平成12年10月28日・初版

ワンダーウーマン vs 妄想作家・第2章/AtoZ・著

--------------------------------------- 続・馬鹿Vsワンダーウーマン --------------------------------------- 劇場のスクリーンには 檻に捕らえられたワンダーウーマンが映っていた。 【本日のシアターは此れで終りです。 次回の御参加をお待ちしております。】 【皆様 本日は 遠路ごの来場有難う御座いました。】 【なお、幹部メンバーの方は 会議室に集合願います。】 幹部会議では 活動報告と映像評価が始まっていた。 ロベルトの周りには、メンバーが集まって苦情を述べていた。 彼等は ワンダーウーマン調教委員会のメンバーだった。 現実のワンダーウーマには 手出しできないため、 合成画像で 映画を作り 喜悦に浸っているのだ。 ワンダーウーマンが捕らわれ 責められるシーンばかりの 映画だったが それでも ファンには好評だった。 【ロベルト君! 今回の作品は不評だぞ!】 【やはり 偽物では 物足りないな それに 最近はマンネリ化していないか?】 【どぅも ワンパッターンだな 映像も同じ物が多くなって来ている】 【せめて もう少しアクションが有ればな?】 【やはり この手合いのモデルは 裸だけが取り得ですからな】 【そこを 画像合成でやるとか 出来ないのかね?】 【もう少し 斬新な企画は無いのか? AtoZはどうした?】 【彼は 昨日釈放されました 獄中でいい アイデアが浮かんだそうです】 【期待できるのかね? 前回も失敗しているぞ!また捕まったらどうする?】 【AtoZで大丈夫 なのかね? アイツは ワンダーウーマンに素手で挑戦した馬鹿だぞ!】 【確かに馬鹿ですが…臆病で卑怯なところもありますから】 【馬鹿で臆病で卑怯…それが 何の役に立つのだ!ロベルト君!】 【まぁ期待せずに 待っていよう また 連絡をくれたまえ】 【必ず ご連絡致します。 それでは 私はこれで失礼します。】 --------------------------------------- 数日後 ワンダーウーマンは、ロベルトの家で彼と会っていた。 【今度は 何を企んでいるの?】 【実は AtoZ が 貴方に 助けて欲しいと】 【彼が どうかしたの?】 【監獄で ある情報を掴んだらしいのですよ それで狙われていると…】 【どんな情報? 彼は 今何処にいるの?】 【実は 同室の囚人が 陳大人の部下だったのです】 【それで?】 【AtoZの話しでは…】 そのとき 窓ガラスが割れ銃弾が ロベルトをかすめた。 【伏せてロベルト! 大丈夫? 怪我はない?】 【大丈…大丈夫です…それより…AtoZが危ない…彼は今ここに居ます…】 ワンダーウーマンは窓から外を調べたが もう狙撃者の姿はなかった。 【解ったわ! 彼は私が守って上げるわ! 貴方は警察に連絡して】 ワンダーウーマンが 出て行くと ロベルトは直ぐ電話を入れた。 【私だ! ロベルトだ! AtoZに伝えろ!ワンダーウーマンが罠に掛ったぞ!】 【上手くやれよ 今度失敗したら お前はクビだぞ!解っているな!】 【ここが彼の隠れ家ね でも、誰もいない様だけど?】 ワンダーウーマンが 人気の無い家の中に入ると、奥に誰かがいる気配がした。 【AtoZ! 居るの? 私よ! 貴方を助けに来たのよ!】 ワンダーウーマンの声に 奥から 脅えた男が出て来た。 【まっ! 待って! 待ってくれ 乱暴はしないでくれ!】 【大丈夫よ! 私よ ワンダーウーマンよ!】 【本当? 本物のワンダーウーマン?】 AtoZは ワンダーウーマンを見ると 腰にすがり付いて来た。 【もう大丈夫よ! さぁ離しなさい】 【恐い! 恐かったよ! さっきも男が3人 この近くを調べていたんだ】 そのとき 背後で男の声がした。 【AtoZ! そこに居るのは解っている! 大人しく出てこい!】 【もう逃げられんぞ! 陳大人が待っている!来い!】 【それとも ここで死にたいのか?】 【アイツ! アイツ等だ! 僕を殺しに来たんだ!】 武者振り付く AtoZ に ワンダーウーマは優しく話し掛けた。 【大丈夫よ! 心配しないで! 私が守って上げるから…少し離れていて】 ワンダーウーマは AtoZ を 背後に庇い 男達と向かい合った。 