平成12年12月10日・初版

続続ワンダーウーマン vs ロン大人・第1章/AtoZ・著

--------------------------------------- 第一章 ワンダーウーマン包囲網 --------------------------------------- ワンダーウーマンは 自分を罠に掛け フェミナムを奪い、 ワンダーガールを洗脳した パイロンと対峙していた。 【いくわよ !! 】 ワンダーウーマンがパンチを顔面に打ち込もうとした瞬間 パイロンは避けようとせず 前に進み出た。 バシ! と鈍い音がして パイロンのサングラスが吹っ飛んだ! 【そんな!】 ワンダーウーマンは 手加減せずに打ち込んだパンチが 相手にダメージを与えていないのに驚いた。 【なかなか いいパンチだ … だが …弱すぎる】 次の瞬間 パイロンのパンチが クロスする形で、 ワンダーウーマンの顔面に打ち返された!。 【あぅっ!】 ガードする間もなく 打ち込まれたパンチに、 ワンダーウーマンは 身体ごと吹っ飛んでしまった。 ワンダーウーマンは 鼻から血を流して床に倒れ 完全に意識を失ってしまっていた。 勝負は あっけなく着いてしまった。 そのとき背後から麗華の声がした。 【パイロン様 ナイトスネークから連絡が有りました。ヒポライトはトルコです。】 パイロンは 落ちて壊れたサングラスを拾うと、 床に倒れたワンダーウーマンを そのままにして 【君と話す必要は 無くなったよ】と 呟いて部屋を出ていってしまった。 【麗華 君が将軍の相手をしてくれ 私はトルコへ行く】 【ワンダーウーマンは どうしましょう】 【放っておけ 勝手に目を覚ます】 数時間後 意識を戻したワンダーウーマンから 顔面の傷痕は消えていた が、ショックは残っていた。 【なんて…なんてパワーなの…まるで相手にならなかった…わ】 【どぅ…どうすれば…勝てるの…お母様教えて】 【このままでは…勝てない…わ どこに居るのお母様】 パイロンの宿泊しているホテルからの帰り道 ワンダーウーマンは 重い足取りで歩きながら考えていた。 突然 その瞳から涙が流れて来た。 圧倒的な力に 無力だった ことが、負けたことが口惜しいのでは なかった。 今の自分では ドルシラを救えないのが 悲しかったのだ。 【負けない! きっと救ってあげる! 待っていて】 そう 心に誓う ワンダーウーマンだった。 【トレバー大佐ですか? ワンダーウーマンです】 トレバー大佐の依頼で ロンに 会いに行きながら、 役目を果たせず 引返すことになった結果を 報告したワンダーウーマンは 大佐からシカゴでの事件を聞いて驚いた。 【シカゴで ロン大人を狙った連中が いたのだが】 【ああ…例の…イビル領事の部下だよ】 【全員 外傷がなく 耳から血を流して…そう…鼓膜が破れていたよ】 【解剖の結果だか…脳が破壊されていたんだ…】 【全員が即死だった…指向性の強い超音波では無いかと…】 ワンダーウーマンは パイロンがやったことだと確信したが パンチしたときの感触から サイボーグやロボットでは無いと思った。 【彼は何者なの?…人間じゃないわ…】 そのとき ドルシラの言った言葉。 【ラッソの本当の名前を教えて上げるわ The beard of the dragonよ】 【龍の顎鬚…ロン…確か中国語では…竜…そんな!まさか!】 【アマゾネスの伝説にも ドラゴンの話しは あったわでも それは伝説で…】 そのとき ワンダーウーマンは 母の昔の武勇伝を思い出した。 【ずっと昔、私が若かった頃 ギリシャでドラゴンと共に戦ったのよ】 【そして 共に戦った証として こんなに長ーーい髭を2本も貰ったのよ】 眠る前の子守り歌代わりに聞いた…昔話し…そのドラゴンは白い竜だった。 【白い竜…パイロン‥まさか! ドラゴンが実在するなんて!】 パイロンが ドラゴンならば あのパワーは説明が付く それに 不死の者には ラッソが効かないことも事実だった。 【でも彼は人間の姿だったわ、ドラゴンが変身するとは聞いたことはないわ】 それに ドラゴンが 人間世界の金や権力に興味を持つとは思えなかった。 ワンダーウーマンの頭は混乱していた。 【でも‥たとえドラゴンでも‥相手が不死身でも‥負けられないわ】 もう一度会って 確かめようと、 ワンダーウーマンがホテルに引き返したとき既にロン大人の姿はなかった。 --------------------------------------- その頃 ロンの配下の麗華は 国防省の高官を倉庫に案内していた。 【これが 全部フェミナム鉱石かね?】 【全部で 10トンありますわ サンプルの性能は如何でした】 【素晴らしかったよ。 技術陣も驚いていた】 【我々以外にも 売ったのだろう】 【販売先は公開できませんが、1ユーザー1トン迄で売却しましたわ】 【我々には 10トン売ってくれるのかね】 【アメリカ国防省と取り引きできるなら 私共もありがたいですわ】 【これからも 取り引き出来るのかね できれば専属契約をしたい】 【OKですわ 以後は外のユーザーとは取り引きしませんわ。】 【ところで ロン大人とは 何時会えるのかね】 【来週にはアメリカに戻る予定ですわ 又ご連絡致します。】 【ところで ロンがお願いしていた件は? 