平成12年11月17日・初版

続ワンダーウーマン vs ロン大人・第7章/AtoZ・著

--------------------------------- 第七章 裏切り --------------------------------- ワンダーウーマンとベネットは郊外の牧場跡に監禁されていた。 ベネットは大の字の形に両手両足を広げた格好で壁に吊られていた。 そして 身体の到る所に 棘を持つ針を打ち込まれていた。 【お…お願い…も…もう…許してよ】 【ひぃぁぁああああああああーーーーーーーー】 【ぉおおお…ひぐぅううううーーーーーーーーー】 ベネットの哀願に男達は 無感動だった。 何かを喋る度 哀願する度 ベネットの身体にニードルが差し込まれた。 そして 哀願が無駄と知ったベネットは 男達の関心を ワンダーウーマンに向けようとした。 【ワンダーウーマン! あなた! 正義のヒロインでしょう!何とかしてよ!】 【ワンダーウーマン! 助けてよ! こいつらを捕まえてなさいよ!】 【聞いているの! ワンダーウーマン!】 【煩い!】 ブスっ! という 音がした瞬間 ベネットは絶叫した。 【ぅぎゃぁああああーーーーーー】 女にとって 一番敏感なクリトリスをニードルで刺し貫かれていた。 【ひぃああああああーーーーーーーーー ぁ…ぁ…ぁ… 】 ベネットの声は 次第に小さく 短く なっていった。 ワンダーウーマンは ソファーに両足を広げた格好で後ろ手に縛られ 股間にはバイブが突っ込まれていた。 ベネットが終われば 今度は ワンダーウーマンの番だろう。 ワンダーウーマンは 覚悟をしていたが まだ順番は来なかった。 ワンダーウーマンも できればベネットを 助けてやりたかった。 しかし 身動きできない状態で 男達を刺激すれば、 もっと 残酷なことをするだろう 今は耐えるしかないそう諦めていた。 ここに来てから 縛られてはいたが、なぜか男達はワンダーウーマンを責めなかった。 コングが 私達を領事館から連行した理由も 男達の会話から分かってきた。 コングが拉致したベネットを 領事はワンダーウーマンへの縛りに利用して 彼等の要求を聞かなかったのだ。 彼等にすれば 復讐の為に拉致したのであり 商売の道具にするためではなかった。 利用するだけで 報酬を与えない領事に コングは直接行動に出たのだった。 【ぎぁぁぁああああああああああーーーーーーーーーー】 【なんだ まだ声を出す元気があるじゃねぇか】 突然のベネットの絶叫で 彼女を見たワンダーウーマンは絶句した。 男は乳首クリップの紐を強引に引き千切ったのだ。 【コング隊長は まだかな あれから もう2時間になるぞ】 男達も もうベネットを責めるのに飽きてきていた。 そのとき 突然 無線電話が鳴った。 男達は 顔を見あわせた この番号を知っているのはコングだけの筈だった。 一人の男が電話を無言で取った。 【麗華です、コング隊長に ロン大人からの伝言があります。コング隊長ですか?】 【コング隊長に伝える。 伝言の内容は?】 【用件が済めば シカゴのアジトに来て下さい以上です】 【解った。 伝えておく!】 男が電話を切った直後 コングは帰って来た。 【隊長! いまロン大人から指示ガ有りました。用件が済めばシカゴに向かえと】 【他に は?】 【有りません。 それだけでした。】 コングは 暫く間を置いて 部下達に指示を出した。 【お前 達の パス ポー トだ 2時 間 以 内にアメリ カから 出ろ】 【鞄 に 10 万ドル づつ 入れ て 有る 直ぐ用意 しろ】 【隊長は?】 【後 で 行く】 【合流地点は?】 【俺 達 の 作戦 は これで 終り だ 早 く しろ】 そう言いながら コングはワンダーウーマンの縄を解いていた。 【了解! ご連絡をお待ちします。】 部下達は コングの後ろ姿に敬礼すると 小屋を飛び出していった。 コングはワンダーウーマンの縄を解くと コスチュームとベルトとラッソを渡した。 【これは? 何故?】 【お前 と最 後の 勝負だ 俺 が勝て ばお 前達を殺 す。】 【お前 が勝 てば ワン ダー ガー ルの 居場所を 教え てやる。】 【解ったわ! 絶対負けないわ!】 ------------------------------ コングとワンダーウーマンは 小屋から表に出て対峙していた。 【コング隊長 話しは聞いたわ 部隊が全滅したとき貴方の息子も死んだのね】 【私と彼女を怨むのは 解るわ でも 貴方達は悪いことをしていたのよ】 【お喋 り な部 下だな 傭兵 とし ては 失格だ】 【ワンダーガールは どこにいるの 教えてくれれば貴方を逃がして上げても良いわ】 ワンダーウーマンは コングが自分達を怨む理由を知ってから彼を許す気持ちになっていた。 