってるうん! いや〜ん…犯されてるのに…感じちゃう!」 「フォルティア、これが予選一組目の最後だ!太さの次は長さで勝負だ。ふっふっふ、奥まで当るぞ! 内臓まで突き上げるぞ! どうだ、気持ちいいか?」  「ああっ! 奥まで…ああっ…思いきり…あうっ!いやん…もう…突いてる…ああっ!」 「ほう、そろそろ御昇天だな? おおっ、しかし、このパイ擦りは堪らんな…ううっ(ドピュ!ドクドク) …乳に出してしまったか…はあはあ…フォルティア…お前の息を吸わせろ!」 射精を終えた赤鬼はフォルティアの唇にディープなキスをしながら、昇天を待っている。 「ん〜、んっ〜、ああ〜! んふ〜、んん〜、いく〜! んんんっ〜…!(ガクガク!)」 「んんっ、はあ! どれどれ、2分57秒…3分を切ったか…。邪鬼3号良くやったぞ!フォルティア…どうした、失神か? ふっふっふ…無様な姿だ。 だがな、これくらいでリタイヤするわけにはいかないぞ。まだまだ肉棒を味わって貰わねば…」 3回の昇天と中出しでぐったりしているフォルティアは精子で胸をテカらせながら、アソコ から精子を滴らせている…床に出来た白い水溜りは、随分大きくなっていた。 フォルティアの乳首を吸って、パイ擦り・胸射で消耗した分のエネルギー補給をしている赤鬼が次の指示をだした。 「よし、1号、お前が救急車の運転をしてやれ。運転席の4,5号!お前たちの番だぞ!予選二組は俺も含めた三人だ… 最後が一番凄いことに…(キキッー! グラッ!)…うわっ、どうした?何だ?」  順番を心待ちにしていた邪鬼が、交代が来る前に、運転席を離れたので、ハンドルをとられたのだ。  既に高速を下り、余り広くない一般道を走っていた。それも時速100kmで… 邪鬼達の救急車は一時的に大きく蛇行し、コントロールを失うと、車体はガードレールを突き破り、河川敷を暴走、 一回転して横倒しになった。 横転の衝撃で、鬼族達は跳ね飛ばされ、壁や天井に激突した。  赤鬼に至っては、角を折ってしまい、青色に変色しながら、苦しんでいる。  固定ベットのお陰で難を逃れたフォルティアは…これも衝撃でパイプが折れて…自由になった手で縛めを解くと、 両手でティアラを触り、コスチュームを再生した。 「いけない! このままではガソリンに引火してしまう。ブレスは…あった!ああ〜コスモパンティは…どこ? 駄目だわ…探している時間がない…!」 フォルティアは気絶している青いペガサスを抱き起こし、扉を蹴破ると、ノーパンのまま、近くの草叢に逃げ込んだ。  ”ドカ〜ン!” ガソリンが引火し、救急車が炎に包まれた。 間一髪のタイミングだ。 ”ウーウーウー” あっという間ににサイレンを鳴らした救急車が事故現場に近づいて来た。 (おかしいわ?いくら何でも早過ぎる…これも偽の救急車…。) 救急隊員達が邪鬼達を収容し始めているが、やはり、仲間の邪鬼のようだ。 フォルティアの身体は、まだ十分な戦闘が出来る迄、回復してはいない。 犯されている間、ずっと赤鬼に乳を揉まれ続けたため、戦闘エネルギーの逆流が落ち着くまで、時間が必要なのだ。  しかも、コスモパンティがないと、エネルギーの補充が出来ないから、これ以上の戦闘は望ましくはない。  (タラッ! ツー) 「あっ!」 しゃがんでいると、まだ暖かい精子の残りが、フォルティアの太ももを伝い流れ落ちて来た。  (もし、エネルギー切れで、新たな敵に敗北すれば…今度はノーパン…今まで以上に恥ずかしい思いをさせられちゃうわ。 残念だけど、捕まえるのは無理…今はここに隠れているしかないようね…。」 ようやくエネルギーが落ち着き、精神的に立ち直ったフォルティアが、潜んでいた草叢から出て来た時には、 火災は収まり…あたりは何も無かったかのように、静かになっていた。  「ふうっ、また逃げられちゃった…それに、また何回も…困ったな〜犯されてるのにいっちゃうなんて…。 中に出されてるから、妊娠も心配だし…。」 そのとき…突然、月の光かりがフォルティアをスポットライトのように明るく照らした。 「フォルティア、聞こえますか? 心配は要りません。貴方はティアラヒロイン。邪悪な精子で妊娠することは 絶対にありません。」  「えっ、誰?」 フォルティアは周りを見渡したが、誰もいない。 「鬼族の悪事を一つ阻止することが出来れば、それで多くの人間が助かるのです。今回も、よく頑張りましたね。 でも、もう一つ大事な仕事を忘れてはいけません。」 「えっ、月が語りかけているの?それに、大事な仕事って…あっ、青いペガサス!