平成15年2月21日・初版

リモート・オブ・スーパーフカキョン「飛べ恭子!誘拐犯を追い詰めろ!!」/AK−3・著

東体大の事件も解決し、しばらく平和な日々が続いていた。葛男はきょうも、愛車カルディナの洗車に余念がなかった。 そこへ、佐倉博士が恭子を尋ねてきた。 「よう、葛男くん。恭子ちゃん、いる?」 「あ、博士。警視に用じゃないんですか?恭子ちゃんなら、管轄内のパトロールに行っていますけど…。」 「パトロール?なんで彼女が?」 「えぇ、このところ凶悪事件がないので、地元の警察から要請が出ているんです。このへんの路駐って、ヤンキーとか、 ヤクザが多いので地元の警察でも、もてあまし気味なんです。それで彼女が…」 「そうか、そういうわけか…。それじゃあ、風下のところで待たせてもらうとするか。あいつ、いる?」 「警視ですか?いますよ。相変わらず部屋に閉じこもっていますけど。いま、取り次ぎます」 葛男はそういうと携帯で風下の部屋を呼び出した。 「警視、佐倉博士が来ましたが…。」 「佐倉が?じゃあドアロック解除しておくから、入れって言ってくれ」 「はい、わかりました。佐倉博士。部屋のロックを解除しておくから、来るようにとのことです」 「いつも、すまないね。じゃあ、おじゃまするよ」 佐倉は風下がいる部屋に入っていった。 「風下、じつは今日は、恭子ちゃんに会いにきたんだ。ただ彼女、外出中だろ?しばらく時間つぶしさせてもらうよ」 「そうか。佐倉、恭子には何のようなんだ?」 「じつはな、彼女が帰ってきたら、2,3日預からせてくれないか?彼女のバージョンアップだ。 よりスーパーガールに近づかせるためのな」 風下は佐倉の言葉を聞いて、ハッとした。 「スーパーガールにより近づかせるためだって?佐倉、おまえ…」 「そう、おまえの考えていることだよ」 「そうか、2,3日ならいいだろう。その代わり緊急事件が発生したら、すぐに戻すぞ」 「ああ、そんなことは承知の上さ」 しばらく風下と佐倉が世間話をを続けていると恭子が戻ってきた。恭子は婦人警察官の制服を着ていた。 「警視、ただいま戻りました。あ、博士!」 「よう、しばらくぶりだね。なんか前よりもキレイになったんじゃないか?それに、その制服姿、なかなかじゃないか? 地上最強の婦警さんか…」 「博士、からかわないでくださいよ。もぉー。いま、外で聞いてしまったんですけど、恭子をバージョンアップするんですか?」 「聞こえちゃった?しかたないか…。地獄耳の恭子ちゃんだからなぁ…。なぁに、怖がることはないよ。手術は数時間で終わるさ。 あとはリハビリをしないとな。ちょっと使い方を間違えば、エライことになりかねないからな」 「わ、わかりました」 「じゃあ、いまから出かけるか。風下、ちょっと彼女を借りるな」 恭子は佐倉のワゴンRに乗り込んだ。 車は都内某所佐倉博士の研究室へ向かっていた。 「博士、恭子のバージョンアップって、なんですか?」 「ん?それはね。きみを復活させるシステムの変更さ。葛男くんがきみについているのも、そう長くはないだろう。 それに今のシステムだと大掛かりだしな。風下から要請がでたんだ。」 「それより、恭子をもっと強いスーパーガールにしたほうが、いいんじゃないですか?博士」 「あぁ。おれだってそうしたいよ。しかし、いまのきみが一番最高のシステムなんだ。能力のバージョンアップは、もうすこし先かな? そのころは、きみの2代目が活躍をしているかもな。きみだっていずれは、きれいな花嫁になるんだろ? それとも一生、このままでいいのか?」 そんな会話を続けているうちにワゴンRは佐倉の研究所についた。 「さぁ、ついたぞ」 「わぁ、なんかなつかしいわ。恭子はここで生まれ変わったんですよね?」 佐倉と恭子は研究所に入ると地下室に下りた。 