平成13年3月2日・初版

バットガール最大の危機・第4章/A(S)・著

第四話 ノーラ=クラヴィンス来襲 中編  ノーラは尖ったヒールで、横たわるバットガールのベルトの少し上の腹部を踏んだ。 「……ん」 濃いアイシャドウを施された目蓋が僅かに動き、紅の固く結ばれた唇がわずかに動いたものの、 スーパーヒロインは依然として気を失っている。ノーラの計算では少なくともあと数分は気を失っている はずであった。ノーラは更に強くヒールをバットガールの腹部に踏み込んだ。紫紺のタイトな ボディースーツに覆われた、しなやかな肉体がヒールの尖った先端の下でめり込んでいき、その分だけ スーツは伸張し、胸の光沢があざやかに動き、その乳首の膨らみをますます強調した。  ノーラは銀の手錠を持ってきた。先ず、バットガールを足蹴にして、うつむけにした。 「……ん、あん……」 バットガールは軽くうめいたが、目を覚ました様子は無い。数分は起きない はずだとはいえ、相手は超人じみた活躍で数々の悪党を倒してきた、あのバットガールである。 細心の注意を要する。  しばらく、その尻のあまりにセクシーな切れ込みに見入った後、ノーラは真紅のグローブに覆われた 右腕を手に取り、それから、魅惑の光沢を放つ、白いエナメル質のロングブーツで覆われた右脚を 背のほうへ折り曲げて、右腕のところまで持ってくると、二つながら手錠の輪の中に入れカギをかけた。 右脚のブーツの足首に輪を通すのは多少骨だったが、バットガールの完璧なスタイルのおかげであろうか、 意外に細かったので最後にはうまくいった。それから、ノーラは左脚を取り上げ、同様に左手首とを 手錠で連結した。 カチッ 「……ん……ふ……」 軽くうめくバットガール。準備は揃った。  ノーラは黒い鞭を手にとった。柄の部分が黒いメタルで出来ており、妖しげな光を湛えている。 どしりとした質感があり、その先は黒のゴム製である。ノーラは柄の方を先にすると、今では四肢を手錠に よって後方で拘束されているバットガールを眺めた。腿がはちきれそうにスーツの下で盛り上がり、 スパンデクスの生地が伸びて紫紺色がやや薄くなっている。そして、内側に無理に力を加えられているから であろう、尻が内側に寄せられ、スーツがその切れ目の内側へ深くもぐりこんでいる。 そして、その二つのふくらみの両側で光沢が走っている。  ノーラは柄の先を尻の切れ目へ滑り込ませた。 「……ん……はあ」 吐息のようなうめきが、バットガールから漏れる。 柄には幾本ものやや厚い筋が通っているが、それを擦りつけるようにバットガールの尻の間をゆっくりと 滑らせた。 「……ん、……ふう」 まだ目はさめていないのだろうが、セクシーヒロインの肉体は静かに反応し、 後ろで結ばれた四肢がやや硬直し、連結する手錠の鎖がピンッと張った。更にノーラは擦りつけながら、 一年前のことを思い出していた。切れ目の始まり……アナル……性器……。性器……アナル…… 尻の切れ目。ごつごつした柄が敏感な部分をやや乱暴に通過するたび、ヒロインは鼻音の混じった吐息を もらす。そして、ボデイースーツが柄と擦れる無機質な音が次第に早くなる。やがて、ノーラは柄を 持たない方の手で、桃のようなしかし鍛えられてピンと張った尻を分け入り、その敏感な部分を薄手の 生地の上から撫でてみた。人肌以上に暖かく感じた。 「……ッ!!」 ビクンッと身体をこわばらせ、それからその反動でけだるげに身体を弛緩させた バットガール。目覚めたようね、思いながら、ノーラはアナルの辺りで指を押し入れた。 「……ッあん」 再び四肢が硬直し、後ろ手の肩の筋肉が隆起するのが分かった。ノーラが指を抜いたが、 スーツにはしばらく、指の挿入されてへこんだ跡が残っていた。ボディースーツがバットガールのアナルに 食い込んでいるのである。  それからノーラはしばらくその尻をいつくしげに優しく愛撫し、その生地のしなやかな肌触りと、 その下のボディーのことを考えた。それからやおら立ち上がると、バットガールの横腹を思いっきり蹴った。 「……ッアアアッ!……ウッ」 バットガールは短くうめくと、身体を蹴られた方向へ苦しげにねじった。 