平成13年4月13日・初版

バットガール最大の危機・第8章/A(S)・著

キャットウーマンズ プレイ (後編)  ジェニファーの眼前で、バットガールはその身体を仰向けに横たえている。赤いグローブに包まれた右手が 白いベルトの上の腹部にそっと置かれ、左手は投げ出された形になっている。白いヒール地のロングブーツを 立てている左脚と、まっすぐに投げ出され、そのしなやかさと強靭さとを見せている右脚が目に付いた。 ジェニーは酷薄な笑みを見せた。  バットガールの気絶してもきりりと結ばれた真紅の唇は濡れて輝いていた。そして高い鼻筋。高貴さを 演出している真紅の仮面、その中でひそやかに閉じられたまぶたは濃く彩られていた。金髪のショートヘアが 仮面にもそっとかかっている。――そして、百戦錬磨のはずのゴッサムシティーのガーディアンエンジェルは、 年端も行かぬ自分の罠に落ちて、なすすべもなくその完璧なボディーを晒していた。十一歳の少女は素早く その料理法を吟味した。  凶暴な丸みを帯びたボディーラインは、そのタイトに密着したスパンデクス地のボディースーツのために 否応なく強調されている。バットガールのひどく丸みを帯びた胸は、その膨らみに沿って光沢が拡散している。 そして、白いやや大きな皮ベルトによって区切られた妖艶な女豹の下半身には容赦のない照明が充てられ、 宿敵のいかなる熟視をも許していた。バットガールの強靭な腿が可能にする機動力から、普段はそのような 眼差しを受け付けないはずだった。だが、今は――ジェニーは、スーパーヒロインの下半身のかすかなふくらみと、 その下に息づいているであろう女の部分とを愉快に想像した。  あまり時間はない――ジェニーは美しい獲物に近づくと、バットガールの身体を転がしてうつ伏せにした。 そして、その肩に止められている真紅のマントを乱暴に奪い去った。広く白い背中が現れる。背筋がかすかに 隆起しているが、その女性らしいしなやかさは失われることがない。絶妙なバランスで調整された芸術品のような 肉体に、うっとりとジェニーは指を滑らせた。きめこまやかさが肌触りで分かる。すべすべとし、僅かに汗をかいて しっとりとしている。それから、うなじに目を走らせた。スーパーヒロインとは思えない細さと、白さ。だが、贅肉は 少しもなく肌は硬くその肉体にくっついている。金髪を手ではらうと、金の地毛が少しずつ薄くなっていく様子が窺えた。  ジェニーは身体を回転させた拍子に投げ出された真紅のグローブに包まれた両腕を慈しむように手にとり、それを 背中へと回して、手にもった銀の手錠で二つながら拘束した。  ガチャリ  やや薄暗く茶の深い絨毯の敷き詰められた狭い密室にその音が響き渡る。キャットウーマンの体調が回復したら、 彼女の用意した部屋へと移ることになるが、それまでの控え室であるとも言えた。狭い部屋に、手錠で後ろ手を拘束された スーパーヒロインと、それを薄ら笑いで見下ろす少女がいるのみである。無論、部屋はカメラで監視されてはいる。  ジェニーはキャットウーマンから色々な話を聞かされていたので、白いバットベルトには注意をはらった。 バットガールの身体をやや回転させ、腰元に来ているポーチ部分を開き、中にあった様々のアイテムを取り出して、 離れたところに置いた。その一連の道具の中には、万能カギも存在したが、置かれるときに照明の光を反射して鈍い光を 放った。――これで、基本的にはスーパーヒロインの逃亡の手立ては絶たれたことになるはずだ。  ジェニーはやや距離をおいて、うつ伏せのバットガールを見た。呼吸のたびに白い背中が少し隆起する。 手錠で縛られた紅の後ろ手は、白く光沢を放っているベルトのやや上にそっと置かれている。そのために肩の筋肉も 盛り上がっている。