「恭子ちゃん、これからちょっと身体を触るよ。すぐに終わるからね。とりあえず全身麻酔をするからゆっくり休んでいいよ」 「なんか、不安だなぁ。でも博士なら安心できそう」 佐倉は恭子腕にに麻酔を注射した。 「ん?注射がきかんぞ。針が折れてしまう」 「博士、忘れたんですか?両手首のブレスレットと足首のリングで恭子の身体がシールドされているの」 「あ、そうだった。そうだった…。じゃあ外していいね。そうだ、注射は痛いだろうからこれを嗅いでごらん」 佐倉はマスクで麻酔を嗅がせた。ほどなく恭子は眠ってしまう。恭子は麻酔が効いてきたのか、ホンノリと頬が赤く染まっていた。 佐倉は眠っている恭子を眺めてつぶやいた。 「この子がまさかスーパーガールだなんて、信じられんなぁ。さぁて、始めるか。まず首のカバーを外してと…。 それから、こいつを外して…」 佐倉は恭子の改造手術を始めた。 「うーむ、思っていたより埃が入ってるなぁ…。シールドも少し強化しないとダメか…」      ・      ・      ・      ・      ・ 手術を始めて数時間がたっていた。 「さぁて、これで終わりだぞ。あとは元通りに復旧しないとな…」 佐倉は恭子を元通りにすると、安心をしたのかその場で眠ってしまった。事務机のデジタル時計は午前4時を表示していた。 「い、いかん。眠気が…。最近は体力が落ちたなぁ。昔は2晩ぐらい徹夜しても平気だったんだが…」 佐倉は事務机のイスに座り込み眠ってしまった。      ・      ・      ・      ・      ・ 恭子は麻酔から覚め、あたりを見回した。 「ん?もう7時だわ。あ、博士がいないわ。博士、博士!」 博士の机の上には白衣が脱ぎ捨ててあった。恭子はそれを見つけた。 「あ、これは博士の白衣ね。あ、なにかメモが…」 …佐倉は預かった。助けたければ、おまえの極秘資料と身代金50億を持ってこい。連絡は後ほど。Mr.Pee… 恭子はメモを見て、背筋に冷や汗を感じていた。 「こ、これって博士が誘拐?恭子、どうすればいいの?」 恭子は頭を抱えていた。 「あ、警視に知らせないと…」 彼女は携帯をつかんで電源を入れたが、ここは地下室。圏外になっていた。 「あ、あそこに電話が…」 恭子は風下の部屋に電話をかけた。 「け、警視!佐倉博士が誘拐されちゃった!」 恭子の声は上ずり、ひっくり返っていた。電話の向こうの風下も慌てている。 「な、なに?佐倉が誘拐だって?なにか手がかりがあるのか?」 「恭子が目を覚ますと博士がいなくて、机に博士の白衣が脱ぎ捨ててあって、メモ書きがおいてあったんです。…佐倉は預かった。 助けたければ、おまえの資料と身代金50億を持ってこい。連絡は後ほど。Mr.Pee…って」 「それじゃ、わからん。すぐに屋敷へ戻れ!あ、それからおまえの携帯の電源を入れたままにしろ。犯人はおまえの携帯の番号を 知っているはずだ!研究所から出たら連絡しろ。いいな!」 恭子は研究所の地下室の階段を駆け上がった。しかし、入り口の扉はロックされていた。 「もう、なんでロックなんかしてあるの?しかたがないわ。ちょっと失礼」 恭子はそういいながらドアノブを握りしめた。 ”ギュギュッ!” ”メキメキメキ…” ドアノブはあっけなく外れてしまった。 「もう、誘拐犯は恭子がスーパーガールだっていうのを知らないのかしら?あ、警視に電話、電話」 恭子が携帯を取り出し、風下にかけようとした瞬間、携帯の呼び出し音が鳴り響いた。 ”プルルルル…” 恭子は携帯の液晶画面を確認したが、電話番号は表示されてない。仕方なく、通話ボタンを押した。 ”ピッ” 通話が可能になった瞬間、受話器の向こうから男の笑い声が聞こえてきた。 「ふっふっふ…」 「もしもし…。