やがてゆっくりとバットガールの身体はノーラの正面を向き、仰向けの形になったが、後ろ手に縛られて いるので、その分身体が浮く格好となった。身体の後方で硬く拘束されている四肢は、限界まで伸び上がり、 その紫紺のボディースーツもその生地を伸張させている。胸と股についてはその下の形が分かるほどに なっている。  「バットガール……あなたの負けみたいね……」 ノーラは鞭を伸ばしながら、 捕われのセクシーヒロインを見つめた。そしてヒールで、その顔をゆっくりと屈辱のみを与えるべく 踏みつけた。 「……」 ヒールの下でバットガールは瞬きもせず、下唇をすこし食いしばりながら、真紅のマスクの 下から敵を見上げた。 「あら? せっかくゲストを歓待しようとしているのに、無愛想ね」 「……私になにをするつもりなの?」 「アハハハハ」 ノーラはころころと笑うと静かにバットガールの顔元へ接近し、さっとその真紅の 濡れた唇へキッスをした。 「……ッ!!」 バットガールはさっと首を振り、一旦は唇が離れたが、四肢を拘束されていて自由が 利かない。ノーラがその顔を押さえ込むと、再びバットガールに唇を近づけた。 「……ッ!」 一瞬バットガールは口を利こうとして、唇を開いたのがいけなかった。そこへ、ノーラの 滑らかな舌が静かに滑り込むと、バットガールの舌と瞬時に溶け合った。 「……ん、あッ……はあ……んッ……」 ノーラはフェミニストとして、数多くの女性と関係を持ってきて おり、その舌技はあらゆる抵抗を消し去る動きを見せた。バットガールの前歯の裏側へ滑り込み、 奥の粘膜を刺激し、スーパーヒロインの控えめな舌の裏側を突き上げ、した。はじめは強張り、悪の侵入を 頑なに拒んでいたバットガールの舌はやがて、積極的にノーラの舌と交わろうとし始めた。 「……んッ……はあ……ああん……ううんッ……」 正義の天使の切なげな鼻音がノーラの耳元に心地よく響き、 熱い息がノーラの顔にかかった。ノーラが唾液をバットガールへ注ぐと、バットガールはそれを貪欲に舌で 受け止め、呑み込もうとした。 「……んん、んんッ……あん……はあ」   バットガールが呑み込み終わったところで、ノーラは素早く身を離した。二人の間で、透明な糸が 引いて切れた。我に返るまで、バットガールは舌を出したままでいた。荒い息をつきながらほほを赤く 染め潤んだ目つきで、敵であるノーラを見上げた。 「あら? 正義のセクシーヒロインさん? 感じているのかしら?」 そういうとノーラはバットガールに 再び近づき、胸を触った。見ると、バットガールの紫紺のボディースーツは乳首のところで硬くつっぱって、 周囲を引っ張る形になっている。乳首が硬く隆起しているのは、バットガールにとっても明らかであった。 「あらあら、悪役に唇を奪われて、乳首を硬くしこらせるスーパーヒロインさんなの? バットガールは」  そういって笑いながら、バットガールをいやらしい目つきで見据えると、バットガールは眼をつぶり、 静かに首を振って「イヤイヤ」をした。 「ウフフフ……あらッ? これは何かしらネエ!?」 大声をあげると、次にノーラはバットガールの 下半身へと頭を移して、股の生地を引っ張った。……見ると、ごく小さな一部であったが、紫紺の ボディースーツが染みていて紺色になっている。 「濡れちゃったのかしら?」  「……ッ!……」 バットガールは激しい身を貫く羞恥を覚え、声を出すことも出来ず、首を振りつづけた。 「あらあら」 ノーラは手の先で、引っ張った生地をもてあそび、濡れた部分を指先で擦り合わせた。 「粘っこーい。スーパーヒロインさんの恥ずかしい愛液かしら? バットガールだの正義の味方だの、 ゴッサムの天使だのといいながら、悪役につかまって、辱められるのを想像して濡らすなんて ……相当、欲求不満みたいね」 嘲るように高笑いするノーラ。  バットガールは羞恥に身を熱くしながら、同時に、ノーラの嘲りと、ノーラの目に映っているであろう 百戦錬磨のスーパーヒロインの痴態とにますます身を捩りたくなるような倒錯した快楽を味わっていた。 