そして、ベルトの下に、タイトなボディースーツのために強調される尻のラインを見た。 すっと上品な切れ目が一本、スーパーヒロインのセンターラインを走っている。ややしわが寄って、光沢が拡散していた。 そして、それらに沿った尻の丸みは決してたるまず、しかし丸みを損なわないぎりぎりのバランスを保ちながらジェニーの 視線に晒されている。それから、ジェニーはラバーでできている長い黒いリボンを手にとり、それをバットガールの 身体中に張り巡らせた……  「ッぐう……」 苦痛に顔をゆがめ、少し息を詰まらせたヒロインが目を覚ます。腹の鈍い痛みは、ジェニーに 蹴り付けられたためだった。先の尖ったダンスシューズのようなもので蹴り付けられ、いかに少女の蹴りだとはいえ、 身体に多少の痛みは残る。痛みに身を捩らせようと、緩やかにその身体を動かそうとするが、背中で両手を拘束されて ままならないことに気づく。それから、身体中を得体の知れないもので拘束されていることも。目をかすかに開くと、 黒いラバーのリボンが妖しい光沢を集めながら、全身をくまなく駆け巡っていることが分かる――それは、乳首の上当たりを 走ってバットガールの胸をきつく圧迫し、わきの下を通って、腹部に改めて現れ、股の下を通って、右脚と左脚とを 太い腿の部分で拘束している。首筋にも黒い革が走っているようだ。キャットウーマンはゆったりと身体を回転させて、 仰向けになった。それを脚のところからジェニーは見ている。  脚元から見ると、何よりスーパーヒロインの尻の切れ目を突き上げようとするかのように、黒いラバーのリボンがその身体に 食い込んでいるのが分かる。そして、それは身体の前についても同様であり、紫紺のボデイースーツ越しにぐっと 食い込んでいるのが分かった。  「お目覚めかしら? ゴッサムの天使」  白い歯を見せ、少女のくっきりとした口元がほころぶ。背筋に冷たさの走るような恐怖を覚えながらも、バットガールは 事態を受け入れようと頭を巡らせた。そう、ホテル王の娘ジェニファーは、なぜかキャットウーマンの手下であり、 バットガールを罠にかけるべく、彼女と共謀していたのだ――それは、何故か? そして、いつからか?  「ジェニー……なぜ、キャットウーマンなんかと組んでるの」  窮屈なラバーのロープに全身を縛られる窮屈さと格闘しながら、バットガールは問いを口にした。 バシュッ  その瞬間、ジェニーの脚がしなやかに動いて、バットガールの腹に一撃を食らわせた。スーパーヒロインが苦しげに顔を ゆがめ、身動ぎすると、黒いラバーのリボンが股間の切れ目に更に食い込むのが分かった。  「クッ」  バットガールが一声漏らした。  「ふふふ、バットガール……あなたは今やキャットウーマン様の奴隷なのよ?」  そう言いながらジェニーは脚の先で、バットガールの胸を押しつぶす。膨らみは少女の脚の下でゆるやかに半径を広げた。  「そして今や、あなたは私の奴隷でもある。わたしがあなたに調教を施してあげるわ……バットガール、 あなたは快楽の罠に落ちるのよ」  そして、ジェニーはぐっと身体を捕われた獲物に近づけ、その耳元で囁いた。  「ジェニー様とお呼び?」  そして、スーパーヒロインの右耳にそっと熱い吐息を吹きかけた。バットガールは逃れるように身を捩ったが、 ラバーのロープが胸、脚、首、そして股間に更に食い込んでその動作を妨げた。ジェニーに聞こえないように、 バットガールは思わず吐息を漏らした。そして、スーパーヒロインである自分が年端も行かぬ少女の罠に完全に落ちたことを 悟った。  仰向けでジェニーの目を逸らすようにしながらも、バットガールはなおも果敢にジェニーの説得に当たろうとしていた。 そうしたすべての正義気取りのセリフが、いらだたしく、ジェニーの加虐心を煽った。