あなたがMr.Peeね。なんで恭子の携帯の番号を知っているの?」 「そうだ、おれがMr.Peeだ。どうやら第一関門は突破したようだね。スーパーガールの恭子さん」 「なんで、恭子のことがわかるの?」 「そんなのどうでもいい!いいか。いまから3時間後に身代金とおまえの極秘資料を持ってこい!場所は後で指定する。 風下警視に指示を仰ぐも、おまえが勝手に動くのもかまわん。だがな、1秒でも時間に遅れたら、佐倉の命の保証はしないぞ」 電話はそのまま切れてしまった。 「もう、なによ一方的に電話を切るなんて。警視に指示をもらわないとわからないわ」 恭子は風下に電話をかけた。 「もしもし、いまMr.Peeから連絡が…。『いまから3時間後に私の極秘資料と身代金を持ってこい!』って。 警視、恭子はどうすればいいの?」 「まずは屋敷に戻れ。まわりには誰もいないな?特別許可だ。佐倉の研究所からここまでは、おまえが全力疾走すれば数分で着くはずだ。 準備はいいか?」 「はい!」 風下は電話男切ると、PCの「S」マークのアイコンをクリックした。 恭子はPCから発せられた普通の人には聞こえない超音波のパルスを聞き取ると、キーワードを叫んだ。 「エナジーアップ!」 その瞬間、恭子の身体が閃光に包まれ、黒いセーターにジーパン姿だった彼女が胸にFの文字とハートマークがデザインされた 青いレオタードに赤いミニスカートとマント、赤いグローブとブーツ姿となり、髪の毛も漆黒から赤茶色に変身した。 そう、彼女は深沢恭子からスーパーフカキョンに変身したのである。 この間、わずか10分の1秒である。 「さぁ、急がないと…」 スーパーフカキョンに変身をした恭子はルート246を全力疾走をした。速度は音速を超え、人間の目には見えないほどであった。 「まるで車が止まっているようだわ」 彼女はあっという間に都心を駆け抜け隅田川のほとりに出た。 「あ、あそこね。エイ!」 彼女は隅田川を飛び越え、風下の屋敷に着地した。 ”ブルブルブル…” 彼女の豊かな胸元にしまってあった携帯が震えていた。 「もう、なによ。こんなときに…。もしもし?」 携帯の相手はMr.Peeであった。 「さすがスーパーフカキョンだな。都内をわずか5分で横断か…」 「あなた、恭子のことが見えているの?」 「うるさい。余計な口を利くな。受け渡し場所を指定する。場所は横浜の長津田だ。きみの足なら、あっという間だろう。 そのかわり時間を早める。いまから30分後だ。いいな…」 Mr.Peeからの電話が切れてしまった。スーパーフカキョンの変身をしたままの恭子は風下のいる地下室に下りた。 ”バーン!” 恭子は風下がいる部屋の鋼鉄のドアを壊し入っていった。 「こらこら、ノックをしろと言っただろ?」 「警視、そんな呑気なこと、言っていられません。博士が誘拐されたんですよ!Mr.Peeがいまから30分後に横浜の長津田へ 極秘資料と身代金を持ってこいって…」 「そうか。仕方がない、これをもって行け。もしものときのために佐倉から預かった資料だ。 それに、これは財務省に依頼して持ってこさせた金だ。それと、いつでも指示ができるように、モードを切り替えろ。さぁ、急ぐんだ!」 「はい!」 スーパーフカキョンは、身代金と極秘資料が入ったデイパックを背負い、屋敷を飛び出した。 彼女は京葉道路に出るとさらに加速をし、彼女の速度は音速近くまで到達した。 「恭子聞こえるか?」 「はい、感度良好です」 「さっき、佐倉からのメールがきた。発信時間は3:30だ。どうもサーバーが混み合って着信が遅れたようだ。 メールにはおまえのバージョンアップの内容が書かれている。おまえのケープには反重力装置が内臓してある。 それを使えば空を飛べるようだ。キーワードはジャンプと同時に『フライ!』