平成13年1月19日・初版

続続ワンダーウーマン vs ロン大人・第7章/AtoZ・著

--------------------------------------- 第七章 逆転・逆転・暗転 --------------------------------------- 脱出を図ろうとした ワンダーウーマンだったが、 不意に動き出したバイブによって、 終に悶絶しまてしまった。 【ワンダーウーマン…ワンダーウーマン…起きろ!】 自分の名を呼ぶ声に 朦朧とした目に飛び込んで来たのは トレバー大佐だった。 【トレバー! トレバー大佐なの! 本当に!】 トレバーは 素早くワンダーウーマンの縄を切ると ワンダーウーマンに ベルトを渡した。 【これは! どうして!】 【話しは後だ! 早くそれを付けて!】 急かされベルトを装着したワンダーウーマンは そのパワーで 鎖を簡単に外してしまった。 そして ワンダーウーマンを苦しめていた 淫らな責具も取り外された。 【でも 貴方は国防省に 逮捕されたのでは!どうして?】 【敵を油断させる為に 私が仕掛けたのだよ そして君を追っていたんだ】 【でも…このベルトは?】 【ワンダーガールさ。君に渡してくれと…ここを教えてくれたのも彼女だ】 【ドルシラが!! ドルシラは洗脳されていなかったのね!】 【私も 地下プロレスの客として 潜入しのだよ。さぁここから脱出しよう!】 【待って! その前に 私のベルトを取り返すわ。】 【よし 私も手伝おう!】 二人は金庫室に向かったが そのとき 警報装置が鳴り出した。 【しまった! 見つかってしまったぞ】 モニターから イビル領事の声が聞こえて来た。 【馬鹿目! ここから逃げられると思ったのか】 【ワンダーウーマン! 大人しく捕まれば 許してやるぞ!】 【警備員! ガス弾を用意しろ。 トレバーは射殺してもかまわん!】 【ワンダーウーマン お前は銃弾を弾けても トレバーはそうは行かんぞ】 【トレバーを助けたければ 降参するのだ! どうする!ワンダーウーマン】 【トレバーを助けたければ ベルトを外し裸になれ!トレバー! お前もだ!】 そう言いいながら イビル領事は ワンダーウーマンを拘束すれば、 その場で トレバーを射殺するよう 命令を出していた。 【くっ! ワンダーウーマン 君だけでも逃げるんだ!】 【大丈夫よ! 任せておいて もう同じ手には乗らないわ】 【待っていなさい! 今 あなたの所に行くわ!】 ワンダーウーマンは 通路を走らず 壁を壊しながら進んだ。 【やめんか! こら! ビルを! ワシの! ワシのビルを破壊する気か!】 叫んでいたイビル領事だったが、ワンダーウーマンが自分を追っていることに 気が付くと、慌ててモニターを消して逃げ出してしまった。 【命令だ! ここを死守しろ! ワンダーウーマンを阻止するのだ!】 そう 命令された警備員達も、 ワンダーウーマンが突進していくと 武器を放り出して逃散してしまった。 金庫室から自分のベルトを取り戻し トレバーと領事館から脱出した2人は 【大丈夫かい? ワンダーウーマン 随分酷いことをされたようだが】 【もう大丈夫よ ありがとうトレバー大佐】 【次は ダイアナを捜さないと…彼女も行方不明なんだよ】 【彼女なら大丈夫よ もう安全な場所に避難しているわ】 【そうだと いいんだが】 【トレバー大佐! 私に協力しても良かったの?】 【ああ もう大丈夫だ パイロンが国防省に謝罪を入れたのだよ】 【謝罪? パイロンが謝罪したの?】 【君が襲ったのは誤解だと…部下の勘違いだと謝罪して来た】 【…あのパイロンが…】 【パイロンが君にも謝罪したいそうだが どうするね】 【会うわ! もう一度会って 今度こそ全部聴かせて貰うわ】 【…そう…彼の本当の正体も…そして…ドルシラを取り戻すわ】 -------------------------------------- パイロンの宿泊しているホテルに向かう車の中で トレバー大佐は、ワンダーウーマンに話しをしていた。 【私も パイロンを調べたのだが 彼には謎が多すぎるのだよ】 【どんなこと】 【経歴だが 北京大学を主席で卒業後 華僑の黄財閥の養子になっている】 【養子に?】 