平成12年9月17日・初版

ワンダーウーマン vs ロン大人・第6章/AtoZ・著

--------------------------------------- 第六章 侵入者 --------------------------------------- ワンダーウーマンが陵辱にまみれている頃 二人の女が倉庫で会っていた。 【ダイアナを何処に連れ込んだの 麗華】 【私達が 丁重に保護してますわ ミス ビアギット】 【丁重? 笑わせてくれるわね あんたが可愛がると傷だらけになるわ】 【それは お互い様ですわ 】 【無駄話の時間はないのよ! ダイアナはどこにいるの?】 【それは 言えませんわ 】 【言いたくなるように してあげるわ】 ビアギットが 背後の男達に司令を出そうとしたとき 突然 消音銃の鈍い音がして背後の男達は倒れた。 【!!】 【ご心配なく ただの麻酔弾ですわ】 【この借りは あんたの身体で返してもらうわよ!】 【それより 商談の話しを始めませんこと】 【ダイアナの身の代金が欲しいの?】 【取り引きが終了すれば ダイアナは解放しますわ】 【いいわ 聞いてあげるわ 取り引きの内容は?】 【ワンダーウーマンのブレスレットの原料1トンを100万$で如何?】 【いい話しね でも 原料をどうして手に入れたの?】 【それは 言えませんわ でもサンプルなら差し上げますわよ】 【解ったわ 取り引き場所と時間は?】 【当日ブルーノ様のオフィスに ご連絡しますわ】 【それと…あまり 動かれないほうがいいですわよIADCも調査に入っていますわ】 ビアギットは 歯ぎしりする気持ちで麗華の言葉を聞いていた。 【…今回は出し抜かれたわ…でも…ブレスレットの原料の件は…拾い物かも知れないわ】 --------------------------------------- その頃 ワンダーウーマンが捕らわれている パイロンのアジトに侵入者がいた。 【ダイアナ姉様は どこに監禁されているのかしら?】 【秘密の扉でもあるのかな?…それとも…地下室かしら?】 ワンダーウーマンがパイロンに捕らわれていると知ったワンダーガールは 女王に内緒で 単身でワンダーウーマン救出に向かったのだった。 【この本棚が怪しいわ‥TVでよくあるパターンよ】 ワンダーガールが本棚を調べようとしたとき 背後に人の気配を感じ、振り向こうとした瞬間、 彼女の口を液体が浸透した布が塞いだ。 【んっ?!、ん〜、これは! 麻酔だわ!】 ワンダーガールは 背後の敵を振り解こうとしたが 信じられないほど 敵の力は強かった。 【あう! あうぅ…】 ワンダーガールは呼吸を止め 足をばたつかせ身体を捻るようにして 必死で抵抗した。 しかし 口を塞ぐ布に染み込んだ液体は 気管からではなく 皮膚から浸透する麻酔だった。 【んっ?!、ん〜、んんんん、ん〜・・・】 もがくうちに 徐々に麻酔の効果に 力が萎えていった。 そして 終に 力尽きてしまった。 倒れたワンダーガールのそばには1人の男達が立っていた 【この 娘 だけ の よう だな】 機械的な音声を 出しながら 男は 倒れたワンダーガールから ブレスレットとベルトを外していった。 男は本棚の反対側にある絵をずらし 秘密扉のスイッチを入れた。 すると 本棚が半回転し 地下への通路が現れた。 男は軽々とワンダーガールを抱え込むと その中へ消えていった。 --------------------------------------- 【パイロン様 ネオナチスは取り引きに応じるようですわ】 麗華は ビアギットとの交渉を 品を作りながら報告していた。 【積み荷が 今日 港に着いたと 連絡があった。 ダイアナのテープは出来ているのか】 麗華の報告に、 まるで興味が無いという 態度でパイロンは質問をした。 【はい ダイアナ本人の声で 合成してあります。本物と同じですわ】 【コングは ワンダーガールを捕らえたのか?】 【はい パイロン様の予想通りでしたわ】 麗華は パイロンの気を引こうとして ワインのグラスを差し出した。 【でも ワンダーガールが ダイアナのマンションに行くことが なぜ 解ったのですか?】 【それと 外の者に アジトの場所を知られる恐れは無かったのですか?】 麗華の質問に 【女王とのティアラ通信のときワンダーガールがいた。 アマゾネスは 自分達だけの暗号記号を 持っている。】 と パイロンは 要点だけを短く 答えた。 【流石は パイロン様ですわ いつもながら敬服いたしますわ。】 パイロンは 麗華の賛辞にも 表情を変えず 次の指令をだした。 【アジトに細菌カプセルを置いたら テープをIADCに流せその後は結果を報告しろ!】 【解りました。 パイロン様】 ***つづく  この作品は、ハードカバー版(画像付き小説)がダウンロードできます。 入手される方は、下記のリンクをクリックしてください。

ハードカバー版・第6章(LZH)・38KB