だ。いいな」 「わかりました。『フライ!』ですね」 「あ、それから…。あーあ、恭子のやつ大事な部分を聞いていなかったな。あとあとになって問題が出なければいいがな」 スーパーフカキョンに変身をした恭子は佐倉を助け出すため夢中になり、風下の指示を最後まで聞いていなかった。 京葉道路から靖国通りに入った恭子はジャンプと同時にキーワードを叫んだ。 「フライ!」 すると、スーパーフカキョンの身体が宙に浮いた。 「わ、すごい!でも、どうすれば、飛べるのかしら?たしか映画でスーパーガールは右手を前に突き出していたわね。ようし!」 スーパーフカキョンは空中で右手を空に向かい突き上げた。 ”ビュン!” 「わぁ、すごい!あっという間に雲の上に出たわ」 スーパーフカキョンは音速を超える速度で、アッというまに雲の上に出た。と、同時に風下から指示がでた。 「いいか。ルート246の上空に出たら、西へ向かうんだ。おまえのスピードならすぐに電車の車庫が見えるだろう?」 「あ、あったわ。電車がいっぱい止まっているわ」 「その電車は何色だ?」 「銀色に紫の線が入っています」 「あ、それはちがう。もう少し先に見えないか?」 「その向こうに、赤い線が入った電車がいっぱい止まっているのが見えるわ。すぐ横を緑の線が入った電車が走っているの」 「恭子、そこだ。間違いない。佐倉の姿は見えるか?」 「見えるわけがないでしょう。見えるのは屋根だけよ。」 「あぁ、ごめん。君の目には透視機能が付いたコンタクトレンズが装着されているんだ。起動キーワードは、 両手を腰に当てて『スキャン』だ。」 「分かったわ。」 スーパーフカキョンは両手を腰に当ててキーワードを叫んだ。 「スキャン!」 すると、彼女の視界に変化が現れた。 「見える、見えるわ。屋根が透けて見える。これで博士を捜せるわ。」 スーパーフカキョンは錆が目立つ赤いトタン屋根を透視すると、博士を発見した。 「あ、いたわ!博士はロープで手足を縛られ、猿ぐつわをされているわ」 スーパーフカキョンはそう叫ぶと、思わず腰から手を離した。 すると、彼女の視界が普通の状態に戻った。 スーパーフカキョンは静かに佐倉が拉致されている廃工場の前に降りた。 「ここね。早く博士を助けないと…」 彼女はそうつぶやくと、シャッターに手をかけた。 「やっぱりね。ロックしてあるわ。でも私には関係ないわ」 ”バリバリバリ…!” スーパーフカキョンはつかんでいたシャッターを引きはがした。が、その轟音と同時に車が走り出す音がした。黒のキャデラックであった。 「あ、いまのは…」 彼女が躊躇していると、風下からの指令が入った。 「恭子、聞こえるか?Mr.Peeからメールが入った。これからの指示は、俺によこすようだ」 「え?警視のところへ…ですか?」 「そうだ。次の場所は、まだ言ってこない。やつからは『ルート16を八王子に向かう』と言ってきた。 あ、それから車のナンバーはわかるか?」 「あ、いけない…。」 「なに!見ていないのか!そこからは見えないのか?」 スーパーフカキョンは空高くジャンプし空中からキャデラックを探した。 「あ、あそこね」 上空からキャデラックのナンバーを見つめた。 「あ、見えたわ。品川300…」 「わかった。おまえはそこで一旦、待機だ。上空から車を見張っていろ。いいな」 「はい。…しかたがないわね。でも、博士の命にかかわることよ。我慢しないと…」 彼女は廃工場の上空で待機をしていた。 佐倉博士を拉致した誘拐犯たちは廃工場の裏道から、ルート16に入り北上をしていた。 「もう我慢できないわ」 上空から車を追いかけるスーパーフカキョン。 「あ、あそこね」 誘拐犯の車は、とある整備工場に入って行った。 「いまだわ。犯人たちを捕まえないと…」 彼女は車をめがけて急降下した。 “ビュン!” 「待ちなさい!」 スーパーフカキョンはキャデラックの前に立ちはだかった。 「うるせぇ!そこをどかんと、ひき殺すぞ!」 運転席の男はそう言いながらアクセルを踏み込んだ。 「やれるものなら、やってみなさい!私にはかないっこないわ!」 ”ガン!” スーパーフカキョンは車のボンネットに手をついた。スーパーフカキョンと車の力比べである。車輪からは土埃が舞い上がる。 「思っていたより力があるわね。違法改造かしら?」 犯人たちの乗っているキャデラックがスーパーフカキョンをジリジリと押していた。 「おかしいわ。いつもならダンプだって楽勝に勝てるはずなのに…。どうしよう。力が入らないわ」 ”ドン!” ”ガラガラガラガラ…!” キャデラックに力負けをしたスーパーフカキョンは壁に激突をしてしまった。 しかし、彼女の身体は、ブーツとグローブから発せられている防御バリヤーで守られているため、壁を突き破った。 「ハッハッハッハッハ…。どうやら、スタミナ切れのようだな。どうだ、だんだん眠くなっていくだろう?」 スーパーフカキョンのケープに内蔵されている反重力装置は莫大なエネルギー消費をするため、エネルギー切れになっていた。 彼女の意識が薄らいできた。 「あ、頭の中が…。白くなっていく…わ…」 ついにスーパーフカキョンは意識を失ってしまった。 キャデラックの前に倒れたスーパーフカキョンはケープがめくれあがり、ムッチリとしたフトモモが付け根まで丸見えになってしまった。 「フッフッフッフ。こうして間近に見るとずいぶんエッチな身体だな。スーパーガールなんかにしておくのはもったいないわい。 どこかのソープにでも売り飛ばすか?ハッハッハッハッハ。おい、この女を早く中に入れるんだ」      ・      ・      ・      ・      ・ 誘拐は一味は気を失ったスーパーフカキョンを整備工場の中にかつぎ込んだ。 「どうやら、意識を失ったようだな。おい!この女をそこの鉄骨に磔にしろ! あ、それから両手のグローブと両足のブーツは脱がせないとな」 スーパーフカキョンは両手足をワイヤーで縛られ鉄骨に貼り付けられた。 「フッフッフッフ…。おい!こいつの服を剥ぎ取ってしまえ。こんなにいい身体、服を着せておくのがもったいないわい…」 「は、はい…」 Mr.Peeの子分は、どういうわけか手を震えさせながら、スーパーフカキョンのコスチュームを脱がせていた。 「おい、どうした?手が震えてるじゃないか?まだ、女の扱いに慣れていないようだな。ちょうどいい。この女を実験台にしていいぞ。 女の胸ってのはこう言う風にして、もてあそぶんだ…」 主犯格の男はそういいながら、ナイフを取り出した。 「ええい、まどっろっこしいな。こいつで服を裂いてしまえ」 “ツツツツツ…” スーパーフカキョンのコスチュームのハートのFのマークの上をナイフが走る。彼女のコスチュームの胸元をナイフが走ると、 豊かな胸がコスチュームを押しのけ飛び出した。 「へっへっへっへ…。なんて弾力だ。コスチュームから胸が飛び出してきたぞ」 彼女の豊満な胸元があらわになってしまった。スーパーフカキョンは鉄骨に磔にされたまま上半身を裸にされてしまった。 Mr.Peeはスーパーフカキョンの胸に手を当てた。 「いいか。見ていろ。女の胸ってもんは、こうやって揉んであげるんだ。ほらおまえがやるんだよ」 「ええっ。おれがですか?なんか熱くなってきたなぁ」 子分はこういいながら覆面を脱いだ。 「もう、いいかな?おれもいい加減熱くなってきた。おれも頭がボーっとしてきた」 Mr.Peeも覆面を脱いだ。じつはこの2人、葛男と佐倉だったのである。 佐倉はスーパーフカキョンの胸を鷲づかみにした。 「あ、ビデオをセットしないと…。