彼女は、ポケットから注射針を 手にとると、スーパーヒロインの胸の乳首のラインを走るリボンを少し外して、紫紺のボディースーツ上の光沢の様子で 分かるその突起を針で触った。つんっという弾力が指先に伝わった……なんというボディーであろう……キャットウーマン様 以上だわ。ジェニーは驚嘆した。  「な……なにをする気なの……ジェニー」  少し怯えたような顔つきで、それでも毅然としてバットガールが尋ねる。  「悪いけれど、あなたの奇麗事は聞き飽きましたの。これで、少し意識を飛ばしてくださらない?」  さらっとジェニーは言った。  「その前に教えて。なぜ、キャットウーマンなんか……うっ」  針がスーツの中へ沈み込み、バットガールの最も繊細な膨らみに深く入り込むのを感じた。そして、液が少しずつ彼女の 身体に入ってきて、彼女の乳道を刺激しているのを感じた。わたしの正常な意識は長くもたないかもしれない ……注入される液体が熱を帯びて身体中を駆け巡りだすのを体感しながらバットガールは焦った。汗が額に浮かぶ。 息遣いが少し荒くなってきていた。  「ジェニー……お願い教えて。キャットウーマンとはいつから」  「フフフ。良いわ、教えてあげる」  そう言いながら、ジェニーは逆の胸にも注射器を挿し、その液体を注ぎ込んだ。ジェニーの目の下では、全身に 汗をかき始めたスーパーヒロインが妖しげに身もだえして、催淫液の誘惑と戦っている光景が展開されている。 だが、身じろぐたびに、バットガールの全身に張り巡らせたラバーロープがその性感帯を激しく攻め立てるように仕立ててある。 どこを攻めればよいかは、バットガールの身悶えるさまをビデオに収め続けたキャットウーマンから完璧に聞かされていた。  「くふう……はあはあ……うんっ」  紫紺のボディースーツがみるみる濃い紺色へと変わっていく。汗で肌にスーツが張り付き、バットガールの完璧なボディーが 透けて見えてきた。ジェニーの責めが終わったら、キャットウーマンはスーパーヒロインを裸にするに違いない。マスクや ブーツ、そしてベルトを残して。  「まだ、意識があるなら聞くが良いわ。わたしはリュップマン家の養子に過ぎない。主人の前妻が子どもが出来ないからと 貰われてきたの。男を貰えばいいのに、あいつはわざわざ少女を貰ってきた。事業の跡なんか継がせる気はないの。 そんなのはあとでどうにでもなる。あいつは私を慰み者としか考えていなかった。歪んだ性癖を発散させるだけの」  「んっ……そんな……こと……が」  これほどの地獄の快楽の下でも、私の言っていることが分かるとは、とジェニーは少し驚いた。黒いラバーがみるみる彼女の 下半身の切れ目へと吸い込まれていく。バットガールの下半身は切なげに、ロープの両側で豊満な脚を擦り合わせている。  「そして、前妻とそれが元で別れた後に、ヤツは再婚。今、新妻は一児を身ごもっている……おそらく男……ヤツが調べさせて わかったの。結果、わたしは子どもでさえなくなりつつある。名実ともに、アイツの狂った欲望の性奴隷に成り下がった」  そういうと、ジェニーはバットガールの股のゴムをくいっと上へ引き上げた。スーパーヒロインの今や深い股の切れ目の更に 奥へと、リボンは消えていく。その瞬間、バットガールの身体がくっとアーチ状に硬直し、その伸びきった身体の先にある上品な 赤く濡れた唇の先から、抑えた低い吐息が漏れた。  「っあん……」  ロープの食い込みの周囲に控えめながら、ボディースーツが染みで汚れはじめているのが分かった。その辺りをジェニーは指で 丹念に愛撫した。そのつど、ヒロインは抑えた声を漏らしては、身体を引きつらせ、そして、そのために一層、ロープが性感帯を 刺激するという地獄の円環を彷徨うはめになった。そうこうしている間に、みるみるロープは食い込まれて、尻から前への ラインを露にし、そして、紺色のボディースーツの染みは少しずつ広がっていった。