【そう、 だが黄総裁 彼は90歳なのだが、その彼が私的な場ではパイロンを 師父と呼んでいるらしい】 【師父? 先生? 逆に彼の方が お父さんと言う意味なの?】 【噂話だが、黄総裁は 幼少の頃パイロンに助けられたと言う話しだが… 有り得ない事だよ! それならパイロンは 100歳を超えていることになる。】 【それに 彼は暗殺未遂を100件以上も受けている。】 【航空機事故5回 船舶事故15回 ビルの爆破20回自動車事故30回 狙撃・襲撃は100件を超えている。】 【その現場にいながら すべて無傷で助かっている。信じられないよ!】 【現在 パイロンは 黄財閥の系列とは別に30以上の会社のオーナーになっている。】 【その彼が 麻薬組織や外人部隊も運営している噂もあるがなぜそんな必要が有るのか謎だよ】 【お金には 困っていないと言う訳ね】 パイロンの宿泊しているホテルに向かう 2人の車に緊急連絡が入った。 【大変です大佐。 そこにワンダーウーマンはいますか?】 【いるが どうしたのかね】 【銀行に3人組の強盗が人質を取って 立て篭っています。】 【彼等の要求は ワンダーウーマンです!】 【来なければ 1時間毎に人質を1人殺すと 言っています。】 【犯人は! 犯人の正体はわかっているのかね】 【コング騎士団と名乗っていますが 正体は不明です!】 【コング! コング隊長の部下達だわ! 国外に逃げなかったのね】 【私には強制する権利はないが できれば人質の安全を考えて欲しいのだが】 【行くわ! 彼等は真相を知らないのだわ 行って説得して見るわ】 【ありがとう ワンダーウーマン。 では直行する。場所を教えてくれ】 --------------------------------------- 【やっと来たな! ワンダーウーマン】 【待ちくたびれたぜ!】 【先ずは そのブレスレットを外して貰おうか】 【早くしろ! おかしな真似をすれば 人質を殺すぜ!】 【解ったわ、 でも、話を聞いて!】 【話は後だ! 早くしろ!】 【次は、そのベルトとロープだ! こっちへ投げろ!】 言う通りに ブレスレットとベルトとラッソーを 外したワンダーウーマンは 男達に近づいて行った。 【お願い! 私の話を聞いて!】 【おい! 縛り上げろ!】 【大人しくするわ だから 人質を解放して!】 後ろ手に縛られながら 犯人達を説得しようとする ワンダーウーマンだったが、彼らは慎重だった。 【よし! 表の連中に連絡しろ! 逃走用の車を用意させるんだ!】 仲間の一人が 警察に連絡を入れた。 【ワンダーウーマン以外の人質は解放する。車を用意しろ!】 【20分だ! 20分以内に用意しろ!】 【先ず2人とワンダーウーマンが車に乗る その後もう一人が出る】 【もし、何かあれば、その時は人質に仕掛けた爆弾を爆発させるぞ!】 【俺達を追跡したら、その時はワンダーウーマンを殺す!解ったな!】 犯人達の要求を入れ警察は車を用意したが、その車には発信機が着けられていた。 距離を置いて追跡していた警察は、空港の駐車場で車を発見したが、 そこには 犯人に脅迫され爆弾ベルトを付けられた男が居ただけだった。 【逃げられました! 緊急手配を!】 その頃 アジトに連行されたワンダーウーマンは、犯人たちを説得していた。 【聞いて! コング隊長を殺したのは イビル領事の部下よ!】 【そんな話を 誰が信用する!】 【コング隊長が最後に闘ったのは お前だ! ワンダーウーマン】 【そうよ! でも彼は狙撃されたの! 私は銃を使わないわ!】 【証人は いるのか?】 【あのとき ベネット大尉が居たわ! 彼女なら知っているわ】 ベネットの名前を聞いて 男達は笑い出した。 【ベネットが 知っているとさ】 【確かに ベネットは知っているさ】 【何故? 何が可笑しいの?】 【そのベネットが お前がやったと 言っているんだ!】 【そんな! 嘘よ!】 【会わせてやるぜ ベネットに! 来い! ワンダーウーマン!】 ***つづく  この作品は、ハードカバー版(画像付き小説)がダウンロードできます。 入手される方は、下記のリンクをクリックしてください。

ハードカバー版・続続第7章(LZH)・108KB