あのセクシーヒロインが……紫紺の輝くセクシーなコスチュームに身を包み、白いエナメルの細長い ヒール底のブーツと、真紅のキュッとしたグローブと、真紅のりりしいマスク、そしてひらめく光沢を 帯びた真紅のマントを身に付け、強靭な肉体と天才的な頭脳とで無数の悪を打ち破った正義の バットガールが、今、殺人テロリストの女の罠に堕ちて、四肢を後ろ手に手錠で拘束され、屈辱的な キッスを奪われた挙句、密かな欲情を見破られ、その指の先に自らの愛液の染み付いたコスチュームを もてあそばれているのである。 「……ッあん!」 その想像にますます乳首がしこり、下半身から染み出るものを感じて、バットガールは 切なげに眉根を寄せ思わず身を捩った。カシャン、後ろ手の手錠が無機質な音をたてる。 「ウフフフ。そんな淫乱なスーパーヒロインさんには罰を与えなくちゃネエ」 言いながら、ノーラは メタリックな光を湛えた黒い鞭の柄の先で、バットガールの顔をゆっくりとなでまわした。 「……ッあん……ん……やめ……て……あ」 柄の先で良いように顔を弄ばれ、苦しげだが、 そして屈辱に倒錯した快楽を覚えずに入られないバットガールが切ない声をあげる。柄が動くたびに バットガールは柄の先へ押しやられたり、首周りを撫でまわされ思わず顔をあげたり、マスクの上から つつかれ、怯えて眼をつぶり、濃いアイシャドウを敵の眼差しに曝したり、唇を黒い柄でゆっくりと なで上げられ、切なげに吐息をもらしたりした。……セクシーヒロインのそうしたリアクションのすべてが、 ノーラに身を切り裂くような快感を提供した。このスーパーヒロインは今や完全に、このノーラ=クラヴィンスの 手の中にあり、そして、彼女とそのボディーに対して何でも出来るのだ。 「あらあら、本ッ当イヤらしい顔するわねえ、あなた。マスクの上からだって分かるわ」 言いながら ノーラは柄の先をツーッと下へと動かしていった。唇から、首筋へ、それから肩をゆっくりと なで回しつつ、身体の中央へ戻る。そして、今や硬くコスチュームを突き上げてる乳首の辺りへと 柄の先は移り、そこをゆっくりと撫でつづけた。 「……ンンッ……あんッ!……ああん……はあッ」 体中の筋肉が一瞬隆起したかと思うと、 バットガールは瞬間腰を浮かし、そのあと、すとんと全身を弛緩させゆるやかに身悶えた。切なげな 喘ぎ声が熱い息に混じってもれる。 柄は強く膨らみを抑え付けたり、かと思うと、その周囲を焦らすように旋回したり、あるいは、高速に 摩擦を加えたりと変化にとんだ接触を、バットガールの繊細な部分に加えてくる。 その都度、バットガールは苦しげに眉根を寄せ眼をつぶり、唇を少し歪める例のよがり癖を見せて しまっている。 「……あんッ……ノーラ……やめ……ッ……あアっ!……なさいッ……あああんッ……っはあはあ…… わたし……ッ……は……正義……ッああん……のスーパーヒイロイ……ああんっ……ンなんだ ……ッはあはあ……か……ンんッ……から……ああんッ!」 バットガールの反応を大いに愉しみつつ、ノーラは柄の先を更に下げてゆく。硬くしこった乳首から、 腹筋が窺える腹部、そして、少しへこんだ臍、そして、バットベルトのところで、柄をベルトとその内側へ と無理やり滑り込ませ、ぐいぐいウェストを抑え付けて、バットガールの苦しげな身悶えを堪能した後に、 下半身を滑ってゆく。鳩尾、脚の付け根のラインをさっと撫でてから、今や濃い染みが広がるバットガールの もっとも敏感な部分へと柄は到達した。ノーラはそこで視線を下げて、バットガールの腰の高さから、 股を見た。四肢を後ろで拘束されている影響から、あたかも身をこちらへ乗り出してくるかのように 下半身の恥ずかしい部分がノーラの目の前へせり出している。しかも、身体を緊張させているので紫紺の ボディースーツはつっぱり、染みの広がりの下にある性器の裂け目や、恥丘の盛り上がり、尻の切れ目は 一目瞭然である。柄は滑らかに染みの上を一撫でした。 「ッアん!」 堪らずバットガールは腰を浮かせる。 「うふふふ、そろそろ良いかしらね」 ノーラはつと立って、棚のところへ行き、注射器とアイマスクを 持って戻ってきた。