風下に怒られるな。葛男くん、ビデオのセットをたのむ」 「は、はい」 葛男は壁に磔にされたスーパーフカキョンの前に三脚とビデオをセットした。 佐倉はビデオのセットを確かめると再びスーパーフカキョンの胸を揉み始めた。 「なんていうモミ心地だ。指に吸い付くような感触だ。きみも触ってみるか?女の子の胸なんか触ったことないだろ?これも社会勉強だ」 佐倉は葛男の手をつかみスーパーフカキョンの胸に押し当てた。 葛男の手は震えていた。 「どうした?顔が真っ赤だぞ?あ、きみ、恭子ちゃんにホレてるな?」 「あぁ…ん。h:e8@.,;[!#'&%fweSOKFAJHKD_}SAiju huaphsfcNDwevapodh`U)PIo8u7hporeawsl…」 葛男の震える手が微妙なバイブレーションになり、スーパーフカキョンは声を出してしまった。 「ど、どうだ?初恋の相手の胸の感触は?」 「は、博士いいんですか?」 「ん?こ、これは一応、て、テストなんだ。葛男くん恭子ちゃんのあそこにバイブを入れてくれたまえ。 あ、それからバイブのコネクターをPCにつなげてくれないか」 「は、はい。博士」 葛男はスーパーフカキョンの秘部に入れるバイブを取り出した。バイブには何本もの電線が付いていた。 「は、博士。これでなにをするんですか?」 葛男は、そう言いながらバイブをしげしげと見ていた。 「ん?これを彼女のあそこに入れてデータを取るんだ。さぁ、早く入れるんだ!データが取れないだろ!」 「で、でも…」 「…ったく、しょうがないな。ええい、面倒だ。スカートも取るぞ」 佐倉はそういうと、スーパーフカキョンの真っ赤なミニスカートを剥ぎ取ってしまった。 彼は葛男からバイブを取り上げ、スーパーフカキョンの秘部に挿入をした。 「葛男くん、PCのスイッチを入れてくれ」 「は、はい。でも博士、なんでこんなところまで来て、こんなことをやるんですか?博士の研究所でやれば、いいじゃないですか」 「葛男くん。データを取るだけなら研究所でもいいが、それだけではないんだ。 風下から『彼女が一人だけで、どれだけ瞬時に対応できるか見たい』って依頼があったんだ。 いわば彼女の一本立ちの試験みたいなものさ。それでこれだけの大芝居を打ったんだ。さぁ、PCも立ち上がったようだな」 佐倉はPCのモニターを見入っていた。 「うん、一応設計通りの能力は出ているようだな。しかし、パワーは予定の100倍以上だ。 もともと彼女の身体能力が優れているせいだろう。葛男くん、どうやら恭子ちゃんは生まれつきのスーパーガールみたいだよ」 「でも、博士、なんでそんなところからデータを取らなければいけないんですか?」 「ん?こ、これはだな…。い、いちばん目立たない場所にデータ転送装置をつけたんだ。下手に見えてしまう場所につけてしまうと、 彼女の秘密が外部に漏れてしまう可能性があるじゃないか。それより葛男くん。電流を少し上げてくれないか?」 佐倉は葛男の執拗な質問に冷や汗をかいていた。 葛男は佐倉の指示でPCに表示されたインジゲーターを動かした。 「あ、恭子ちゃんの身体が赤くなってきた」 「あ、おまえ、電流を上げ過ぎただろう!」 スーパーフカキョンは全身がピンク色に染まっていった。 「きょ、恭子ちゃん…。なんて艶っぽいんだ…」 「お、おい!恭子ちゃんが目を覚ますぞ!覆面を被れ!」 「は、はい!」 2人は慌てて、覆面を被った。と、同時に恭子が目を覚ました。 「あ、こ、ここは?恭子どうなっているの?あ、手と足が…」」 彼女はあたりを見回していた。 Mr.Peeに変装をした佐倉がスーパーフカキョンの顔をのぞきこんだ。 「どうやらお目覚めのようだね。スーパーフカキョン、いや深沢恭子さん」 「あ、あなたがMr.Peeね。な、なぜ恭子のことを知っているの?