それにあわせて、バットガールの喘ぎ声が 控えめながらも甲高くなり始めた。  「フフ、聞こえている? バットガール。そんな日々を送っていたところへキャットウーマン様と出会った。 彼女は希望を語り、この掃き溜めから逃れる術を指し示してくれた。そして、その邪魔をしている 正義の味方気取りの女の存在のことも教えてくれた……その女は金持ちの味方をして、貧しい泥棒がリュップマンのような 金持ちから金を頂こうとするのを阻止する。そして、正義のフリをして、わたしのような奴隷の生活を長引かせていると 教えてくれた……どう、反論は有って?」  バットガールは切れ切れの意識の淵で、ジェニーの苦悩を考え、そして自分の行使してきた正義が、時に一面的なもの だったことを考えた。ジェニーのような身の上にとっては、泥棒をやっつけるバットガールの存在は、リュップマンの しているような非道な犯罪の実行を引き延ばすことになることを悟った。ジェニーが自分を恨むのには正当な理由がある ……だが……  「そういうわけだから、誘拐の狂言をうってあなたに近づいたのよ……バットガール……あなたを捕まえて、 私の苦しみの報いを受けて性奴隷になってもらうためにね……フフ」  「はあはあ……あん……ジェニー、そう確かにあなたはわたし、バットガールを責める資格があるわ……それは否定できない ……だけど、キャットウーマンと組むのは危険……よ……あんッ」  笑ってバットガールの痴態を眺めていたジェニーの瞳に赤い炎が灯った。  「チッ! まだそんな減らず口が叩けたのかしら? 良いわ。更に深みへ導いてあげる」  そう言い放つと、ジェニーはバットガールの背の下に脚を差し入れ、身体を救い上げてうつ伏せにした。バットガールの尻に 深く食い込んだロープを探って位置をずらしてから、両手をバットガールの尻に充て、それを両側へ開いた。  「ッ!!……や、やめてっ……んっ」  バットガールは後ろを精一杯振り向こうとするが、首周りのラバーのロープが締まり、あえなく抵抗を諦めた。ジェニーは 尻の谷間から、スーツ越しに染みで張り付いた肌を眺めた。そして、アナルから性器までのラインをそっと指で愛撫した。  「っくんっ!」  思わず腰を揺らして、身体を硬直させるバットガール。真紅のマスクの下の潤んだ瞳で切なげに床面を見つめながら、 ジェニーの責めを諦めをもって受け入れようとする覚悟を固めたようにも見える。バットガールの自らの信念が揺らぎ、 脆い自分を少女の前に晒そうとしていた。  ジェニーは指を止め、傍らの注射器を手にとり、谷間のアナルへそっと挿した。  「動いちゃ怪我するわよ……スーパーヒロインさん?」  バットガールは尻を突き出して、顔は床にへばりつく姿勢で、注射器の中の液体が彼女の身体の中へ浸透していくのを じっと待っていた。そう、わたしはジェニーに逆らう資格はない……わたしは……彼女の責めを全身で受け入れる義務がある ……身体が徐々に熱くなり、脳の中が閃光の中で白濁する中で、スーパーヒロインは抵抗の気力を完全に失いつつあった。  ジェニーは注射器を傍らに置いて、スーパーヒロインの均整の取れたヒップの双球を、再び両手に収めると、 それを引き離しては近づける運動を繰り返した。離すと、尻の谷間が露になり、そのラインに沿ってスパンデクス地の ボディースーツが濡れた素肌と密着することになる。谷間の性器の凹凸がくっきりと見え、そしてとろみを帯びた スーパーヒロインの恥ずかしい染みが紫紺のスーツの色を変色させているのが分かる。そして、双球をぐんと近づけると、 ラインを走っている黒いラバーのリボンが、亀裂の奥深くへと沈み込み、スーパーヒロインの敏感な部分を残酷に攻め立てた。 