その上 コングは 捕らわれて 性奴隷に落ちかけていた自分達を領事館から救ってくれた。 牧場に来てからも ベネットは拷問され続けたが自分には手を出さなかった。 出来れば 闘いたくはなかった 話し合って ドルシラの監禁場所さえわかれば それでいいと思っていた。 ワンダーウーマンが 説得をして コングとの気持ちを変えようとしていたとき、 突然銃声がして コングの体を 装甲弾が 貫いた。 【ぐぅふ!】コングは胸を押さえて その場に手折れ込んだ。 【コング隊長!】 とっさにワンダーウーマンは銃声の発射地点を見ると そこには 一人の男が逃げ去る姿があった。 ワンダーウーマンは 男を追うより 倒れたコングの方に駆け寄った。 【コング隊長! しっかりして! すぐ手当てしてあげるわ!】 【もう…い…いい これで…息子と…あえる】 【コング隊長! だめ! 死なないで】 「このまま死なせる訳にはいかない」ワンダーウーマンは必死で叫んだ。 だが コングを倒した銃弾を発見したとき ワンダーウーマンは驚愕した。 それは ブレスレットと同じ光沢をした弾だった。 【これ! これは! フェミナム! フェミナムを銃弾にするなんて!】 【ワン ダー ガー ル…は…】言いかけてコングは沈黙してしまった。 【どこ! どこに! ドルシラはどこに居るの!コング隊長!】 --------------------------------- 【首尾は どうだった 裏切り者は始末したのか】 【はい! この銃弾の威力は 素晴らしいですあのコングを一発で倒しました。】 【わしを裏切った者の最後は 常に野垂れ死にだそれでいい】 領事は高笑いをすると テーブルの上の豪華なケースから葉巻を取り出した。 【それで ワンダーウーマンは連れて来たのか?】 【それが…ベルトをしていたので…】 【なんだと! 連れて帰らなかったのか!】 領事は立ち上がると 部下に詰め寄った。 【ワンダーウーマンは ワシのものだ! すぐ連れてこい!】 【し…しかし…ベルトをしていては 我々には歯が立ちません!】 【麻酔銃を使え! ちょっとは 頭を働かせろ!この能無しめが!】 【はい! 解りました! ワンダーウーマンを拉致いたします!】 部下が出ていくと 今度は側近に向かって怒鳴った。 【ロンの始末はどうなった! 鉱石は手に入れたのか!】 【それが…】 【なんだ! 言い訳は聞かんぞ!】 【将軍から連絡がありまして…】 【将軍! 将軍からの連絡だと! ワシは聞いていないぞ!どうして連絡をせんのだ!】 【領事が倒れていたときでしたので…私が代わりに聞きました】 【それで! ワシの代わりに何を聞いたのだ!】 【将軍がロンと直接取引する…と…この件は以後関わるなと…】 【なんだと! 直接取引だと!】 領事は 一瞬絶句したが 慌てて部下に命令した。 【す! 直ぐ! 狙撃隊に連絡しろ! ロンの暗殺は中止だ!】 【取り引きが終わる前に 奴が死ぬば ワシの責任になる!早くしろ!】 そのとき 領事のデスクにある直接電話が鳴った。 【わし! わしが出る! お前達は 狙撃隊に直ぐ連絡しろ!】 直立不動で電話にでた領事は「はっ」「はっ」を連発するだけだったが、 電話が終わると 肱掛椅子にどっかり座り 葉巻を吸って溜め息をついた。 【ふぅう…何と言うことだ!】 【粛正されずにすんだから良かったが…】 【あいつめ…どうやって将軍に取り入ったのだ…金か女か】 領事が 落胆している所へ 側近の報告が入った。 【大変です! 狙撃隊が全滅しています。襲撃に失敗したようです!】 それを 聞いた領事は 安堵した声で 側近に言った。 【狙撃隊? 何のことだ! 無能な奴等が死んだのがどうかしたのか?】 それを聞いた側近は、すぐ領事の意図を悟り報告を修正した。 【訂正いたします! シカゴで領事館の職員が事故で全員死亡しました。】 そのとき 監視員から連絡がはいった。 【ワンダーウーマンが侵入しました! 警戒態勢を!】 モニターに映ったワンダーウーマンを見て 領事はほくそ笑んだ。 【来たか 今度こそ徹底的に調教して 雌奴隷にしてやる。】 ***つづく  この作品は、ハードカバー版(画像付き小説)がダウンロードできます。 入手される方は、下記のリンクをクリックしてください。

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