】 【OKだ 補佐官も了解している。 彼のアイデアは素晴らしい政府もバックアップするだろう】 【有難う御座います。 それと 彼には敵も多いですからその警護もお願いできれば】 【私には ワンダーウーマンが 彼を狙っているとは信じられないのだが】 【ワンダーウーマンが どこかの領事の私有地に侵入してビルを破壊したと 聞きましたが】 【その話しは 私も聞いている。 地下プロレスに出ていた話しもあったな】 【最近のワンダーウーマンは どこか異常ですわレイプされた噂もありますし】 【何れにせよ ロン大人は我が国にとって重要人物だ警備は万全を図るよ】 【…ふっふっふ…ワンダーウーマン これで貴方はアメリカも 敵にまわすことになるのよ】 【…貴方の 味方は…もう…いないわよ】 麗華は ほくそ笑みながら そう呟いた。 --------------------------------------- 【トレバー大佐 どうします?】 【国防省から ワンダーウーマンに逮捕命令が出ている件か?】 【ワンダーウーマンが ロン大人を狙っているなんて信じられませんが】 【警備を依頼した相手に襲われたと 抗議があったよ】 【信じられないですよ ワンダーウーマンがそんな事をするなんて】 【ワンダーウーマンが 鉱石を奪う為に彼を誘拐しようとしたと言っている】 【どうします? 逮捕するんですか?】 【ダイアナには連絡しておいた 彼女は陰謀だと言っていたが】 【それで 彼女は?】 【自分が 調べると いっていた。】 【我々だけでなく CIAやFBIも 動いています。いくらワンダーウーマンでも 逃げられないですよ】 【ダイアナに任せよう…ワンダーウーマンを信じよう】 【残念だが 今の我々は ダイアナにもワンダーウーマンにも協力できないのだ】 --------------------------------------- 【その話しは 本当かね ロベルト君】 【本当です…いまワンダーウーマンは CIAやFBIからも追われています】 【追われているワンダーウーマンを 君達は どうして見つけるのだ】 【ワンダーウーマンに懸賞金を掛けています。通報するだけで1万ドルです】 【町のチンピラや チャイルドギャングも 賞金につられてワンダーウーマンを追っていますよ】 【では 行方不明になっても だれがやったか解らないな】 【この間の地下プロレスは好評でしたからね我々も手に入れたいのですよ】 【イビル領事の部下も動いているそうだな】 【IADCのダイアナを追っているようです。彼女はワンダーウーマンと連絡できるそうです】 【オークションで落札して 1日だけ調教したが素晴らしい素材だったよ】 【では 貴方の力も 借りることができますか?】 【いいだろう 私も もう一度調教してみたい】 【我々が 手を組めば 逃げられる者は居ないでしょうたとえワンダーウーマンでもね】 --------------------------------------- 【ダイアナは ワンダーウーマンは まだ見つからんのか!】 【ワシが 国外退去を受けながら 戻っていることが暴れれば今度こそ罷免されるのだぞ!】 【ワンダーウーマンを 連れて帰らねば お前達も処分されるのだ!】 【どんな手を 使ってもいい ワンダーウーマンを捕まえろ!】 【我が国に運べば アメリカも手は出せん】 【捕まえたら セメントで固めて動けなくしてやるそれから たっぷりお仕置きだ】 【今度こそ 雌奴隷 いや 媚薬漬けにして 淫乱な性奴隷に落としてやる】 --------------------------------------- 【今度こそ コング隊長の敵を討ってやるぜ】 【ああ 今度は止めを刺してやる 楽には死なせないぜ】 【ワンダーウーマンを倒すためなら なんでもするぜ】 【捕まえたら 前の100倍の拷問をしてやる。 いや1000倍だ】 【作戦は 考えたのか? いまワンダーウーマンはFBIからも追われているぞ】 【ああ いい作戦が有る 絶対捕まえられるぜ】 【よし 待っていろよワンダーウーマン】 --------------------------------------- 【麗華様 ただいま到着しました。】 【何人 連れて来たの?】 【相手が ワンダーウーマンですので余裕を見て6です】 【そう 十分ね この作戦は パイロン様には秘密よ分かったわね】 【しかし 我々は パイロン様直属の部隊です了解無しでは】 【ワンダーウーマンは パイロン様を狙っているのよ排除しても問題はないわ】 【了解! ワンダーウーマンを捕獲した後は?】 【始末しなさい! 二度とパイロン様の前に現れない様にして】 【そうね 恥辱に塗れて死ぬヒロインにしてあげてそれが条件ね】 【了解しました。 手加減は要らないのですな】 【そぅね 始末する前に 好きな様にしてもいいわよ】 【ナイトスネークの嬲り者にして いいわよ】 【ありがとうございます それでは 作戦を実行します。】 【くっくっく あっはっはっはっは これで ワンダーウーマンももう終りね】 ***つづく  この作品は、ハードカバー版(画像付き小説)がダウンロードできます。 入手される方は、下記のリンクをクリックしてください。

ハードカバー版・続続第1章(LZH)・155KB