平成12年10月22日・初版

続ワンダーウーマン vs ロン大人・第4章/AtoZ・著

--------------------------------------- 第四章 地下プロレス --------------------------------------- ワンダーウーマンは 素裸に緊縛された姿で 領事の前に連行されていた。 【ご機嫌は 如何かなワンダーウーマン 我が国に来る気持ちになったかな?】 【プリシラを解放してくれれば…話しに応じるわ】 【残念だが プリシラは我々の知らない場所に居るのだよ】 【君に紹介したい男が居るんだが 彼は我々に大金を援助してくれて いるのだ】 【始めまして ワンダーウーマン ロベルトど申します 地下プロレスのプロモーターです】 【…】 【ワンダーウーマン 君に プロレスショウーに出て貰いたいのだよ】 【嫌よ!】 【なんだと! この女! 自分の立場が分かっているのかよ!】 部下が 後ろから ワンダーウーマンの乳房を鷲掴みして 怒鳴った。 【あぅ! 止めて! 離して!】 裸身を攀じって ワンダーウーマンは 逃れようとしたが 緊縛された 身では 抗うことは 出来なかった。 【君に 選択の権利は無いのだよ 拒否すればエージェントが死ぬことになる】 【エージェント! 誰のこと! まさか】 とっさに ワンダーウーマンは IADCのトレバー大佐を連想した。 【CIAのベネット大尉は 君も知っているだろう?】 【貴方が勝てば 彼女は解放します。 負ければ我が国に来て頂く どうでしょう?】 【嫌よ! どうせ汚い勝負でしょう 断るわ!】 【残念ですな では コングさんにベネットを引き渡しましょう】 【!! 待って! 彼女はコングに捕まっているの!】 コングが彼女を手に入れれば どんな 凄惨な結果になるか ワンダーウーマンには 予想できた。 自分が受けた拷問など 比べ物にならない程 惨い拷問をするだろう。 【解ったわ! 約束を守ると 誓って! お願い!】 【いいでしょう 私と領事が 約束します。】 【では この衣装を着て 闘って貰いましょうか】 ロベルトが用意したのは ワンダーウーマン のコスチュームだったが オリジナルと違って 下腹部に2つのバイブが付いていた。 【こんなモノを着けて 闘えと言うの!】 【ハンディが無ければ 普通の選手では 勝負になりませんからな】 【それとも 裸で縛られた格好で 闘うつもりですかな】 そう言われて、ワンダーウーマンは 仕方なく用意された衣装を着けた。 【それと この首輪も付けて下さい それには発信機が付いています 途中で逃げ出しても すぐ場所が分かる様になっています。】 ロベルトは ワンダーウーマンに首輪を付けると後ろのフォックに金属錠を掛けた。 【では リングに 上がって貰いましょうか】 【約束は 守ってくれるわね】 【当然です 契約を守のが この世界のルールです。では、健闘を祈ります。】 ホールには スーツや豪華なドレスを着た観客が集まっていた。 前座の試合が終わり メインの試合を告げる アナウンスが始まっていた。 【本日のスペシャルファイトは アメリカのスーパーヒロイン ワンダーウーマンとタイガーの無制限1本勝負です】 アナウンスに 観客から 歓喜の声が上がった。 彼らが期待している試合は 選手のファイトではなく、 女が 衣装を破られ マットで苦悶する 光景だった。 ワンダーウーマンは 歩くたびに感じる 疼きを堪えながらリングに上がった。 【1対1なら チャンスは まだあるわ 短時間で勝負をしないと】 ワンダーウーマンは 不利な条件で闘う上での作戦を考えていたが、 リングに 相手が現れると その考えが甘かったことを思い知った。 相手は 一人では なく 3人だった。 しかも 夫々が 鎖や手錠 足枷棒を持っていた。 