その都度、バットガールは鼻にかかった声を立て、切なげに腰をくねらせた。ジェニーの視線の先では、バットガールが 紅の凛々しいマスクの下で哀願するような濡れた瞳を、嗜虐者である十一歳の美少女に向けている。バットガールは、 ジェニーの残酷な運動のたびにアナルに注入された催淫剤が腸壁から、マグマのように全身をどろどろの快楽へと 突き立てるのを感じていた。――あと数分もしないうちに、スーパーヒロインとして築き上げてきた自負や誇りといったものの すべてがあっけなく崩壊して、少女の良いように弄られるだけの肉奴隷と成り果ててしまうだろう、とバットガールは僅かな 理性で考えたが、しかも、その結果を受け入れようとしていた。少なくともその結果に抵抗する基盤はすでに無敗の セクシーヒロイン=バットガールからは失われていた。  「フフフ……バットガール、もう抵抗は諦めたのかしら? それにしても……」  と囁きながら、ジェニーは残忍な笑みを浮かべながら、悶えるバットガールの首筋を優しく愛撫し、耳たぶを軽く歯を立てて 噛んだ。思ったとおり敏感な反応が返ってきて、バットガールは曲げていた脚をピンッと伸ばし、完全にうつ伏せに横になる 状態になった。そして、それと同時に、股に食い込んだロープはさらに深く裂け目に食い込み、ヒップのふくらみをますます 強調するかのように生地を両側から引き寄せた。双球を覆う濡れた紺色の生地の上を光沢がするすると内側へ滑っていく。  「くッ……あんっ……んん……はあはあ……あん」  敏感な部分を厳しく攻め立てるラバーロープの動きに思わず、スーパーヒロインは少女に見られているという自制を忘れて、 腰を引きつらせて悶えた。両腿の鍛え上げられた筋肉が後ろからでも隆起し、硬直しているのが分かる。ジェニーはその耳元に 熱い吐息を吹きかけるようにして、背中から囁く。  「それにしても……十一歳になったばかりの女に、いたぶられる気持ちはいかがかしら? 正義の味方さん? 百戦錬磨で 数々の悪党を監獄送りにしてきたゴッサムの救世主……そして完璧なボディーを持つ謎めいた真紅の仮面の美女が、 ラバーリボンを股に食い込ませて激しく喘ぐ気持ちはどんなものかしら。それを十一歳の非力な女に見られる気持ちっていうのは どうなのかしら? フフフ」  バットガールはジェニーの目に映る自分の姿を思った。白いエナメルのロングブーツに、紺色のボディースーツ。そして、 白く大きな皮製のバットベルト。紅のグローブは後ろ手に銀色の手錠で拘束されている。真紅のマントはもぎ取られ、背中は 大きく白い肌を晒している。 それから、紅のマスク。これらの装備は悪党に心理的な脅威を与えるべく、自分でデザインしたものであったが、 それが今では自分に跳ね返ってきたのを感じた。多分ジェニーの目には、黒いラバーを股にぎりぎりまで食い込ませ、 そこを中心に恥ずかしい染みが広がっているのが観察できるだろう。手錠に拘束された紅のグローブに包まれた両腕を切なげに 揺らし、時折、ロープを食い込ませたヒップを浮かせて、あたかもその感触を味わうかのように腰をくねらせる痴態も目の中に 入っているだろう。そして、満たされない気持ちがそのまま喘ぎ声に変わってしまっているのも分かるだろう。 ジェニーの目の中にいる、完全に正義の味方の格好をしている自分の、あさましい姿。 そしてそれが……  「ほうら、こうしてるだけでイきそう?」  ジェニーはつま先を背後から股の間に差し入れて、甲でバットガールの敏感な部分をやや乱暴に愛撫してやった。 ぐねぐね……  「ッ!!ぐふう……そ……そんな……はあんッ」  頭を背中へと仰け反らせつつ、全身を駆け巡る電光のような官能を受け入れるスーパーヒロイン。 ぐねぐね……  足の甲が残酷なほど精緻に、ラバーの食い込むスーパーヒロインの弱点を攻め立てる。  