平成12年12月17日・初版

続続ワンダーウーマン vs ロン大人・第2章/AtoZ・著

--------------------------------------- 第二章 懸賞首の女 --------------------------------------- ロベルトは 地下プロレスのオーナーに地下室を案内していた。 【どうです。 これがワンダーウーマン用の牢獄です。】 【私の 趣味ではないな! もっと牢獄らしい雰囲気にならんのか?】 【もう一つ有ります。 こちらへどうぞ】 【うぅむ これなら良い! だが鉄格子など役に立つのかね?】 【大丈夫です。 ワンダーウーマンもベルトが無ければただの女です】 【では 試合のときは どうすのだ?】 【当然 偽のベルトを付けて 戦わせます。しかもハンディを付けてです。】 【ワンダーウーマンが勝てない試合と言うわけだね。】 【負けたときの罰ゲームも考えてあります。】 【面白い! だが 本当にワンダーウーマンを捕まえられるのかね?】 【ワンダーウーマンの友人のダイアナを捕まえます。それを囮にして彼女を…】 【懸賞金の件はOKだ! 報告を期待しているよ!】 【もう直ぐですよ。 今 ダイアナをマークしていると連絡が有りましたから。】 【わっはっはっは スーパーヒロインを飼育できるとは!楽しみだよ!】 --------------------------------------- ダイアナの車にトレバー大佐からの連絡が入った。 【パイロンは2時間前に香港に向かったようだ‥その先は解らない】 【それと 鉱石の量だが 計算が合わないのだよ】 【どう言う こと?】 【国防省に10トン 外に8件 8トン売却しているらしい】 【18トン ? パイロンが手に入れたのは10トンの筈よ!】 【君がワンダーウーマンから聞いた話しではそうだが我々にも解らないのだ】 【‥もしかして‥ドルシラが協力させられているのかしら?】 【我々の調査では パイロンは会社を起こすようだ】 【高速通信網‥それも現在の200倍の性能を持つ通信システムのようだ】 【パイロンは そんなものを 何に利用するのかしら?】 【通信網を握れば世界中の情報を手に入れられるミサイルも遺伝子も】 【それが彼の狙いなの? 】 【解らないが アメリカ政府も彼の事業をバックアップするらしい】 【‥彼の目的は‥お金?権力?‥そうじゃないわ‥きっと別にあるわ】 【危ない!】 突然 ダイアナの車の前に 人が飛び出して来た。 急停車し 車から降りたダイアナは 数人の男達に囲まれた。 【へっへっへ いい女だぜ】 【あんたが ダイアナだな】 【ワンダーウーマンのお友達なんだろう】 車に戻ろうとしたダイアナは背後から男達に襲われた。 【離し! 離しなさい! 誰なの! 貴方達は!】 男達は ダイアナを取り押さえると 猿轡を嵌めトランクに閉じ込めた。 【しまった! ここでは変身できないわ】 狭いトランクの中でスピンして変身することは出来無かった。 しばらくして 電話の話し声が聞こえた。 【…うまく…わかった…約束の金を…倉庫に向かう】 十数分後 車は倉庫群の前に止まり ダイアナは倉庫の中に運び込まれていた。 男達は誰かを待っているようだったが 車が止まる音がすると、 全員が表に向かって行った。 【約束の金は持って来たんだろうな】 【女は?】 【縛って転がしてある】 【女を貰おう】 【金が先だ! 早くしろ!】 男達が言い争っている間に ダイアナはスピンしてワンダーウーマンに変身した。 --------------------------------------- 【ダイアナをどうするつもりだったの?】 突然現れたワンダーウーマンに男達は慌てたが 彼等の目的は もとより ダイアナではなく ワンダーウーマンだった。 【本物だぜ!】 【ヒュー! いい女だぜ】 【へっへっへ 捜す手間が省けたぜ】 【捕まえろ! 逃がすなよ!】 口々に感嘆の声を上げて ワンダーウーマンを好色な目でじろじろ見ていたが 取り囲むように ジワジワ迫って来た。 しかし ワンダーウーマンは両手を腰に当てた余裕のポーズで彼等を見ながら言った。 【馬鹿なことは止めなさい! 誰に命令されたの言いなさい】 そんな ワンダーウーマンの言葉を無視して飛び掛かった男達は、 次々 壁に投げ飛ばされ 倒れていった。 【ダッ! ダメだ! 歯が立たない 逃げよう!】 後から来た男達が逃げるのを 追おうとしたワンダーウーマンの脚を 倒れていた男が掴んだ。 【あっ!】 バランスを失って ふらついたワンダーウーマンに男達が飛びかっかった。 【ベルトだ! ベルトを奪え!】 【離し! 離しなさい! 止めるのよ!】 【離すな! 押さえていろ!】 【倒せ! 押し倒せ! ベルトを外せ!】 制止を聞かない男達に ワンダーウーマンの怒りが爆発した。 脚を押さえていた男を蹴り倒すと 手を引っ張って居た男を振り切り、 後ろから首を絞めていた男を投げ飛ばし 向かって来た男にパンチを与えた。 男達が悲鳴を上げて 倒れていったとき 1度は逃げ出した男が マシンガンを持って戻って来た。 【大人しくしろ! ワンダーウーマン! これが目に入らないのか!】 男は マシンガンを構え ワンダーウーマンに命令した。 【ベルトだ! ベルトを外せ! こちらによこせ!】 そんな 絶叫を無視して 迫るワンダーウーマンに男はマシンガンを連射した。 しかし ワンダーウーマンに全て弾かれると 男はまた逃げ出した。 【お待ちなさい!】 ワンダーウーマンは ラッソーで男を捕まえると問いただした。 【誰に命令されたの 言いなさい!】 【ロベルト…ロベルトさんだ…懸賞金を出してあんたを捕まえろと…】 【ロベルト!…あの地下プロレスのオーナーね】 【彼に伝えなさい! これ以上邪魔をすると許さないわよ】 【わ! 解った! ちゃんと伝える! だから助けてくれ!】 ***つづく  この作品は、ハードカバー版(画像付き小説)がダウンロードできます。 入手される方は、下記のリンクをクリックしてください。

ハードカバー版・続続第2章(LZH)・131KB