そ、それより佐倉博士はどこ?ここから放しなさい!」 恭子は歯を食いしばりワイヤーで縛られた手足を動かしたが、びくともしなかった。 「おかしわ。ワイヤーが切れない…。いつもなら、こんなもの簡単に引きちぎるのに…」 恭子は全身に力をいれ動かすがワイヤーはビクともせず、その代わり彼女の豊かな胸がブルンブルンとゆれていた。 恭子は全身をバタつかせるときに、自分の秘部に挿入されたバイブが目に入った。 「な、なによ!これ!恭子をどうするつもりなの!」 Mr.Peeは恭子の前にたちはだかり彼女のあごをつかんだ。 「フッフッフッフッフ…。これはだな。きみの超人的能力の秘密を探るために取り付けたんだよ。都心をわずか5分で駆け抜け、 大型ダンプも簡単にひねり潰すスーパーガールの秘密をな。どうやらデータを見る限りでは身体は生身のままのようだな? それとも、その大きなオッパイに秘密があるのかな?」 Mr.Peeはそういうと恭子の胸を右手でつかみ、もみ始めた。やがてMr.Peeの人差し指が恭子の乳首を転がしていた。 「い、いやぁん…。そ、そこは、だ、だめ…」 Mr.Peeの指使いに思わず声を出す恭子。彼は恭子の悶える顔を覗き込んだ。 「フッフッフッフ…。ずいぶんエッチな声を出すスーパーガールだな?しかし、空まで飛べるとは…。 ま、まさか本当のスーパーガールか?秘密を言え!」 「そ、そんなこと恭子の口からは言えないわ」 「ええい。強情な女だ!いまの地球の科学で人間が空を飛べるわけがあるまい!おい!バイブレーターの電流値を上げろ!」 Mr.Peeは子分に扮した葛男に合図をした。 「は、はい!」 “ウィ〜ン…” 葛男がPCを操作すると、恭子の秘部に挿入されたバイブレーターが動き始めた。 「い、いやぁん…」 恭子は、今までに感じたことのない感触に思わず声を出してしまった。 「生意気に、色っぽい声なんか出しやがって…。おい!もっと電流値をあげろ」 「は、は、はい…」 バイブレーターの動きがさらに激しくなった。 「い、いやぁーーーー!やめてっ、やめてぇーー!!」 恭子の声は悲鳴に近くなっていた。 「うるせぇ!いやなら秘密を言うんだ!」 「きょ、恭子は…」 「ん?恭子は…。なんだって?」 「ち、地球の平和を…」 「なに?地球の平和がなんだって?」 「ち、地球の…。へ、平和を…。ま、守る…」 「だから、何が言いたんだ?早く言え!」 「ま、守る…。た、た、ために…。や、やってきた…。ス、ス、ス、スーパーガール…」 「お、おまえは宇宙人なのか?バ、バカなこと言うな!おい!もっと上げるんだ!」 “ウィーン、ウィーン…” の秘部に挿入されたバイブレーターが唸りを上げ激しく振動をしていた。 「フッフッフッフッフ…。どうだ気持ちいいか?もう一度聞く。なんで人間のおまえが空を飛んだり車をひねり潰すことが 簡単にできるのかな?」 「きょ、きょ、恭子は…。ひ、ひぃぃぃーーっ!」 スーパーフカキョンはバイブレーターの激しい振動に意識が朦朧とし始めていた。 「ハッハッハッハ!あまりの快楽に悲鳴をあげたか?悲鳴じゃわからん。おまえの秘密を言うんだ!しかたがないな。 おい!バイブの電流を下げろ」 葛男は佐倉に促され電流を下げた。スーパーフカキョンは、呼吸を整えると、静かに語り始めた。 「はぁ、はぁ、はぁ、私は、佐倉博士の手術を受けて超人的パワーを手に入れたのよ。佐倉博士はどこ?どこなの?もう怒ったわ!」 恭子は怒りが頂点に達し徐々に全身がピンク色に染まっていった。 次の瞬間、スーパーフカキョンの脳に直結している回路配線の一部が、切断された。 ”ブチッ” ピンク色に染まったスーパーフカキョンは全身に力入れた。 “バキッ!バキバキバキ…” 恭子は怒りのあまり渾身の力で両腕につながれたワイヤーロープを引きちぎり始めた。 