「あん……ジェ……ニー……おねが……い……やめ……て……はんっ」  バットガールは少女に許しを請いながら、ますます望まない快感の虜となって苦しげに身悶えた。  ジェニーは脚をバットガールの腹の下に差し入れ、掬い上げるようにした。バットガールは緩やかに身体をくねらせながら、 仰向けになる。 荒く息をするたびに、中心にリボンの走った豊満な胸が上下している。ジェニーが目を向けると、スーパーヒロインの 紅の唇から白く光った筋が一本走っているのが見えた。それをジェニーは意地悪げな笑みを浮かべつつ、その小さな指で 掬い取って、バットガールのマスクの前に突き出した。  「あらあら、涎を流しちゃって。淫乱なスーパーヒロインねぇ。 もしかして、十一歳の私に苛められてかえって燃えちゃってるとか? クククク」  そう言いながら、ジェニーは指を親指とすり合わせて、スーパーヒロインの唾液が糸を引くさまを実演して見せた。  「あん……あんん……ち……ちが……うわ……ジェニ……ぐふっ」  そこへジェニーの蹴りが腹に決まり、バットガールは苦しげに身体をまげて咳き込んだ。だが、その身体の動きで ラバーのリボンが身体中をすべり、さらに深く股に食い込んだ。わきの下や、首筋、両乳首、そして性器とアナルに、太腿と、 バットガールの性感帯を隈なく同時に刺激するラバーのために一転、バットガールは快楽の淵へと追いやられ、頭を後ろに下げ 顎を突き出す形で切ない声をあげた。  「あアアあんッ」  そこへ首筋の黒いラバーがキュッと締まり、バットガールは眉根を寄せて頭を戻す。そこでジェニーの嘲るような視線と 目が合い、顔を赤くして顔をそむける。  そう……ジェニーの言っていることは当たっていた。バットガールは、弱者を見捨てて置けない正義心や、百戦錬磨の強さ、 そして何より鍛えぬかれた身体に、均整の取れたプロポーション、そしてセクシーなコスチュームなどの美しさの点でも 世界から自分がスーパーヒロインとして認められていることを知っていた。そしてその期待にこたえるべく、 密かに努力もしてきた。そのスーパーヒロインが今、両手を拘束され、バットベルトを探られて脱出の術を閉ざされ、両乳首と アナルとに催淫剤を投与されて、黒いラバーのベルトを股に深く食い込ませて恥ずかしい染みをボディースーツに広げ、 紅の形の良い唇からは涎を流してよがり狂っている。そしてあろうことか、それがあどけない十一歳の少女の小さな手の下で 行われている。これまで、FBIですら手を焼いてきた巨漢の悪党や、ずば抜けた知能犯ともやりあって危うげなく倒してきた スーパーヒロインの自分が、あどけない少女の手で醜態を晒しているのである。その少女の目に自分の痴態が どう映っているのかを思うと、バットガールは倒錯した被虐的な官能を覚えずにはいられなかった。無限の闇へと 落ち込んでいく失墜感が催淫剤の効果とあいまって、バットガールを未曾有の快楽へといざないつつあった。  「はアアアアああああんんんっ」  バットガールは自分が身悶えるたびに食い込む股のリボンの動きに耐えかねて、激しい喜悦の声を漏らした。 頭を仰け反らせて、顎を突き出して、あえなくジェニーの目に醜態を曝した。ジェニーはバットガールの赤い唇を奪って、 その中の暖かな舌と溶け合った。二十八歳の舌は幼い侵入者を拒むことなく、寧ろ貪欲に絡み合うことで得られる刺激を 求めるかのように、ジェニーを捕らえて離さなかった。ジェニーが唾液を交えると、それをバットガールは舌で掬って 飲み込んだ。ジェニーはさっと離れて、ごく近距離でバットガールのマスクの中の眼を責めるように見つめると、 マスクの下では濡れて焦点の定まらないとろんとした眼が、ジェニーのさらに激しい責めを期待するかのように応えた。 