でも、どうすれば…この人はきっと、 また今夜から走り出すに違いない。 優勝を放棄してまで私に挑んで来るのだから…事故くらいでは懲りないはずだわ。」 「そう、彼は名誉や注目…つまらない人間の欲の為に走っているのではないのです。 自分の誇りに命を掛ける… こんな信念の強さは、これからの人間が一番大切にしなくてはならないものなのです。判りますかフォルティア? 悪いのは他人をまき沿いにすることだけ…だから、方向さえ変えて上げれば…では、また会いましょう。」 「そうか! そうだわ、判ったわ…でも、貴方は一体、誰…?」 とてつもなく巨大で、力強い雰囲気…それでいて優しく、なぜか落ち着ける声。  人間…いや、銀河連邦でもない…もっと、もっと大きなもの。 夜空を見上げたフォルティアの瞳には、優しく静かに光る月が写っていた。 ***************************************************************************** 数ヵ月後、ここ筑波サーキットにて雑誌の取材が行われていた。 取材記者は…あの…風下所長である。 「お時間を割いて頂き、ありがとうございます。あなたの地元の情報誌、タウンナビゲーターの風下です。」 「取材をして頂くのは初めてなので…でも、とても光栄です。」 「こちらこそ、貴方のような大物の取材は初めて…いえっ、多数扱って参りましたが、謙虚な方で安心しました。 富士見グループの御曹司がプロレーサーに転進されただけでも、記事になるのに、鈴鹿のレコードを受験テストで 塗り替えられたそうで…『天才出現!』と大変な評判になっているんですよ!」  「いや、今回塗り替えたのはクラスレコードですから、マシンを変えれば、いずれはコースレコードも塗り替えられると 思っています。」 「と、言うことは、いずれはF1参戦もお考えになられているのですね?」 「もちろんです。 今後とも、父が…富士見グループが、スポンサーとして全面的にバックアップしてくれるそうなので…」  「F1ですか…素晴らしいですね。 ところで、プロを目指すきっかけは何かあったのですか?」 「実は、僕はルーレット族だったのです。 当時は『伝説の青いペガサス』と呼ばれ、天狗になっていた時期がありました。 そのとき、どうしても勝てない相手…『紅い天使』と競い合い、強引に追い越そうとして、事故を起こしてしまったのです。 幸い、怪我は打撲だけで済んだのですが、僕が気を失ってしまっている内に、事故車の処理やら、病院への入院やら、 全てを『紅い天使』が解決してくれたのです。 お礼をするにも、『紅い天使』の名前も顔も判らないし、 名乗り出てもくれませんから…ただ、手紙が残されていただけでした…それも、かなり辛辣な…でも事実かな…。 その手紙が、プロを目指すきっかけですね。」 「へえ〜、どうしても勝てない相手とは…上には上がいるものですね。もし、差し支えないようなら、その手紙の内容を 教えて頂けますか?」 「いつも、お守りに入れています。これです、どうぞお読み下さい。」 机の上に広げられた手紙を風下は声を出して読んだ。 「『To 青いペガサス。折角、隙を見せてあげたのに残念だったわね! あんなところでミスするようでは、 まだまだ…。貴方の熱意とセンスは認めるけれど、今の実力では、絶対、私には勝てないわ。だから、お遊びは 今日でオ・シ・マ・イ。A級ライセンスをとって、サーキットで指導を受けて、もっともっと腕を磨いて、 もっと速くなってから、貴方の挑戦を受けてあげる。今度は正々堂々とサーキットで勝負しましょう。 同じ速く走るなら、他人を危険な目に合わせて、ニックネームで呼ばれるよりも、たくさんの観衆の中で、 本名でインタビュー受けた方が貴方にとって素敵なこと。その日が来ることを楽しみにしているわ。 From 紅い天使』 …わっ! 最後に紅いキスマークが…べったり! これは…プロ…からの挑戦状?  それに、『紅い天使』は女性なのですか?」 青いペガサスは澄んだ目で、遠くを見ながら、首を振った。 「今は…横にすら並べない…だから、『紅い天使』のことは何も判りません…だけど、いつかはそれを確かめたい… いつかは前を走りたい…それまで僕はサーキットで走り続けていくんです…」 (ブゥオン!ブゥオン!) たまたま、ピットインしてきた車に煽られ、手紙が舞い上がった。 「あっ!」 風下はあわてて、アスファルトの上を追いかけながら…思った。  もうすぐ…夏…熱い季節がやってくる…。 ***完