それから、バットガールの後ろへ廻り、その首のところまで有る金髪の輝きを眺めながら、 彼女にアイマスクをかけた。  真紅のアイマスクをマスクの上からかけられたスーパーヒロインは、その高い鼻と引き締まった口元の 高貴さがいやでも強調された。ノーラは再びバットガールの横腹を蹴り上げた。  「ッアア!……ウんッ」 苦しげに身悶え、バットガールの身体は再びゆっくりと回転しうつ伏せになる。 食い込むスーパーヒロインのセクシーなコスチュームを手で分け、尻の裂け目を露にすると、ノーラは 注射針をアナルと思しきところへ刺す。ごく細い注射針なので、コスチュームには目に見える穴は開かない。 アナルの内壁に傷をつけないよう、垂直になるようずぶずぶと針を差し入れた。  「……バットガール? もう観念したかしら? 尻からの薬物は即効性がある上に、効き方も 半端じゃないそうよ。そして、このお薬はね……」 言いながらノーラは注射器のピストンにかけた指に 力を入れた。注射器の白く濁った液体が水位を下げてゆく。 「常人の使用量の25倍の濃度。そうね、ゾウだってよがり狂う量ね。まあ、私のような普通の人間に とっては致死量と言えるかもしれないわね。……もっとも、正義のスーパーヒロインには なんともないんでしょうけど、こんなのねェ……アハハハハ」 ノーラは針を抜いた。  バットガールは暗闇の中で、ノーラの言葉に青ざめていた。そして、言葉と同時に、アナルに冷たい 異物感を感じたかと思うと、それが腸の内壁に染み入り、とてつもなく熱くなった。 「……アアアアんッ!……な、なに……これ!?……はあああああん!!」 思わず声をあげると、 バットガールは堪らずもがいた。脳の中に鋭く白い光が宿ったかと思うと、一瞬のうちになにも考えることが 出来なくなってしまった。ただ、イメージだけが次々と脳裏に浮かんでくるのだ……それはバットガールが 様々な敵と戦ってきたときの思い出である。ペンギンの毒ガスで意識を失い、コスチュームの上から身体中を 荒縄で縛られた上に、あろうことか股のところへ硬い結び目が当たるようにされ、身体を動かすたびに 結び目が擦れ、悲鳴とも喘ぎ声ともつかぬ声をあげていた思い出。宿敵=キャットウーマンにつかまり、 首を締め上げられ死の恐怖に怯えながら、コスチュームの上から硬くいきり立った乳首を口に含まれ、 苦しみとも快楽ともつかぬ激しい感情に唾液を垂らしながら声をあげていたバットガール自身の姿。 そのときのキャットウーマンの言葉を思い出す。 「あら……バットガール、あなたって、マゾヒストみたいね?」 そう、バットガールはマゾヒストであった。 正義の味方として振舞いながら、いつか強い悪党の手で陵辱される自分を想像しては、自分をいさめていた。  「アアアアアああああんッ!!」 暗闇の中でバットガールは未曾有の発情に痙攣した。 アイマスクの下では白目を剥いて、今や真紅の唇の端からは透明な液を流している。 「うふふふ、いい姿よ。バットガール」 そういうと、ノーラはアナルの辺りを軽く撫でた。 「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアあああああああああッ…… だ、だめェッ……い、いっちゃううううううううう!!!!!!!」 バットガールは絶叫し、 身体を硬直させた。 「アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!」 筋肉がタイトなボディースーツの下で 脈動し、光沢が滑る。白のエナメルの下では脚の指が、硬く伸びきっていた。そして、その一瞬の後に、 バットガールのコスチュームの染みが一気に広がり、殆ど下半身全部をこい紫色に染めた。 「アアアアアアアッ!!!!!!!」 そして、まだ収まらないかのようにバットガールは痙攣し、 唾液を垂らして、床にちょっとした水溜りをつくった。  「アーハハハハッハハハハ! 触っただけで昇天しちゃうのネエ! 無理も無いわね。その表情を 見せて頂戴」 ノーラは痙攣している身体の横側に軽く触れ、持ち上げて仰向けにした。