そのとき 背後から AtoZ は 携帯ガスを取り出して浴びせようとした が 見破られてしまった。 【それは 何の真似? また 騙す積もり?】 【わっ! なんで! なんで解ったの!?】 【貴方の手口は ワンパターンだもの 解るわよ!】 【そんな! 留置されていた間 づっーーと考えた筋書きだったのに!】 【今回は 許さないわよ! 覚悟しなさい!】 【わゎ! 済みません! もう しません! ごめんなさい!】 AtoZ は 泣き顔で ワンダーウーマンに訴えた。 ワンダーウーマンも 処置に困る馬鹿だった。 強い相手なら倒すことも出来るが 弱過ぎて相手にならなかった。 2人の様子から 計画が失敗したと知った男達がAtoZに詰め寄った。 【何が 完璧な計画だ! この馬鹿!】 【ギャラは払って貰うぞ! 今すぐ払え!】 【この馬鹿! 立て替えた食事代を払え!】 【お前もか? 俺も貸してあるんだ!】 仲間からも 罵倒され しょげ返る AtoZ に ワンダーウーマンも 見放したように去ろうとしたとき 小屋の表に 黒マントの巨人が現れた、 男は無言で マントから 機関銃を取り出すとAtoZに狙いを定めた。 ワンダーウーマンは とっさに AtoZ達の前に立つと銃撃に備えた。 機銃掃射の轟音が小屋に響き 硝煙が 周たりに立ち込めた。 銃弾を全て弾き返し ワンダーウーマンが 黒マントに 向かって行こうと したとき AtoZ が抱き着いた。 【恐い! 恐いよ! 助けて! 助けて!】 【離しなさい! 離すのよ!】 黒マントの男が また 機関銃を構え直すのを見たワンダーウーマンは ブレスレットで 防ぐ構えをとった、 そのときAtoZ に ベルトを奪われてしまった。 【やったぞ! ベルトを取ったぞ!】 その声に 背後から3人の男が 一斉に襲いかかった。 【騙したのね! 止めなさい! 離しなさい!】 【離すな! 押し倒せ! 押え込むんだ!】 【やめ! 止めなさい! 汚いわよ!】 【足を! 足をとったぞ! うわっぁぁあ】 押え込んだ男が弾き飛ばされた が AtoZも加勢して ワンダーウーマンを 引き倒した。 3人に押さえられた ワンダーウーマンに 黒マントの男が麻酔を嗅がせた。 【うっ! うぐぅぅぅっ! うっぅぅ! くぅぅ…ぅっ…ぅぅ…ぅ…】 【押さえろ! 手を放すな!】 手足を押え込まれ 麻酔を嗅がされていた ワンダーウーマンの抵抗が 次第に弱くなり 終にぐったりした。 【わはっはっはっは! やったぞ! 捕まえたぞ!】 【早く縛り上げようぜ! 目を覚ましたら厄介だ!】 【こんな縄で 大丈夫なのか?】 【ワンダーウーマンのパワーの秘密は そのベルトなんだよ!】 【同じ監獄にいた ハインツから聞いたんだ 間違いないよ】 【よし 何処に運び込むんだ?】 【スポンサーが ワンダーウーマン用に 地下撮影所を作ってあるんだ!そこに運び込む。】 【さっきは 冷や汗をかいたぜ 殺されるかと思ったぜ!】 【まさか! 銃弾は本物じゃぁ ないだろう?撮影用の弾だぜ】 男達の会話に ワンダーウーマンを縛り上げたAtoZが割り込んだ。 【本物だよ! どうして?】 AtoZの言葉に 男達は 唖然としていたが 【本物! 本物だと! 俺達を殺す気だったのか!】 【本物でないと バレルと…】 【この馬鹿! ワンダーウーマンが防がなかったらどうする積もりだったんだ!】 【この弾は 本物だったのか? 俺も知らなかったぞ!】 【この馬鹿! 俺を殺人者にする積もりだったのか!】 男達の抗議を無視して AtoZ は 言った。 【さぁ 撮影の始まりだ! ロベルトさんに連絡するよ】 【ほっ! 本当か!? ワンダーウーマンを捕らえたのだな!よし連れてきてくれ!】 【おう! ロベルト君 AtoZが 成功したぞ!ついに本物で撮影が出来るぞ!】 【準備は全て出来ています! 先ずはコスチュームでの陵辱編から始めます!】 【わはっはっはっは 終に! 終に本物を調教できるぞ!わははははははは ***つづく  この作品は、ハードカバー版(画像付き小説)がダウンロードできます。 入手される方は、下記のリンクをクリックしてください。

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