ジェニーが嘲りもあらわな笑みを浮かべてやると、正義のセクシーヒロインは形の整った眉根を寄せて切なげな鼻音をたてた。  「あん……んん」  抵抗の基盤を失ったバットガールは歯止めも利かぬまま、少女の責めをスーパーヒロインとしてはあるまじき マゾヒスティックな態度で受け入れた。 ジェニーがその上を走るラバーをずらして、上目使いで悪意に満ちた瞳を向けたまま、豊満な双球の上の膨らみを スーツの上から舌で弄んだ上、歯を立てて軽くかんでやる。  「ああああああああああアアアアあああんんッ」  バットガールはヒップを少し浮かせて、頭を仰け反らせて喘ぎ声をあげた。赤いマスクの下の目は堅く閉じられ、 紅の唇の端からはたまらず唾液が滑り落ちる。スーパーヒロインの顔は上気してほのかに赤く染まり、普段にもまして 艶やかであった。  それからジェニーは白い革のバットベルトで大きくくびれているウェスト周りを優しく愛撫しつづけると、 そのつど、身体中が性感帯と化すほどに敏感にされたスーパーヒロインは再び腰を上げてよがった。すると、股の食い込みは さらに激しくなって切れ目の奥へと沈み込むことになり、浮かせたヒップを下から見ると、後ろの切れ目は身体を 二つに切り裂きそうなほど深く沈みこみ、アナルをも激しく刺激しているに違いなかった。 催淫剤が投入された場所である以上、今や性器と同じか、あるいはそれ以上にバットガールにとって敏感に なっている場所であるに違いなかった。  「はあああああアアアアアああああああああああああんんんん……だ……だめ……ああああああんんん」  もはやスーパーヒロインとしての自制も効かないほどに、ジェニーを目の前にしてなりふり構わぬ快楽の とりことなっているバットガール。 その声のオクターブはさらに一つあがり、絶頂の近いことが推測された。  「紺色の身体にフィットしたボディースーツが全身汗で光り、快楽の波でその下の筋肉を隆起させる。 マシンのようなボディーが幼い子どもの手で狂わされている……最高ですわ……バットガール」  そう呟きながら、ジェニーはよがるたびに硬直し隆起する右太腿を優しく噛んだ。汗のすっぱい味がし、そして、 やわらかすぎず硬すぎない程よい歯ごたえを感じた。それから紺のボディースーツの下の鍛え上げられた太腿を噛みながら 移動し、絶え間ない快楽の波をこらえるべく今や筋張っている内股を軽く歯を立てて噛むような愛撫を加えてやる。  (あん……ジェニーが……わたしの……鍛えた身体を……愉しんでいる……いや……恥ずかしい ……けれど……あんっ……ダメ)  「あああああアアアアアアアアアアアアアアあああああああああああああんんんっ」  バットガールは尻をこれまでになく突き上げて、押し寄せる快楽に声をあげた。耳の端から溜まった唾液が 白い糸を引いて地面にこぼれた。バットガールには辛うじて今回は踏みとどまったもののあと一押しで 達してしまうであろうことが分かった。そして、今やそれを受け入れる心境に達していた。  ジェニーは、白い歯を出して唇を噛み締め絶頂を堪えているスーパーヒロインの様子を愉しげに眺めた。 ……くくく、これからさらに恐ろしい地獄が待っているとも知らずに。そろそろ地獄の門を開く頃合かしら?  ジェニーは黒いリボンを腹部の前と、背中の尻の切れ目の辺りの両方で手に持つと、力の限りぐいっと引っ張った。 ラバーはバットガールの身体を裂くかのように、残酷にアナルと性器とを刺激した。  「ッあああああああああああアアアアアアアアアアアアアあああああッ……い……いっちゃうぅッ ……アアアアアアアアアアアアアアアアア!!」  頭を仰け反らせ、白く細い首を突き出し、リボンが激しく食い込んで深い亀裂の入ったヒップを大きく持ち上げて、 激しく腰をくねらせるスーパーヒロイン。だが、声が尽きたとき、バットガールは異変に気づかざるを得なかった。  (い……イけないッ!?)  バットガールはすぐにリボンがさらに食い込むように、太腿を擦り合わせて腰を突き上げてみたが、 快楽の渦がさらに大きくなって、バットガールをこれまでになく激しく疼かせるもののあと一歩のところで絶頂に 達することが出来ない。そこへジェニーは微笑みながら、スーパーヒロインの豊満な胸を強く握り締めた。  「ッああああああああアアアアアアアアアアああああああああんんんッ!!!!!」  脳に白い火花が散って、バットガールは正義の味方であることを完全に忘れて未曾有の快楽に声をあげた。 後ろ手を拘束されたまま腰を突き上げてよがる……だが、来るはずの満足は決して来なかった。 そして、達するのが未遂に終わるたびにバットガールの身体には二倍、三倍と、寧ろ苦痛でさえある快楽が 蓄積されていくことになった。  ジェニーは笑みを浮かべたまま、股に深く食い込むリボンの周りを舌で愛撫してやる。すでに、とろみを帯びた 愛液がボディースーツの吸着率を大幅に越えて、床に糸を引いて垂れている。だが、ジェニーは容赦せず キャットウーマン直伝のその舌技を駆使して、バットガールを絶頂の手前へと導く。  「ッぐあああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア ああああんんんッ!!!!」  バットガールの断末魔が狭い部屋を満たす。だが、いかに声をあげようと、バットガールは望むべき絶頂を 手にせず、数倍した満たされない快楽をその身体に溜め込むことになった。  (もう……もう死んじゃいそうッ……身体が……爆発してどうかなっちゃうッ!)  ジェニーはさらに乳首に歯を立てつつ呟く。  「くくく、バットガール。あなたに打ち込んだ催淫剤は絶頂を封じる作用も持つの……あなたに絶頂を もたらせるのはキャットウーマン様だけ……あれ……聞いてるの……バットガール……アハハハハハハハハ」  見ると、スーパーヒロインは赤い凛々しいマスクの下で白目を剥いている。口はだらしなく半開きにされ、 涎をとめどなく流している。そして、全身を細かく痙攣させながら、後ろ手を拘束されたまま殆ど意志のない 人形のようにヒップを浮かせ腰をふっている。そして、ラバーの食い込みをさらに激しくしようと四肢を硬直させ、 動物のような声をあげてよがるも、やはり求めているものは得られず、食い込んだラバーの周りからは愛液を とめどなく垂れ流して、床に水溜りを作っている。……そう、ゴッサムシティーの美しき戦士は今や少女の手の中で 肉奴隷と化したのである。ジェニーがさらに乳首を軽く噛むと、 「……………………………………………………っ!!!!!!!!!!!!!」  バットガールは殆ど声にならぬ声をあげ、とうとう浮かせていたヒップを床に激しく着けて、そのままがくがくと 大きく痙攣して、やがて動かなくなった。相変わらず、マスクの下では薄く白目を剥き、半開きの口からは唾液が 零れ落ちている。左脚は少し折り曲げ、右脚はやや伸ばした形でバットガールは気絶し、激しい呼吸をしていた。  「最初のレッスンは終わったかしら?」  現れたキャットウーマンはジェニーの肩に手を置く。  「ええ」  「フフ……それじゃあ、あなたはしばらく外しなさい? わたしが遊ぶ番よ?」  「はい」  「良い子ね」  キャットウーマンはバットガールの全身を走るラバーリボンを解き、後ろ手の拘束を外してやると、 膝の下と背中に手を差し入れて、スーパーヒロインを抱え上げた。弛緩した紅のグローブに包まれた腕がだらりと 下を向き、バットガールの口の端からまた白い唾液が糸を引いて零れ落ちた。紅のマスクの下で白目を剥いた、 それでも美しいスーパーヒロインの覚醒は当分先のようであり、準備の時間は十分に有った。 続く。