だが、ノーラが 軽く手を身体に触れただけで、バットガールは激しく反応し、仰向けになった瞬間後ろ手の手錠を がちゃがちゃいわせながら、身体を弾むように浮かせた。 「だ、だめェ!!!!!!!!!!アアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!!」  バットガールは再び達したようだ。ボディースーツは水を吸うことができなくなり、濡れて つやつや光っている股間から粘ついた液体を垂らし、床に水溜りを作り始めている。そして、 バットガールはまだ細かく痙攣しつづけている。  鼻と口元だけが見えるその顔は、それほどの快楽の中でも、スーパーヒロイン然とした顔つきを 崩さないようにも見え、それが逆にノーラの官能を刺激した。ノーラはよがり狂うセクシーヒロインの 耳元へ囁いた。 「ねえ。素敵だわ、バットガール。あのゴッサムの天使と称えられる正義のスーパーヒロインである あなたが、薬物の力でいいようにされ、みっともなく口から涎をたらし、多分白目を引ん剥いてるだなんて。 イヤらしいわ。そして、あなたには見えないんでしょうけど、ツンッといきり立った乳首は正義の コスチュームを突き破る勢いだし、下半身からは粘ついたあなたの愛液が垂れて、床にたまってるのよ。 そして、あなたの身体は全身が伸びきって細かく痙攣している。汗でべとついたボディースーツは あなたの肌にみっちり張り付いて、あなたのヘアだとか、性器の裂け目だとかがスパンデクスの生地ごしにも 見えちゃってる……イヤらしいわ、バットガール」 熱く絡みつくような吐息を耳に吹きかけながら ノーラは囁いた。  バットガールは耳元の熱い息が吹きかかるたびに、気を失いそうな快楽が身を突き抜けるのを感じたが、 同時に、ノーラのバットガール自身の描写を頭に思い浮かべ、その恥ずかしい美貌の正義の味方である 自分の姿に倒錯した官能に曝され、瞬間自制を失ったかと思うと、再び激しいオルガスムに身体を 硬直させた。 「……ッや、やめてッ……ノーラ!……アアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」  そしてぐったりと身体を弛緩させた。 「言葉責めでイくなんて、可愛いわ。バットガール」 ノーラは淫靡に微笑んだ。  そろそろいいかしら、ノーラは再びバットガールを裏返して、後ろの手錠を外して、両手のみを拘束した。 それから、バットガールを再び仰向けにした。  脚が自由になったバットガールは、膝を立てて白いエナメルのブーツを立てている。ノーラはブーツに 包まれた右脚をとり、その端にあるジッパーをゆっくりとおろした。  ジィイイイイイ  それからノーラはゆっくりと白いエナメルブーツを外した。ボディースーツは足首までで途切れており、 滑らかな素足がその先に現れた。ノーラは手の爪を立て、今や糸を引いている股間から、ツーッとスーツを 滑らせていった。腿から、膝のふくらみを爪で刺激し、それから膝下、足の甲まで滑らせた。 ツッーーーーー、生地が音を立てる。 「アアアアアあああああんん!!……だ、ダメェ……い、いくうッ……はあああああああああんッ!!」  激しく身体を揺らし、バットガールは再び達した。  「うふ、これからなのにねえ」 そういうと、バットガールは右の脚の親指を舐め、それから指の間をいとおしげに舌に絡め、熱い吐息を 被せた。 「あああああアアアアんんッ!!」 「うふ。あなた、ブーツの下は素足なのね。汗の匂いがするわ。ここに来るまでにウチのと ドンパチやってたんでしょ? 戦いの汗? 正義の汗ね」 「アアアアアンンンンッ……ノーラ……やめ……な……さい……ッアアアアアア!!!!」  ノーラはなお構わず、指を口に含み、絶妙な舌技で転がしてから、軽く噛んだ。 「アアアアアアアアアアアアンンンッ……だ、ダメェ!!!!」 またバットガールは達した。 彼女の性感帯は足の先だったのである。ノーラの淫靡な責めに耐えられるはずもなかった。  「んふ」 それからノーラは舌先で、ボディースーツを上へと上っていった。全身から少し汗の味がした。 