【こんなの 試合じゃないわ!】抗議するワンダーウーマンの背後から レフリーが襲って来た。 【ぁあ! 何をするの! 反則よ!】 バランスを崩して 倒れたワンダーウーマンに男達が 襲って来た。 一人が素早く首輪に紐を掛けたが 足枷を付けようとした男は ワンダーウーマンに顎を キックされ 倒れてしまった。 ワンダーウーマンは レフリーの顔面に後頭部を打ち付け 手を離した隙にすり抜け 一回転して立ち上がった。 男達が 体制を立て直す間に 首輪の鎖を外そうとしたその時 股間のバイブが強烈に振動した。 【あぅっ! くぅう!】 ワンダーウーマンが 股間を押さえて 脚を窄めたのを見て 男達が 再び 襲ってきた。 咄嗟に 身を交わし 一人の首筋に 手刀を打ち込んむと 男は うめき声を上げ マットに蹲った。 別の男が 背後からワンダーウーマンを捕らえようとしたが 腹部に膝拳を打ち込まれ 前のめりになった。 男は 無防備になった後頭部に肘拳を打ち込まれそのまま マットに沈んだ。 一人になった男は 相手の意外な奮闘にたじろぎリングの外にいる ロベルトに救いを求めた。 【おい! リモコンを使っえ! なんとかしろ!】 【卑怯者! それでも レスラーなの! いくわよ!】 ワンダーウーマンが 最後の一人を 捕らえようとしたとき 突然 首輪の紐が引かれ ワンダーウーマンは喉を締め付けられた。 【あぅぐぅ!】 倒れていたレフリーが 鎖を掴んで引き絞ったのだ。 レフリーは リングサイドの鉄柱に鎖を固定しようとしたが ワンダーウーマンは 突進して 体当たりで レフリーを場外に落としてしまった。 バイブの振動で 俊敏な動きを封じられてはいたがそれ以上に 相手は萎縮していた。 ワンダーウーマンが 突進すると 男は自分からマットを降りてしまった。 ホールの観客もロベルトも 意外な展開に 唖然としていたが、 期待外れの結果にブーイングが湧き起こった。 【約…束…よ 彼女を解放しなさい!】 ワンダーウーマンは 股間を押さえ 下腹部の疼きに耐えながらロベルトに迫った。 しかしロベルトの返答は裏切りの言葉だった。 【皆様 続いて第2戦を 行います 今度はレスラー全員とワンダーウーマンの対戦です】 【卑怯よ! 約束はどうなったの!】 絶叫するワンダーウーマンの声は ホールの観客の歓声でかき消されてしまっていた。 レスラー達が リング上の ワンダーウーマンを襲った。 鍛えられているとはいえ 女一人で10人以上のレスラーを相手に勝てる筈はなかった。 鎖を引かれ 黒髪を捉まれ 脚を捕らえられて倒されたワンダーウーマンは 手錠を掛けられ 両足を開いた格好で足枷に固定されてしまった。 【我らがレスラー達の前に スーパーヒロインは敗れ去りました皆さん拍手を お願いします】 ロベルトの勝利宣言がホールに響き渡ると 観客たちは希望通りの結果に満足して 歓声を上げた。 【では、本日のオークションに 入ります 皆様着席下さい。】 ロベルトは レスラー達を指示して リング中央にワンダーウーマンを立たせると、 オークションを宣言した。 ワンダーウーマンには もう抵抗する気力も この場を逃れる術もなかった。 【では 1万ドルから 始めます。】 【2万!】 【2万5千!】 会場のあちこちから声がしていたが、それが何を意味しているか気付いたとき ワンダーウーマンは 慄然とした。 彼らは ワンダーウーマンを 競売していたのだった。 【20万ドル! それ以上は ありませんか?では 20万ドルで落札いたします】 ワンダーウーマンを一夜の娼婦として 落札したのは仮面を付けた男だった。 ***つづく  この作品は、ハードカバー版(画像付き小説)がダウンロードできます。 入手される方は、下記のリンクをクリックしてください。

ハードカバー版・続第4章(LZH)・132KB