「い、いかん。ロープに引っ張られて、天井が…」 しかし、スーパーフカキョンは怒りのあまり暴走モードに入ってしまっていた。 彼女の脳には暴走モードに入り手がつけられなくなることを想定し、怒りのエネルギーがある基準を超えると一時的に全身の力が 解放されるようになっていた。 「あ、スーパーフカキョンの動きが…」 スーパーフカキョンは突然電池が切れてしまったように、気を失い倒れこんだ。 「危なかった。もう少しで鉄骨が外れ、この建物が崩壊するところだった」 「博士、これでOKじゃないですか?恭子ちゃんは最後まで秘密を言わなかったわけだし…」 「うむ、そうだな。このへんで芝居は終わりにするか…。おれも疲れてきた」 2人は恭子の手足を縛っているワイヤーロープをほどいていった。 ロープをほどきながら、佐倉は恭子の怪力で曲がってしまった鉄骨をしみじみと見入っていた。 「しかし、この鉄骨を曲げてしまうなんて、なんていうパワーだ。敵に回さなくてよかったな。 葛男君、彼女にこれをつなげてみてくれないか?」 「博士、これは?」 「うむ。これは彼女を復活させる新しい機器だよ。携帯電話型バッテリーだ。このジャックを彼女の首筋に当てるんだ」 佐倉が恭子の髪の毛をかきあげると、うなじに2つのホクロのようなものがあった。 「葛男君、この2個のホクロのような部分が彼女を復活させる接点になっている。ここにバッテリーを当てて、発信ボタンを押すんだ」 葛男は佐倉からバッテリーを手渡され、恭子の首筋に当てた。そしてバッテリーにある発信ボタンを押した。 ”ポッ” 恭子の身体がほんのりピンク色に染まっていった。 「あ、恭子ちゃんの身体がまたピンク色に…」 すると恭子が目を覚ました。彼女が目をあけると佐倉と葛男が顔を覗き込んでいるのが目に入った。 「あ、博士。葛男君…。博士、無事だったんですね!」 「ああ、恭子ちゃんのおかげで、おれは無事だったよ。よくがんばったね」 「恭子、がんばったよ。葛男くん、私を助けてくれたのね?」 「ん?う、うん…」 「あ、博士Mr.Peeは?」 「ああ、Mr.Peeね。スーパーフカキョンの大活躍で一件落着さ。さあ、早く服を着ないと…。恋人が見ているぞ」 佐倉はそう言いながら、葛男の方を見ていた。葛男は恭子の身体のどこを見ていいのか、目線が泳いでいた。 「もう、葛男くん。どこを見ているの?」 「さあ、恭子ちゃん、帰ろう。警視が待ってるよ」 恭子、葛男、佐倉の3人は葛男のカルディナに乗り込んだ。      ・      ・      ・      ・      ・ 佐倉博士誘拐事件が起きてから数週間後、風下はビデオをモニターを見ていた。 そこへ恭子が入ってきた。 「警視、そのビデオはなんですか?」 「あ、こ、これか?」 風下はやけに、よそよそしかった。 「あ、このビデオ…あのときのだわ」 ビデオにはMr.Peeとその子分が映し出されていた。その後ろには恭子が裸のまま磔にされている画像が映っていた。 やがてMr.Peeと子分が覆面を脱いだ。 「あ、あのときのMr.Peeって…。警視!これってどういうことなんですか? それに警視!わたしの裸を見ている目がいやらしかったわ。」 恭子は怒りのあまり風下の襟元をつかみ持上げていた。 「わ、わかった。わかったからはなしてくれ」 風下はことの全てを話し、ひたすら恭子に謝った。 「でも、これで恭子ちゃんの弱点や、いろいろなデータが取れたんだ許してくれ。 それとどんなピンチにあっても秘密を言わなかったよな。これからは恭子ちゃん1人で捜査をするときもあるから、 これからもがんばってくれ。今日から君も立派な特命捜査室の一員だ」 風下警視は恭子を嘗めるように…いや、暖かく見守っていた。 ***完