ノーラは正義のスーパーヒロインの汗の味を深く堪能した。腿のところで、スーパーヒロインは我慢 できずに腰を浮かせて、全身の筋肉を引きつらせて絶頂に達した。 「アアアアアアアアアアアアアアん……気が……狂っちゃ……ウう!!!」 涎を垂らしながら、 絶叫するバットガール。  ノーラはそれからそのまま、その舌で、今やべっとりと肌に張り付いている股間についた。 ボディースーツは濃い紺色となり、染み出た液でつやつやと光り、ねとついた糸がそこから地面に垂れて、 床に広がっている。ノーラは舌を少し強張らせ、その先でつっつくように、スーツの下から突き出している 性器の膨らみの部分に触れた。  「ッ!!!!」 バットガールの全身に電流が走り、その電流が背中を伝って、高速に脳で弾けて 白い閃光になり、脳をしびれさせる。バットガールはあまりの激しい快楽のショックに、このまま永久に ものをしゃべれなくなってしまうのではないか、植物状態になるのではないか、と一瞬感じたが、 その束の間の思考も続く絶叫にかき消された。 「アアアアアアアアアアアアアアああああああああああンッ!!!!!!!!!!」 身体を強張らせ、達する。 「イき狂っちゃいなさいッ!!ゴッサムの堕天使!!!!」 ノーラは硬い膨らみを軽く歯を立てて 噛んだ。 「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!!!!」  孤高のスーパーヒロインの絶叫が室内に響き渡った。 ノーラは、バットガールを背中から持ち上げ、前かがみになるように、そして、ノーラに尻を 見せるようにさせ、腰を少しあげさせた。顔中涎と汗と涙まみれのバットガールの横顔がねっとりと 床にくっつく。ノーラはその目隠しを採りあげた。バットガールは硬く目を閉じ、深く荒い息をしている。 既に数回達しているのだ、その疲労はいかばかりであろうか。ノーラはその疲れた正義の味方の横顔を 舐めまわしてやった。焦点の定まらない潤んだ眼差しを、その敵に向けるのみのバットガール。 ノーラはつと席を外し、戻ってくると、ちょっとした機械を手にしていた。その機械からは黒い絶縁ビニルに 覆われたコードが延びており、その先には細く黒い針がついていた。 (……ああ、私はあの電極をアナルに刺されて、気が狂って死ぬのかしら……もう、これ以上は がまんできそうにないし。スーパーヒロインの最期ってことかしら。思えば、私も28歳になるまで、 色々な無理をしてきたものだったわ。絶体絶命のピンチを何度も切り抜けて、何人もの強敵の悪とも 渡り合ってきて……。そして、その華麗なスーパーヒロイン、バットガールの最期は、華奢なテロリストの 罠に落ち、その細腕で縛られて、常人の致死量の催淫剤をアナルから接種されて、身体中を良いように いたぶられた末に、そのセクシーなコスチューム姿のままアナルに電極を入れられて、白目を剥いて よがり狂って死ぬのね……死んだ私にノーラは何をするのかしら。ボディースーツを引き裂いて、 私の全裸に何かするのかしら? それともマスクを剥いで、バットガールの死とその正体をゴッサム中に 広める気かしら……もう、ダメ、脳が痺れてきてものが考えられない……さよならバットガール……) ノーラはそのバットガールの焦点の定まらない眼差しからなにかを読みとったのだろうか。やがて、 背後に回り、突き出された尻のアナルと思しきところへその針をスーツの上からゆっくりと差し入れた。 「見える? バットガール? これがスイッチよ」 黒い箱を手に、バットガールの横向きの顔に 見えるように、バットガールの涎で濡れた床の上に置いた。 「死になさい、バットガール!!!!!!」 ノーラがスイッチを捻った。 「ッ!!!!!!!!!!ぎゃああああああああああああああああああああああ アアアアアアアアアアアアンンンンン!!!!!!!!!」 バットガールは白目を剥いて、 涎を垂れ流して、前かがみのまま跳ね上がった。そして、そのまま唇の端に白い泡を浮かべながら静かに 眼を閉じると、身体はぐったりと弛緩し、前のめりにズリズりと沈み込んだ。 後編に続く。